組織心理学を学んだわたしがHRテックサービスのカスタマーサクセスになってみて
この記事を読んでもらいたい方
みなさんの限られた時間を頂戴するので、まずはじめに本noteがおすすめな方を記載しておきます。
それでは本題に移らせていただきます。
経歴(自己紹介)
改めまして、株式会社スタメン カスタマーサクセス部の岡崎と申します。
現在は、TUNAGという組織改善を目的としたエンゲージメントプラットフォーム(社内アプリ)事業で、TUNAGを導入いただいた企業様への初期設計〜運用改善の支援を行っています。
弊社が組織改善において重要な要素だと考えているもの、それは「エンゲージメント」です。
「何だそれは?」となる方も多いかと思いますが、私は大学時代に組織心理学を専攻とするゼミに所属していて所縁のあるワードだったことかつ、企業理念や実現したい世界観へ共感したことから、新卒として2019年に入社して今に至ります。今回は、組織心理学を学んでいたからこそ実業務に活かせたことについて書きました。
大学時代に行ったこと
私は中央大学 商学部に通っていました。
(ちなみに会社には中央大学出身者が数多く在籍しています)
単位は効率的に取得して、インターンや趣味など自分が好きなコトに時間を費やしたいタイプだったのですが、ある日「大学」を活用したコトもちゃんとやらないとという気持ちになり、組織心理学を専攻としたゼミに入りました。
大学3年次には「アメーバ経営」(稲盛和夫さん創業の京セラの代表的な経営方法)、大学4年次には「ゲーミフィケーション」(仕事にゲーム要素を取り入れる)について、実証研究を行い論文まで仕上げるということを2年間行いました。
問題意識→課題提唱→仮説立案→検証・実証までを4~5人チームもしくは1人で完成させるという流れで、朝から夜まで大学内の教室を借りて、論文を読み漁ったり、先生からのFBを受けてやり直ししまくったりと、知見を得たというより強いメンタルが得られたことが正直な印象です。
組織心理学って?
組織心理学とは、簡単に言うと、職場やチームなど組織内の人間の行動を研究するものです。組織のメカニズムを心理学的視点から、パフォーマンスや幸福度・離職率などに影響する要因を解明していきます。
みなさんがよく聞く、「モチベーション」や「従業員満足度」、「働きがい、やりがい」も研究の題材として取り上げられることも多くあります。
(「エンゲージメント」も組織心理学の要因となる1つであり、それを高めることが企業や職場にとってどのような影響を及ぼすのかという研究も弊社でやれるといいなと密かに野望を抱いてます。)
実業務でも活かせると感じた理論
組織心理学を学んだ僕が、実際に組織の一員になり活かせたなと感じた理論を紹介します。
◆自己決定理論
自己決定理論とは、自律性・有能感・関係性という3つの心理的欲求を満たすことが、行動を起こすうえで重要という理論になります。
自律性の欲求:自分の行動は自分で決めていると感じたい
有能感の欲求:自分には能力があると感じたい
関係性の欲求:他者と精神的な関係を築きたい
また、動機づけには「外発的動機づけ」から「内発的動機づけ」に至るまでに5段階のフェーズがあるとされています。
◆トランザクティブ・メモリー
トランザクティブ・メモリーとは、組織全体が同じ知識を記憶するのではなく、組織内の「誰が」「何を」知っているのかを把握する事です。
「この情報って誰に聞いたらいいんだろう」「質問をたらい回しにされました。。」みたいな事象は、組織が大きくなればなるほど発生する可能性のある不要なコストです。
逆にトランザクティブ・メモリーが体系化されていると、検索コストが削減され、パフォーマンスの向上が見込まれています。
(僕が初めて「TUNAG」の仕組みを理解した時は、まさしくトランザクティブ・メモリーが高い状態を目指しているんだなと感じました)
理論をもとに業務で意識していること
◆自己決定理論の応用
📝顧客提案時に意識していること📝
ー 習慣的な利用を目指すための伝え方 ー
エンゲージメント向上をツール上で実現するには、まず習慣的な利用(定着率80%:週4日以上ログインしているユーザーが8割以上)を展開後の最初の指標として置いています。
どのようなITツールもここが肝心で、組織改善の取り組みをいくら行ったとしても、そこにユーザーがいなければ意味がありません。
しかし、この定着率を80%以上に持っていくことは、元々ITツールに慣れているかどうかや、導入目的、背景を理解しているかどうかなど、さまざまな要因があり非常に難しいです。
例えば、チャットツールを新しく導入したとして、下記のような3社3様の伝え方があるとしましょう。(あえて極端な伝え方にしています)
皆さんはどの会社が習慣的な利用をしてもらえると思いますか?
結論、A<B=<Cの順で習慣的な利用を促しやすいと考えています。
Aは理論でいう非動機づけに位置する促し方なので、習慣的な利用が実現しづらいです。
Bは理論でいう外的調整〜取り入れ的調整に位置する促し方で、習慣的な利用は促せますが組織改善という長期的な視点では、「やらされ感」につながりやすい傾向にあります。
そして、Cは理論でいう同一化的調整〜内発的動機づけに位置する促し方で、組織改善までスムーズに行うことが可能です。
BとCにあえて=<としたのは、習慣的な利用という視点だけで見ると、Bの方が良い(または慣れている)ケースがあるためです。
とはいえ、弊社ではエンゲージメント向上、そして組織改善までを視野に入れているため、展開時には導入目的を必ず社長や経営陣から伝えていただく機会を作ってもらうようにしています。
🏠自社内での業務として意識していること🏠
ー 社内ポイントを活用した自発的な取り組みの推奨 ー
弊社では、会社として取り組んでもらいたい施策に対して、社内ポイントを取り入れ、積極的な活用を推進しています。
ここでよく聞かれるのが、「ポイント獲得が目的になって、良くないのではないか?」という点。
結論、それは良しとしています。
なぜなら、「会社として取り組んでもらいたい施策」だからです。
さらに言うと、取り組んでもらいたい施策であればあるほど、ポイントの比重を高めており、ポイント獲得数が多い=企業または個人の成長につながるという目的を全施策に散りばめています。
こういった外発的動機づけ(ポイント獲得) → 内発的動機づけ(コメントや反応があって嬉しい)に意図的に紐づける設計にしています。
◆トランザクティブ・メモリーの応用
📝顧客提案時に意識していること📝
ー まずは相互理解が大切ー
エンゲージメント向上において、重要なステップがあると考えています。
それは、「知る→理解する→共感する→行動する」という4ステップです。
そして、最初のステップである「知る」がとても重要なことをさまざまな企業様を支援する中で感じてます。
コミュニケーションを取りやすい状態は?
お気づきだと思いますが、相手のことを「知っている」ことで初めてコミュニケーションが生まれます。
そこで、どの企業様にもお勧めしている施策が、「自己紹介」制度です。
ユーザーとして登録した際に、自己紹介を共有してもらい、人となりを可視化することから始めてもらうことが多いです。
そうすることで、今まで知らなかった共通点が見つかったり、コミュニケーションのきっかけが広がったりします。
つまり、「誰が何を知っているか」を知っているかどうかでコミュニケーションの活性化 → エンゲージメント向上につながるということです。
🏠自社内での業務として意識していること🏠
ー TUNAGを使った相互理解施策 ー
弊社でも、全社でTUNAG上で自己紹介をする、全体会議で5分間の自己紹介ピッチを行うなど、相互理解を促す取り組みを行ってます。
また、自部署内でも日々の業務を日報で共有したり、上司と月に1回1on1(面談)を実施したり、達成慰労会といったものも会社から補助を出して行っています。
そうすることで、意図的に相互理解を促進し、コミュニケーション機会を多く作っています。
そのおかげで、自部署内の連携はもちろん、他部署で何をしているのかまで把握しながら業務を行うことができてます。(風通し抜群です!)
TUNAGについて
エンゲージメントの向上を目的に、組織改善施策のPDCAを回すことの出来るHRプロダクトです。
従業員の方々が日常的に利用しやすい機能とエンゲージメント向上に必要な仕組みを包括的に備えているため、1つのツールで、組織の「今」に必要な運用を行うことができるサービスになっています。
総論
弊社は、エンゲージメント向上という「人と組織」の強さが企業の成長につながると信じて突き進んできました。
決算資料をご覧いただいても分かるように、これまで順調に売上高を伸ばしてこられました。
わたしたちは「一人でも多くの人に、感動を届け、幸せを広める。」を理念に、より多くの人や企業へこの価値を届けていきたいと考えています。
また、成長し続けられるのは弊社サービスにご期待いただけたお客様や、その他ステークホルダーの皆様、同じ志を持ったメンバーがいるからこそだと思っていますし、少しでも共感してくれた方とともにこれから着実にTUNAGというサービスやエンゲージメントの重要性を広げていきたいと考えているので、ぜひ他メンバーのnoteも覗いてみてください!
その他採用情報を以下のページにまとめております。
まずは気軽にお話できる機会が作れると嬉しいです。
読んでくださった皆様に少しでも参考になれば幸いです。
以上、ありがとうございました!
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