スタンスを取る
先日、過去の職場の同僚と話す機会があった。
その人は、会社の先輩であり、人生の後輩であり、恩人であり、ともに戦った戦友である。
もっというと、5時間も私との会話に付き合ってくれるような善人である。
昔、一緒に働いていた仲間ということもあって、その人との話題はやはり仕事がメイン。
会話の中で、日頃自分が大事にしている「スタンスを取る」ということについて話す場面があった。
話しながら自分で考えをまとめていたところもあるので、これを機に言語化しておきたくなり、ここに書き留める。
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会社員のように組織で働いていると、どうしても上司の指示に従う場面や、長いものに巻かれる場面も少なくない。
これは肌感覚だが、大きい組織であればあるほど、その傾向は強いように感じる。
チームで大きな成果をあげたい場合、集団で同じ方向に進むことはとても大切だと思うので、それを否定するつもりは全くない。
しかし、私は、自分が主担当の仕事においては、
物事を進める上で自分のスタンスを取り、
どうすれば1番自分がゴールに辿り着きやすいか考え、
「自分はこうしたい」という意見を持つことがとても大切だと考える。
(最終的に誰かの指示に従うことになったとしても、だ。)
仕事は厄介ごとが多い。
だから、誰かの指示通りに済ませてしまえば、一見「ラク」だろう。
しかし、仕事にはトラブルがつきものなので、
いつも誰かの指示や意見に従っていては(流されていては)、
トラブルが起きた時に自分事として対処し、解決することは難しいと思う。
仕事で成果を出すということは、そういうトラブルや課題の解決も込みで、
さまざまな難所を越えてゴールまで導くこと。
苦しい局面を乗り越えるためには、どうしても主体性が必要になるし、
自分事に捉える必要がある。
そのためにも、日頃から仕事においてスタンスを取ることは、非常に大切だと考える。
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ここからは私自身の経験談だが、自分のスタンスを取っていると、必ず誰か助けてくれる人が現れる。
助けてくれる動機として、私自身の強い思いに引っ張られるのか、その人自身も誰かにぶら下がりたいだけなのか、それはわからない。
しかし、サポーターがいることで、私は安心して自分の意思を強く示せるようになり、結果としていろんなことがやりやすくなる。
そして、彼らから「最後までやり抜く力」を与えてもらえるので、よりいっそう私自身の主体性が増す。
というか、意思表示して応援してもらっているのだから、逃げられず、やらざるを得ない(笑)
思いの強さというのは、人を惹きつける魅力の一つなのかもしれない。
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スタンスを取るためには、どうやったらうまくいくか、どうすれば自分がやりやすいか、考える必要がある。
さまざまな情報を集め、シミュレーションすることも重要だ。
本当の「ラク」は、頭を使うことを誰かに委ねることではなく、自分が主体性を持って取り組める環境や条件を整えること。
仕事は長期戦だ。
一つの仕事が終わったと思っても、実は次の仕事に繋がっていたりする。
ある仕事で、いっとき非常に苦しんだとしても、自分でスタンスを取って進めた仕事の経験・人脈・成果は必ず次の仕事で生きてくる。
スタンスを取って主体的に進めた出来事が折り重なって、結果的にサポーターが増え、仕事がやりやすくなる。
このループを作れたら、もう勝利確定だ。
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かくいう私は、実は数回の転職で、自らこのループをリセットしてきた人間だ。
リセットしたかったわけではないけれど、さまざまな事情によって働く環境を変える決断をしてきた。
だから、新しい環境で一からこのループを作る苦しさを、度々経験している。
新しい環境では、相手がどんな人かも分からない。
そんな中で自分のスタンスを取っていくのは勇気がいるし、時に受け入れてもらえない場面もある。
(受け入れてもらえない時は、大抵私がスタンスを取るタイミングを間違えている時である。タイミングの見極めも重要だ。)
でも、諦めない。
私が相手をどんな人かわからないのと同じで、相手も私のことがわからない。
だから、「私はこう考えます」「こうするとこういう良いことがあるので、〇〇のように進めたいと思いますが、いかがでしょう?」と自らのスタンスを示していくことは、相互理解を深める手段にもなりえるだろう。
本当の意味で、仕事を「ラク」に進めるために、
私は今日も考え、情報を集め、作戦を練り、自分のスタンスを取っていくのである。
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