シンホウシャセンギシ 放射線技師×AIの未来予測
こんにちは、おかつです。
今回は、「放射線技師とAIの未来予測」という内容で、現役放射線技師がどう考えているのかを語っていきます。
読むメリットとしては、
AIにはない人間の強みが分かる
国家資格を持ったからといって、将来食いっぱぐれない保証はないことが分かる
個人としての市場価値を高める戦略を練ることができる
簡単な経歴です。
大学病院5年→総合病院5年
それではいきましょう!!
結論、AIが人間を超えても技師の仕事はなくならないが、人員は減らされる
AIが人間を超える年が2045年と予測されています。この頃には、いったい放射線技師の仕事はどうなっているのでしょうか?
「CT、MRIが完全全自動になっている?」「人型ロボットが撮影業務を行っている?」「そもそもこの仕事生き残ってる?」
色々考えられますが、私は「AIが人間を超えても技師の仕事はなくならないが、人員は減らされる」と考えています。
セルフレジのジレンマ
なぜなら、「セルフレジのジレンマ」があるからだと考えています。
「セルフレジのジレンマ」とはどういうことか?
皆さん、スーパーや本屋さんで5台くらい並んでいるセルフレジの横に店員さんが立っているのを見たことがありませんか?あれです。
つまり、機械が効率化されても、初見で使い方が分からない人が一定数いるということになります。
今度は、セルフレジを未来の全自動化されたCTに置き換えて考えてみます。
ベッドに患者さんが寝たら、後は自動で撮影してくれます。
例えば、年配の方が来たとします。機械からアナウンスでここに寝てくださいと、モニターでも解説をしますが、私は全員がそれに従うとは思いません。
臨床で経験がある方なら分かると思いますが、一定数、そういうアナウンスも聞かない人もいますし、めちゃくちゃ丁寧に説明しても頭と足の方向を逆で寝る人もいます。医療ってそういう世界なので、必ず、そこに人の手が必要になってくると私は考えています。
とはいえ、そんなに人がいらないと思うので人員は削減されると思います。
人型医療人ロボットができた世界では?
個人的には、2045年頃には人型ロボットができているのではないかと思います。
このロボットができることは、レントゲンのポジショニングからエコーのような繊細な手の動きまで出来るのではないかと考えています。
根拠としては、こちらです。オムロンさんの卓球ロボットをご存じでしょうか?
私は、これを見た時に、将来エコーの繊細な手の動きが再現されると思いました。
人間の動きが再現された世界では、技師の仕事がロボットに置き換わっているのか?という疑問への私なりの回答は、
技師の仕事は無くならないと考えています。
その理由として、やはり人間に医療をしてもらいたいというニーズはなくならないと思います。
例えば、こんな場面。検査終了後、世間話が止まらない患者がいるとします。普通の技師であれば、それとなく次の患者が待っていることをコミュニケーションの中で伝えますが、おそらくAIだと、「公共の福祉の場なので」と言って、業務の効率化を優先すると思います。
これって、みんなに平等に時間を与えているというメリットがあるのですが、話半ばで切られたら、この患者は次は人に接遇してもらいたいと思うと思います。
人間の感情的な面から、やはり人の接遇のニーズは無くならないと思います。
将来、患者接遇が重視される
将来、技師の仕事は全てではないですが、ある程度はAIに置き換わり、人員が削減されると思います。
そういった中で、どういう技師が生き残るのか?
おそらく、患者接遇の質に委ねられると思います。患者接遇の質って定性評価になるので、それこそ最初は評判といった形で評価されると思います。
「あそこの病院は、人が検査をしてくれたの」
「やっぱりロボットより人の方が質が高いわよね」
「人の方が信用できる」
これが、やがてAIによって定量評価になり、個人の「信用スコア」として評価されると思います。
行き着く先は、病院の評判から個人の評判になっていき、病院の収益、または個人の給与に直結すると思います。これ結構怖いです。
深掘りすると、例えば、ある人間の給与が500万だったとします。あるメーカーからサブスクで、ロボット放射線技師を年間400万での契約を提案されたとします。そして、信用スコアがロボットの方が高かったら、、、
その後は、どういう結末になるか分かると思います。
まとめ
私は、将来この仕事はなくならないと思いますが、仕事内容は変わり人員が減ると考えます。そして、人の患者接遇が重視される時代がくると。
といった、未来予測をしましたが、みなさんはどうお考えでしょうか?皆様のご意見お待ちしております。
どうなるか、なってみないと分かりませんが、大事なのは、未来を考えつつ今を生きる。
今できることを精一杯やっていきたいものです。
共に戦いましょう!!
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将来、患者接遇の重要度がより必要になろうがならまいが、接遇の仕事は無くならないので、今一度見直しませんか?
こちらの講座では、心理学と経験、独断と偏見に基づいた患者接遇のテクニックを紹介しています。
ポリシーは、「まず自分の心身が健康でなければ、人の健康に関わる仕事はできない」です。
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