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安倍政権失敗の本質-韓国MERSとの共通点

おはようございます。安倍政権は戦艦大和と同じ運命を辿ると思っているアルキメデス岡本です。

さて、安倍政権のコロナ戦略、いわゆる出口戦略がどういうものになるか、期待をせずに見守り続けてきましたが、とにかく戦略的には負けが確定したと言えるでしょう。

既に安倍政権のコロナ戦略とPCR検査体制の不備については、過去記事でも指摘してきましたが、今回は、これまでの安倍政権のコロナ対応と2015年に韓国で起こったMERS流行の共通点を探りたいと思います。

韓国MERS流行とは

2015年5月20日にMERSコロナウイルスの感染が確定するまで初の感染者が入院していた京畿道平沢市の平沢聖母病院でエアコンを通じ院内感染が発生し、それにより韓国国内で感染が広がった(アウトブレイク)。

対応の遅さがパニックを引き起こす

パニックより逃げ遅れが問題。
災害や感染症の大規模発生時に、人々はパニックを恐れます。パニックを恐れて、情報を隠します。緊急の判断や対応が遅れます。しかし、災害心理学の研究によれば、人々は簡単にはパニッックを起こしません。人はパニックではなく、逃げ遅れによって亡くなることのほうが多いのです。そして最悪なのが、逃げ遅れ(遅い対応)の後の、パニックです。

韓国MERSの問題では、MERSと診断するのが遅れた問題があります。MERSに詳しい医師であれば、早期に診断できたのですが、MERSの診断できないまま、患者は大部屋での入院となり、院内感染が広がりました。

またWHOは、「透明で迅速な情報公開が遅れたのが初期対応に失敗した原因の一つ」と指摘しています。韓国政府は、当初MERSが発生した病院名を発表しませんでした。国家伝染病災難(災害)レベル引き上げにも消極的でした。パニックを恐れ、イメージダウンを恐れたのでしょう。

また、「専門家ではない官僚の疾病管理対応策で、責任を回避するために現実に合わないマニュアル通り動き、感染の心配はないと誤って判断した結果、このような問題が生じた」と指摘した。

政府は収束へ向かうと発表するのですが、その数日後にWHOは「感染は地域社会に広がってはいないが、引き続き最大限の警戒が必要だ」「終息には時間が掛かる」と発表します。その後、社会はパニック状態に陥り死亡者は38人に達した。

安倍政権と韓国MERSの共通点

先日の緊急事態宣言の延期会見からも分かるように、安倍政権の対応は遅く透明で迅速な情報公開もされませんでした。PCRの検査体制への予算も少なく、検査体制の整備が進んでいない事が判明しました。

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専門家会議メンバーの会見も政治家に忖度し具体的な数値基準は公開されず、現場の状況も正確に掴んでいない状態でした。つまり、韓国のMERS流行時と同じように、パニックとイメージダウンを恐れ迅速な情報公開をせず、医療体制の拡充も遅れ、正確な感染者数の実体も把握出来ずにいます。

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韓国はこの時の失敗を教訓に、今回の新型コロナウイルスの封じ込めにひとまず成功しました。一方、現在の安倍政権は物の見事に韓国MERSと同じ失敗パターンに嵌り、ドロ沼に陥っています。感染者の数が減少傾向というのは、誤った認識です。

そもそも、現状を正確に把握出来ていないので、的確な戦略を打ち出せない状態です(^-^)

安倍政権失敗の本質

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以下、旧日本軍の失敗の本質と安倍政権の失敗の本質を比較。

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相変わらず作戦目的はあいまいで、米軍の本土上陸を引き延ばすための戦略持久か航空決戦かの間を揺れ動いた。とくに注目されるのは、大本営と沖縄の現地軍にみられた認識のズレや意思の不統一であった。

相変わらず安倍政権の作戦目的はあいまいで、医療崩壊を防ぐ為のクラスター戦略かPCR検査拡充か揺れ動いた。特に注目されるのは、政府方針と現場の保健所にみられた認識のズレや意思の不統一であった。

失敗の原因は、情報の貧困と戦力の逐次投入、それに米軍の水陸両用作戦に有効に対処しえなかったからである。日本の陸軍と海軍はバラバラの状態で戦った。

失敗の原因は、情報の貧困と戦力の逐次投入、それにウイルスの無症状作戦に有効に対処しえなかったからである。日本の保健所と民間医療機関はバラバラの状態で戦った。

作戦目的の二重性や部隊編成の複雑性などの要因のほか日本軍の失敗の重大なポイントになったのは、不測の事態が発生したとき、それに瞬時に有効かつ適切に反応できたか否か、であった。
日本軍の組織的特性は、その欠陥も含めて、戦後の日本の組織一般のなかにおおむね無批判のまま継承された

など、旧日本軍とも同じ失敗パターンを歩んでいるのが分かります。類似点は他にもあるが、きりがないので有名な言葉で終わります。

「戦術の失敗は戦闘で補うことはできず、戦略の失敗は戦術で補うことはできない。」

同様に、安倍政権のコロナ戦略の失敗を戦術で補う事は出来ません。

それでも頑張っている、現場の医療従事者の皆さんお疲れ様です。m(_ _)m

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