私を知らない1000人とつながることについて
2011年から、自分の「聞き方」がどうも便利らしいと気がついて、セミナーを行ったり書籍を出したりしてきました。しかしコロナ禍になって対面のセミナー開催は難しくなり、ほとんど苦肉の策として制作したのがUdemyの「聞き方セミナー」です。
あれから2年、おかげさまで受講者数が1000人に達しました。
個人的には、かなり不思議な現象だなあと思っています。
大半の受講生さんは私を知らない
最初の100人くらいは友達やSNSの知り合いの方々が登録してくれて、そこから知った友達の友達のような皆さんが受講生でした。
ちびちび増えて200人ほどになった頃、2023年3月にこのコースが法人に提供される「UdemyBusinessコレクション」に入り、会社研修でUdemyに登録している皆さんも受講できるようになりました。受講者数がうなぎ登りに増えたのはこの後です。
大半の受講生の方は、たぶん私のことは知りません。名前を見て多少は調べる人はいるかもしれませんが「この人のコンテンツだから」と選ぶ人はほとんどいないでしょう。
それでも1000という数字に達したのは、コンテンツそのものを比べたり検討できるUdemyの「仕組み」のおかげなのだなと思います。
コミュニケーション下手でも広げられる
世の中には他者とつながるのがもっと上手で、紹介が紹介を呼ぶような広がりを構築できる人もいます。友達が多かったり、SNSのフォロワーが何万人もいたり、その結果で知名度が上がれば「名前」で人を呼べたりもします。
どうも私は逆です。
同じコミュニケーションでも1対1(点と点)が精一杯で、1対多(点を線にする人脈作り/点を面にするコミュニティ作り)が全然できません。今なら重宝される人間力みたいなものがあんまりないです。人間関係についてもかなりサバサバしている。
(だからこそ、人の話を聞く行為にとても努力が必要で、頑張って見つけた方法が今の「聞き方」になったとも言えるのですが)
商売に有利になるつながりがないのに「1000に届いたのか」と思うと、感慨深いです。同時に「コンテンツの内容だけで判断される世界もあるんだ」と安心もしました。
SNS多用の時代では、もうそんな世界はないと思っていました。何かにつけて自分の名前で影響力を及ぼせる人が強くて、それができないと落伍者まではいわないとしてもダメな部類に入るのだと思っていました。
それが、どうもそうではないらしい。場所によっては、仕組みによっては、コンテンツの中身で勝負できるところがある。1000人のうち90%が個人を知らなくても進んでいける。
この先も知られないと思う
たぶんこの先でも状況は同じで、このコースを受講してくれるほとんどの人は私個人を意識することはないと思います。それでも全然構いません。
別に自分の名前を売りたいわけではなく、それよりも「聞き方」メソッドを試してうまくいってほしい。「誰か知らないけれど、やってみたら良い感じだった」と受け入れてもらえるほうが何倍も嬉しい。
当然、受講した1000人のほとんどがこのnoteの存在を知らないでしょう。それでも今日またコースが機能して、私を知らない1000人に私が考えたメソッドが伝わっていると思うと不思議で面白い。濃いよう薄いような、SNSとも違うつながり方です。
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