ユニ・クロ男が妻のすすめで10万円のアウターを買った話
どうも、ユニ・クロ男(お)です。いつもユニクロばかり着ています。
これは2018年の冬にヨーロッパ旅行をしたときの写真なのですが、コーディネートはこんな感じ。
アウター👉ユニクロのダウン
セーター👉ユニクロのセーター
インナー👉ユニクロの超極暖のヒートテック
パンツ👉ユニクロの暖パン
下着👉ユニクロのエアリズム
靴下👉ユニクロの暖かい靴下
カメラ👉キヤノン
どうも、ユニクロ 僕支店です。
そんな僕が、妻のすすめでなぜか10万円のアウターを買うことになりました。
それまで服にあまりお金をかけたことがなかったので、10万円の服を買ったのは、明らかに人生で初めての経験です。
「大きな買い物」という意志決定をするにあたって、ものすごく学びがある経験だったと思うので、当時の話についてまとめたいと思います。
🍁京都旅行にいってきた
2019年の晩秋のことでした。
大学時代の仲良しの友達、サヨちゃんが結婚するということで、京都旅行にいくことになりました。
2019年の5月に籍を入れ、夫婦として初めてお呼ばれした結婚式。しかも、秋深まるシーズンの京都ということで、テンションがあがる我々。
品川駅でロングの缶ビールを2本買って、西へ向けてライド・オン・タイム。
気分はさしずめ西遊記。モンキー・マジックでございます。アタァ〜!
近年最強レベルの台風が直撃する時期だったこともあり、一抹の不安はありましたが、無事に式は開催され、ふたりの大きな愛によって台風は吹き飛び、京の街には平和がおとずれました。おふたりさん、本当におめでとう!
式の翌日は、嵐山に行き、インスタでよく見る竹風景(たけぶうけい)の中を着物を着てまわるなど、いかにも“いかにも”な時間をすごしました。
途中、僕の草履の鼻緒が取れてしまい、謎に着物に裸足姿で歩くという落ち武者感のある一幕もありましたが、それも完全にいい思い出です。
その後、四条烏丸あたりの繁華街へ。関西で過ごした大学時代を思い出してやたらと懐かしむワシ。
「この辺りで友達が謎に瓶の酒を落として割ったんだ」
「最近仲いい川上さんがあそこのABCマートで働いてたらしいぞ」
「鴨川とは関西の学生たちにとっては青春の生と死が流れるガンジス川であり、デルタには目に見えない数多の十字架が刺さっている」
みたいな、ヤマもオチも意味もないウダ話を楽しそうに聞いてくれる妻は、本当に素晴らしい人間だと感心するだけの時間でした。
歩いているうちにトイレ(せっちん)に行きたくなったので、大通り沿いの商業施設に入ることに。
さて、そろそろ服の話をしますね。
💓一目惚れアウターに出会ってしまった…
トイレを済ませて、なんとなく施設内の服屋を見て回る我々。
そして、某ショップで、出会ってしまいました…。
一目惚れアウターに、出会ってしまいました…。(トゥンク
何かに一目惚れする経験って人生の中でもそうそう多いものじゃないと思います。
「こっ…これは、なかなかどうして…すごいな…」
「ちょ…ちょっと、き…着てみようかな…」
語彙力を失い、ウブな男子高生みたいにたじろぐ僕のもとに、20代前半と思わしき店員さんがやってきて、服の機能や歴史、こだわりのポイントについて丁寧に聞かせてくれました。
服の機能以上に、このお兄さんの接客が本当に気持ちよかった。
服の話からはじまって、そのお兄さんが京都の大学生である話や、春からそのブランドを運営する会社に入社する話、台風の話、結婚式の話まで。
短い時間ではあったけど、僕と妻にむけて、「ものを売る」のではなく、「全力で楽しんでもらう」「そして自分自身もコミュニケーションを楽しむ」というスタンスが伝わる接客をしてくれました。
試着をして、「これはたまらんなぁ…」と思いながらアウターの写真を撮った瞬間、鏡に映るiPhone11 Proを見て、ふと現実が頭をよぎりました。
「そういえば、今月、新しいiPhone(13万円)を買ったばかりや…このタイミングで10万のアウターか…」
生活にはコストがかかります。僕も別にお金持ちではありませんし、iPhoneとアウターを買うことで今月の出費がけっこうな額になることに気づいてしまいました。
「せっかくだけど、今回はあきらめるか…」
そう思い、店員さんに別れを告げて、お店を後にしました。
最後まで笑顔で深々とお辞儀をしてくれた店員さんの姿に少しだけ胸が痛みました。
👩妻「価格じゃなくて価値を見てものを買うのよ」
商業施設を出た後、とりあえず腹ごしらえをするかという話になり、近くのスパイスカレー屋に入りました。
いろんな具材が盛り付けられたカレーを食べていると、妻がこう切り出しました。
妻「しろちゃん(僕)、さっきのアウターほしかったんでしょ」
そのとおりです。
妻「もし、iPhoneを買ったとか、そういう今時点での費用面だけを理由にアウターを買うのをやめたのだとしたら、それは良くない判断だと思うわ。」
僕「ほう…」
妻「それってつまり、『価格を理由にものを買っている』ってことだと思うの。バーゲンで安いから服を買う。セール期間だから長時間お店に並ぶ。そういうのも全然いいけど、それって長い目で見た『価値』じゃなくて目先の『価格』に踊らされちゃっていると思うの。つまり、主導権が自分にないのよ。」
僕「…なるほど」
妻「それよりは、自分が本当にいいと思った、運命を感じるようなものと出会ったときにしっかりと対価を払って買うほうが、自分の人生を生きている感じがするわ。そのために一生懸命働いてるんでしょ。普段服あまり買わないし。」
僕「たしかになぁ。そうは言ってもまぁまぁな値段よね…」
妻「短い目で見たそれっぽい「コスパ」にまどわされないで。ユニクロのダウンも高機能だし安かったけど、そのアウターは更に丈夫で暖かくて、きっと10年、20年は着れると思う。そっちの方が似合ってるし、私は好きよ。」
僕「うむうむ。」
妻「ものを買うのってね、自分自身への『投資』であり、そのサービスへの『共感』と『感謝』を示すことだと思う。しろちゃん、あの店員さんから服買いたいって思ったでしょ?」
僕「めっちゃ思った」
妻「あの店員さんが、あんなに素敵だったのは、彼のそれまでの人生はもちろん、あの会社が彼の教育に一生懸命投資してきたからなのよ。そして、彼と私たちがお店で出会う機会をくれたからなの。京都っていう旅先で、あんな素敵な店員さんに出会えて、運命的な服を買う。旅の終わりには最高すぎる思い出じゃない?」
僕「うおーっ!買う!そしてその分仕事もがんばる!」
妻「はいよ!カレー食べな!ハートランド生、もう1杯!」
そして、帰りの新幹線に間に合うようにダッシュでお店に行き、服を買い、店員さんとの会話を楽しんでから東京に帰ったのでした。
※尻にしかれてる感があるやり取りだけど、そんなことないよ
📕今回の学び
せっかくなので、今回の学びをまとめておきます。
・ものを買うことはサービスに共感すること
・「価格」ではなく「価値」を見てものを買う(≠高いものを買う)
・変に節約するよりも、「その分いかに稼ぐか」発想を持つ
・いいサービスの裏側には誰かのいい仕事がある
・短期の「コスパ」ではなく、長期的に胸躍る「価値」や「思い出」「まだやったことのない体験」に投資する
ちなみに、夫婦そろって、ユニクロの服は今でもめっちゃ着ています。
UNIQLO Uをはじめ、あの機能性とデザインをあの価格と規模で実現するのには、いろんな人の「本気」が詰まってるんだろうなぁ。
ユニクロさん、いつも当たり前の幸せをありがとうございます。
胸躍る服と普段遣いの服、その両方を楽しんでいけたらと思います。
ちなみに、このアウターについての詳細は↓のnoteでもまとめています。
💌Snow Peak 京都藤井大丸店のNさんへ
Nさん、あの日は本当に素晴らしい接客をしていただき、ありがとうございました!
おかげさまで、あの大きな台風の翌日、本当にいい思い出ができました。
アウターの評判もすごくよくて、サイズや色合いを考慮した上で丁寧に服を選んでくれたこと、とても感謝しています。
暖冬の影響を考慮しなかったとしても、こんなに暖かい服は人生で初めてです。
春からは就職とのことですが、きっとNさんならいろんな人を笑顔にしていけるんだと確信しています。
Nさんのおかげで旅先で出会えたあの服を、いろんな旅先に連れ出したいと思います。
いつか、あのジャケットを着て、またお会いできる日を楽しみにしています。
それでは、また会う日まで。
サポートをいただけましたら、そのお金で気持ち泡多めのビールとか飲みにいきませんか……!