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【STYLYアドベントカレンダー】 教育現場におけるSTYLYの活用について

1.STYLYを知ったきっかけ
NEWVIEW AWARDS 2019でSTYLYを知りました。当時、長期入院中で対面で学生を支援できなかったことから、バーチャル空間上で「何かしら就職支援ができたらいいな」と思い、STYLYでVirtual Career Center(バーチャルキャリアセンター)を作ってみました。
受賞はできなかったものの、画像だけでなく動画や3Dコンテンツをバーチャル空間上で手軽にアップできるサービスは当時あまりなかったことから、AWARDS以降もSTYLYで教材・コンテンツを作ったり、学生にも紹介するようになりました。

Virtual Career Center
STYLYはチュートリアルやアセットも充実しており、
    初心者の私でもそれなりのものが短時間で作成できました!

2.教育現場での利用(1)
2020年2月下旬、新型コロナウィルスの影響で美大ではある課題に直面しました。それは、卒業制作展の開催についてです。当時まだ国内では感染者が爆発的に多いわけではなかったものの、感染防止の観点から卒業制作展の開催を見送る美大もありました。
美大関係者ならご存知かと思いますが、卒業制作というのは学生にとっては学生最後の集大成。卒業学年の場合、大学の課題や就職活動もしながら、寝る間も惜しんで卒業制作に取り掛かっています。
そんな中、新型コロナウィルスの影響で卒業制作展が開催されないと聞かされた学生の気持ちを考えると、居ても立ってもいられなくなりました。
何とか役に立てないかと思っていたところ、「STYLYなら学生の作品をバーチャル空間上で展示できるのでは?」と思い、女子美術大学・短期大学の学生を対象に学内告知をしたり、SNSで声をかけた結果、数十人分の作品が集まりました。
同時に他の美大でも同じように新型コロナの影響で卒業制作を展示する機会を失った学生がいるのではないかと思い、Twitterで呼び掛けたところ、他の美大・芸大の学生からも申し込みがあり、複数の美大・芸大合同でのイベント(「VR合同卒制展」)となりました。
当時、この取り組みを知ったVR界隈及び女子美関係者の方々が私のツイートを拡散してくれたことは今でも感謝しております(STYLYさんも取り上げてくれました!)。

VR Graduation exhibition2020①
VR Graduation exhibition2020②
「VR合同卒制展」呼びかけのツイート
「VR合同卒制展」参加者の声(一部)

2.教育現場での利用(2)
美大以外の大学では情報系科目も担当しており、XR系の最新サービスを授業で紹介することもあります。授業では実際にSTYLYやclusterを体験してもらっています(バーチャル空間上で授業を実施)。
余談ですが、バーチャル空間の制作課題をきっかけに進路をXR系の分野に決めて、インターンシップ経由でXR系企業に入社した学生も何人かいます。
就職支援では、STYLY(AR)で大学に来ている求人票や就活ノウハウの動画を自宅で見れるようなコンテンツを作ったり、新型コロナの影響で大学に来られない学生の為に学内施設(キャリア支援センター*就職課)をiPhoneやiPadでスキャンして、STYLY(AR)で見学できるようにしました(STYLY以外にMozilla Hubsでも体験可能)。

ARで学内施設の見学が可能
→左が杉並キャンパスで右が相模原キャンパス。
バーチャルだからこそ両キャンパスを体験できる。

3.今後取り組んでみたいこと
私の本業はキャリアコンサルタントであり、コロナ禍である現在、学生とのキャリアカウンセリングでは主にWEB会議ツールやチャットツールを使っています。現在のツールでも全く問題はないのですが、バーチャル空間でのカウンセリングはまた違った体験を提供できると考えています。
実証実験の段階ですが、Horizon WorkroomsやMozilla Hubs、Microsoft Meshを活用したオンラインキャリアカウンセリングも一部導入しています。
ただ、最近はSTYLYのセッション機能に注目しています。
セッション機能を利用すれば、複数人数が同じシーン(自身が作ったバーチャル空間)に入り、比較的長い時間体験することができます。無料プラン(Artistプラン)から利用できるのも魅力の一つです。

今回、アドベントカレンダーに参加するにあたり、「STYLYで何か新しいことにチャレンジしてみよう」ということで、セッション機能を使ってグループカウンセリングを試みました。
参加対象は女子美Unity部(←正式な部活ではないですが、在学生以外にOG・教員含めて50名ほど在籍。主な活動場所はslack)の部員。
急な呼びかけにも関わらず2名の部員が参加してくれました。
部員A:3年生。Oculus Quest2保有者。VRコンテンツ大好き。
部員B:1年生。趣味はVRchatでGatebox保有者。clusterはフルトラで参戦。

STYLYのセッションで学生相談を実施

将来XR業界を担うであろう部員達とセッション(Virtual Career Center)で進路相談の対応や雑談をしました。音声もかなりクリアでやりとりにおいて支障はなかったです(部員BのマイクがYETIのUSBマイクだったというのもある)。

【セッションでのグループカウンセリングを体験した部員の感想】
『空間が広く、画像も鮮明で感動した。音声もとても聞き取りやすかった。大学に行って相談するのもいいが、このクオリティならSTYLYで相談対応して欲しい』『こんなにすごいと思わなかった。自分でもSTYLYでバーチャル空間を作ってみたい!』など

4.終わりに
まとまりのない記事になってしまいましたが、少しでも教育やキャリア支援の現場におけるSTYLYの可能性について感じて頂ければ幸いです!


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