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「なぜ?」からはじめるオープンデパートマニュアル

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ムサシオープンデパートの運営手法を怒涛のように全公開してきます。全国各地で開催するオープンデパートのマニュアルであり、コミュニティデザインの右往左往の記録でもあります。
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#マルシェ

テントに雨樋をつける効果は絶大

 普通雨のときは朝市を開催しないので雨対策ってあまり多くないのですが、以前は雨でもやっていたので昔はカイゼンをしていました。    その中でも秀逸なもののひとつに雨樋があります。朝市では6mかける3mのテントを連結しておこなっています。テントの下は完璧に雨をしのげるのですが、問題は間です。屋根型の屋根をしたテントは水が屋根をつたってしたにおちてきます。連結部分は2つの屋根が合わさって、そこに水が当然ですがボタボタ落ちてきます。そこを通るとき、またはそこに物を置くときに確実に濡

朝市の運搬仕事の勘どころ

□運搬は悪である □運搬はゼロ化せよ  運搬はそれじたい何の価値も生まない単なるコストである。最小化を目指すこと。朝市の目的は人と人の接点を増やすことだ。それ以外の準備や撤収は労力が少ないほうがいい。一瞬で会場ができるような手法を作る。そのためには重機でも政治力でも魔法でもなんでも使ってよい。 □時短ではなく労力最小をめざす □動線設計は設営・撤収効率をもっとも大きく左右する  会場の動線設計は会場設計のもっとも重要な要素である。イベントの集客や盛り上げが成功しようとも

観察眼がついてきたのは250回も朝市を開催してきた結果です

 最近は加古川以外の町で朝市を開催している。和歌山の中辺路、鳥取県米子などは開催をはじめてまあまあ時間がたっている。そんな中先日ついに熊本の三角で開催となった。そこに関して言うと厳密には天草の企業がマルシェを開催するにあたり我々がサポートしアドバイザーとして関わった形になる。    とはいえ我々の考えや運営のしかたを存分に活用いただき、結果的に実に見事なマルシェができあがった。    その様子がどんなだっかはまた書きますが、ひとことでいうと1回目としては最高の形になり過去に開

めんどくさいからと仕事を削るやつはだめ

「ここにタープつけたら相当いいかんじになるなあ」 と提案があったとする。朝市の会場をよりよくするための提案だ。この提案を聞いたら、そしてそれがいいものだと思ったら、どうやったら実現可能かをまず考える。  ここにタープをつけるためには、大きさと重さから判断すると会場のこのあたりとあのあたりに強固な支柱が必要やなと予測できたとする。そのときに感じる、ああこれは結構な作業量になるなと予想できる。  そのときにだ、割と高頻度でそれを阻止しようとしてくるやつがあらわれる 「それ

必ず振り返って確認する。けつはきっちりと拭く

 今週の朝市は13時に終了した。朝市は基本的に何もない場所にテントを張ってベンチを置いて開催するので、おわった後は何もない状態にして帰る。  そのときに、私が必ずやっていることは振り返ることだ。さあ終わりました解散ですとやったあと必ず振り返って会場をみて最後のチェックをする。  ゴミを拾うトングを持ちながら、会場を一周する。ゴミは落ちていないか、現状復帰ができているかどうかなど。ウェルネスパークは公共の場所。駐車場を週末だけかりて朝市をやっている。実は1箇所車が通るにして

飯場あらためサロンとしたこれだけの理由

 朝市名物に飯場ってのがあった。    文字通り飯を食う場所で、イメージは現場で働く作業員が飯をくったりお茶を飲みながら談笑したりする場所。    うちの社長の岡本篤はここをとても大切にしている。そこまでそこに意識が届いていない俺にあっちゃんはいつも「みさお、スタッフとボランティアの飯は用意してるんか、そこちゃんとやれよ」と言う。    すみませんまだです、忘れてましたとやって怒られる。普段から飯をもらってばかりの俺にはリーダーとしてみなに充分な食事と休息を提供するという考え

朝市の唯一とも言える弱点は風。だから私たちは対策をたてる

 朝市は雨のときは中止と決めています。最初は雨でもやっていましたが、朝市が現在毎週開催されている兵庫県加古川市は瀬戸内気候に属し、年間の降雨量がとても少ない。だから思い切って、雨をやめるということにしました。年間に何回かは中止になりますが、それでも他の地区での状況を考えるとやれているかなとおもいます。  そこで本題にはいりますが、雨を中止と決めた朝市にとっての強敵は風です。風の予想が10メートルを超えるとなると事前に中止もありますが、もんだいは5〜8メートルのときなんです。

ラジオ朝市220430

朝市の様子を生で伝えるべく220430からスタートしました。1回目のをぜひお聞きください

テントとテーブルはわたしたちが用意するのだ

 朝市は出店者にテントを貸しだしている。 厳密に言うと統一感をだすためにうちが用意したテントの下で商売をしてもらう形をとっている。テントは3m×6m。その中に3店舗が入るので、1店あたりのスペースは間口2m×奥行き3m となる。その中を自由に使って、時には少しくらいはみ出して営業していいよとしている。  テントを自分たちで用意しなくていいのは、出店者にとって実はとても助かるらしい。テントは折りたたむことができるもののそれでも荷物の中でも大きいもののひとつ。出店するときに持

目をあわせろ、笑え、そして挨拶を

 朝市のスタッフには心得がたくさんあるが、そのひとつで絶対的なものとして 「目を合わせろ、笑え、そして挨拶を」 ってのがある。何度か過去の記事でも書いているが、朝市のメインコンセプトは笑顔を増やす、コミュニケーションを増やすである。  そううたっているにも関わらずスタッフが仏頂面では話にならないのである。当然スタッフでそんな顔をしている人はいないのだが、あえて意識的にもっと積極的に目を合わせて笑いながら挨拶をしようとかかげている。  これって、できているにも関わらずあ

役人がベンチを分断して国を滅ぼす

 20年前くらいから駅周辺や公園で激増したのが「仕切り付きベンチ」である。ホームレスはもとより、ちょっと休みたいヨッパライにも母親の赤ちゃんオムツ替えにも厳しいベンチである。  「仕切り付きベンチ」とあくまでカギカッコに入れたのは、仕切ってしまうともはやベンチとはいえないからである。ベンチに似た何か別のものになってしまっているとすら思う。イスが並んでいるのと同じだ。  イスもベンチも座るための道具なのはおなじだが、イスはベンチに比べると人々を分断する装置という側面がおおき

自治体が朝市を始めるべき3つの理由

 公共施設の活用方法に関して迷宮入りとお感じの役人の皆さま。施設でもしくは施設のエリア内で朝市を開催してください。朝市は半ば機能していない県や市の建物の救世主になります。  われわれの開催する朝市はまったくなにもない公共施設の駐車場にテントを立てて始めます。毎週立てて、毎週片付けるので平時は駐車場として利用できます。それがあまり活用されないときだけ使うという考えです。みなさんの持ちものにそんな場所はございませんか。もしあるなら早速朝市を開催しましょう この3つの魅力が朝市

マニュアルを公開する理由

 意識している自覚はないが、10年前に読んだこの本の内容が無意識に刷り込まれているからではないかと感じる。  Fbでアカウントをとって顔写真をつけて投稿しまくってたころ、友達が危ないから辞めなさいと言ってた。なにがあぶないのかなあと思っているタイミングでこの本にであい、読後なんの不安も躊躇もなく公開していこうと決めたのを覚えている。残念ながら中身についてはほとんど覚えていないが、安全安心という面と利益があるという点で納得したのだけは感覚として残っている。  それ以来、ツイ

脈々と受け継ぎたい5S活動

 オープンデパート朝市の主催は株式会社ムサシ。この会社では6年ほど前から5S活動を徹底してやっている。現社長の岡本篤が就任して最初に取り組んだ活動のひとつだ。  現在でも半年に1回各部署でその半年に取り組んだ5s活動について発表する。もちろん各部署の成果はすばらしく、発表のための5S活動なんてのは全然なくて、日々の活動の半年分をどうとりくんだか発表する感じになっている。  この5S活動だが、朝市の部署は実は新参者。当初ははいっていなくて、この3年位ようやく取り組んだ感じだ