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日本に住みながらBinance Globalを使い続ける方法【ドバイ法人設立編】


何かと規制が厳しくなっている暗号資産業界。
特に海外の暗号資産取引所は金融庁の認可を受けることが事実上不可能であることから、日本で認可済の暗号資産事業者を買収することで、日本に進出する方法を取っています。

最大の暗号資産取引所であるバイナンス(Binance)は、国内取引所サクラエクスチェンジの株式を100%取得(買収)することで、Binance Japanとして今後日本でも事業を継続する方針を公表しています。

これによって、日本居住者はBinance Japanへ移行しなければ、今後GlobalとしてのBinanceを使い続けることは出来なくなりました。


日本の厳しい規制により、Binance Japanは取り扱える暗号資産の種類が減少する、レバレッジ取引の倍率が低くなるなど、グローバルに比べて暗号資産に対する魅力が少なくなることは否めません。

暗号資産は、銀行送金と比べて非常に早く完了し、かつ手数料も低いことから、もはや海外送金の重要なインフラとなっています。海外送金のためにGlobalのBinanceアカウントを維持したい方も多くいらっしゃるでしょう。


しかし、ある方法によってBinanceのグローバルアカウントを取得することが可能です。

それは、ドバイに法人を設立し、居住者になることでグローバルアカウントを開設するという方法です。

以下、方法について説明します。


1.ドバイに法人を設立する



「ドバイに法人を設立って…簡単に言うけど難しいんじゃない?」

と疑問を持たれる方もいるかもしれませんが、実際のところドバイで法人設立することはそれほど難しくありません。

私はこれまで30社以上ドバイ法人の設立手続をサポートしてきましたが、平均して2~3週間ほどで法人設立まで完了します。日本と同じくらいです。

我々のような会計事務所に依頼すれば、法人設立はドバイに来る必要はなく、日本にいながら設立完了まで終わらせることができます。

(ドバイ法人と書きましたが、アラブ首長国連邦でクリプトのライセンスが認可されている法人であればどこでも可能です。以下も同様です)

2.エミレーツID(住民票)を取得する


会社設立が完了したら、しばらくの間ドバイに滞在し住民登録を完了させます。

ドバイの住民は、すべて「エミレーツID」と呼ばれるカードで管理されており、このカードがBinance Globalのアカウント開設に必要です。

こんな感じのカードです

エミレーツIDを取得するためには、大体2週間程度の間滞在し、健康診断や指紋登録などの所定の手続きが必要です。
このあたりも慣れていたら簡単に終わらせることが出来ます。


3.Binanceの日本のKYC(本人登録)をリセットする


これでバイナンスの日本アカウントからグローバルアカウントへの移行の準備が整いました。

次に、日本のバイナンスアカウントのKYC(本人確認)情報を取り消します。

これは、バイナンスでは原則として二つ以上のアカウントを持つことができないため、まずは日本の住所などの本人情報をリセットしたうえで、ドバイの居住者として登録する必要があるためです。

リセットの手続きは以下のリンクから2~3分で簡単に行えます。
https://www.binance.com/ja/my/settings/profile/reset-kyc

これにより、Binanceアカウントは日本のKYC情報が紐づかないKYCなしアカウントに変わります。


4.エミレーツIDでKYCを完了させる


最後に、ドバイの居住者として再度バイナンスのKYCを行います。
この際に取得したエミレーツIDが必要になります。


KYC手続きは以下のリンクから行えます。
https://www.binance.com/ja/my/settings/profile


エミレーツIDの表面と裏面をスマートフォンのカメラでスキャンした後、セルフィー(自分の顔)写真を撮ることで、ドバイのアカウントでのKYCが完了し、アカウント移行が完了となります。

これで引き続き、バイナンスグローバルのアカウントを保持できるようになります。

※以下、2点注意です

その1
この方法をBinanceが認めているかどうかは定かではありませんので、自己責任でお願いします(NFA/DYOR)。

その2
ドバイのエミレーツIDを取得しても、継続して日本に住み続ける場合には日本の税制が適用されます。詳細については別の記事で解説していますので、ご参照ください。


まとめ


以上の手順を踏むことで、Binance Globalのアカウントを取得(移行)する準備が整います。BinanceはLaunchpadやLaunch Poolなど、非常に有望なプラットフォームであるため、グローバルアカウントの取得は価値ある選択と言えるでしょう。

グローバルアカウントの保持のためにドバイ法人の設立やエミレーツIDの取得を依頼されたい方はお手伝いさせて頂きます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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