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「ボトルネック」は他人にに気づかせてもらう

私は今3歳の子どもを育てながら時短勤務をしていますが、つい最近までフルタイムで働いていました。
いったんフルタイム勤務をはじめてしまうと、時短切り替えの決断の精神的ハードルはかなり高いです。
私がそのハードルを超えるためには、他人に背中を押してもらうことが必要でした。
それも自分の考えを単に肯定してもらうのではなくて、ちゃんとした理由を添えて肯定してもらうこと。

私のボトルネックは時間がないことであると気づいた方が、私のもやもやの解決の手段として時短への切り替えという選択も有効では、とアドバイスを私にくださいました。
その結果、私は納得して時短に踏みきることができました。

今日は、このように他人にボトルネックを指摘してもらうことの重要性についての話です。

時短を始めた話はこちら↓


1.フルタイム勤務で働いていたころの私

0歳児の4月から子どもを保育園に預け、フルタイム勤務での仕事復帰を果たしました。
復帰後は時短を選択せず、フルタイムで勤務をしていました。
なぜなら、時短を選択することは、仕事を諦めたも同然、という考えがあったからです。

しかし、1年ほどたつと、次第に仕事に物足りなさを感じるようになりました。
そこで、2人目が生まれたら今よりもっと忙しくなるはず、やりたいことは今のうちにしておかないと、と、前からやりたかった英語学習を本格的に始めることにしました。

はじめのうちはよかったのですが、隙間時間を全て使って英語の勉強をしていたので、息の詰まる生活となってしまいました。
出産も英語学習も仕事を続けることも、私が選んだことですが、

・いろんなことを考えたいのに考える時間がない
・いろいろと買い物をしたいものがあるのにネットで商品を吟味する時間がない
・出張せずに限られた時間の中で仕事の成果を出すことは難しい
・子どもがじゃれてくると勉強の邪魔をされたと思ってしまう
・転職を考えるにも職務経歴書を書いたり面談をしたりする時間もない

と、モヤモヤがどんどん増幅していきました。
英語スキルは少しずつ向上していっていたのがかろうじての救いです。

2.フルタイム→時短の心理的ハードルの高さ

そんなモヤモヤを抱えていた私ですが、前述のとおり、考える時間がありませんので、長らくそのモヤモヤは抱え続けることとなってしまいました。
英語学習を止めればよいのでしょうが、英語スキルは学習を止めると後退してしまう。
休日も子どもの相手で自分の時間は取れず。

そんななか、時短勤務に切り替える、というアイデアもありましたが、
・お給料+ボーナスがめっちゃ下がる
・今ですら業務量を調整してもらえてないのに、さらなる業務量の調整なんて期待できない
・総合職×時短勤務が他にいない(時短勤務をしているのは一般職のみ)
・会社や上司から「降りた」と認識される
ということからなかなか決断ができないでいました。

いったんフルタイムで働き始めると、そこから時短に切り替えるのは、精神的なハードルがたかいです。
半年くらいその状態で、疲労困憊で精神的にも追い詰められ、とても苦しかったですが、ようやく転機が訪れました。

3.時短切り替えのきっかけ①

当時、社内の1割が育休という状態で、子育て社員にとって働きやすい環境を整えることは、管理部門の課題のひとつでした。
そのため、外部講師を招いた育休から復帰する人・育休後の人向けの社内セミナーが企画されました。
私はそれにパネラーとして参加することになったのです。

セミナーは、まず前半で、講師から、ワーキングペアレントや企業を取り巻く環境の話、育休から復帰する社員が会社とどのようにコミュニケーションを取るべきか、夫婦でどのように分担を行うか、家事・育児の負担を減らすサービスや家電はどのようなものがあるのか、などの講義がありました。
その後、パネルディスカッションコーナーで、私を含むふたりのワーママが、普段の夫婦の生活リズムと、導入しているサービス・家電・アプリ等を紹介しました。
あとから管理部門の企画担当者から聞いた話ですが、私の工夫っぷりに講師が「ほぼ完璧」とコメントしていた、といわれました。

その言葉を聞いて、私は自分の工夫の積み重ねを認めてもらえてうれしかったのですが、それと同時に、ああ効率化できる余地はもうほとんどないのだな、とも気づきました。

そうなると、モヤモヤを解消する糸口は、家事の効率化や外部化にはもはやありません。

4.時短切り替えのきっかけ②

また同じころ、私が当時参加していたオンラインコミュニティで、ある参加者の方が、「ワーママの皆さん悩みを相談してください」という企画をたてられていて、真っ先に飛びつき、相談をすることにしました。
当時の相談内容(悩み)はこちら。

・夫が残業続きで帰ってこないためら夜のワンオペ状態が続いて夫婦共々疲労困憊、共倒れしそう
・表向きには残業は推奨していないが、実態は残業ありきの会社で評価されるのも残業して結果を出す人ばかり。残業なしで働こうと思っても、成果が全く出せない。ロールモデルはいない。
・子育てしながらでも働きやすい会社に転職をしようと思うが、2人目を考えるとタイミングが難しい。
・転職をしようと思うが転職のための時間がとれない。
・起きている子どもと接する時間は3時間しかないのに、ちゃんと向き合えていないような気がしている

これに対して、自分の理想の時間の過ごし方と現実を比べてみるだけで、だいぶヒントが見えてきますよ、というアドバイスをいただき、さらには、現職にて「自分がロールモデルになりたい」と思っていなければ転職や時短・転属による負担軽減が有効では、というご意見もいただきました。

このアドバイスを受けて、自分の理想の過ごし方と現実の時間を比べてみると、圧倒的に自分の時間が足らない、そして、それが逆に自分の価値を下げている(あるいは価値をあげるチャンスを逸している)のでは、と気づいたため、もうさっさと時短にしよう、と決断しました。

結果は大満足で、もっと早くに決断すればよかったと思うほど。

ところで、先日、私の背中を押してくれたこの方とお話をする機会がありました。
その方は当時を振り返り、「あの時のあなたは本当に辛そうだった。ただ時間がボトルネックで、時間さえあれば自分でなんとかできそうな感じがしたので、時短を勧めた。」とおっしゃっていました。
「時間がボトルネック」
この言葉は、何か大切なキーワードのように、その後私の頭の中にずっと残っています。
時短に切り替えて随分いろんな変化が起こりつつありますが、時短に切り替えて1時間半時間が増えても今も「時間がボトルネック」な気がします。

ボトルネックということは、それを解消できれば一気に道が開けるということ。

その言葉をきっかけに、どうやってさらなる時間を作るか、そしてその時間を何に充てるべきなのか、ということが今なお私の最重要課題なのではないかと思い、今いちど考えるようになりました。

5.ボトルネックは他人のほうが指摘しやすい

「ボトルネック」とは、つまっているポイント、つまり、そこが解消さればまわりはじめる、ということです。
もやもやしているときは、その「ボトルネック」を探し当てられるかどうかが肝だと思います。
しかし、なかなか自分でそれを見つけることは難しいです。
今回のケースでは、パネラーとして自分の生活をさらけ出し、悩みを他人に打ち明けることで、ボトルネックが見つかりました。

また逆に私がボトルネックを指摘したことで、相手がうまく回るようになったケースもありました。
業務委託先の業務がなかなかうまく進まず悩んでいたのですが、先方の状況をじっくりとヒアリングしてみると、ボトルネックが見えてきました。
私がそれを相手に客観的に指摘することで、相手も課題を明確にすることができ、ようやくうまく業務が回り始めました。

うまくいかないときは、なるべく自分の状況を露出するようにしよう、と思った出来事でした。

■時短を始めた話

 時短はじめました

■時間がボトルネックな時に読み返したい本

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