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「メロディーと歌詞どっちが先?こだわりってあんの?」の話。

こんにちは、岡まことです。

今朝noteを開きましたらね、
「あなたのnoteにスキが500回されてましたよー」って通知が出まして。
いやーみなさんご覧いただきありがとうございます。

それにしても、500回を実際に言葉にしてみたら結構時間かかりそうですよね。500回のものって他になにあるだろう。
500回スクワット、500回早着替え、500回生まれ直し...
結構大変そうですね。



さて、今日はこのnoteの読者さんから頂いたご質問にお答えしたいと思います。ご質問はこちら。

「岡さんの音楽論のようなもの聞きたいです。例えば、歌詞は歌詞、それとも詩に近いものであるべきなのか、メロディーと歌詞、渾然一体となったものが理想なのかだとか、そういうお話です。出来る時に是非お願いします。」


なるほど、僕の音楽についての考え方の話ですね。
言われてみればお話したことがなかったので、この機会に早速考えたいと思います。

よく人々の話題の中で「歌詞とメロディ、どっちから書くのがいいの問題」ってのがありまして。実際にいろんなソングライターに聞いてみると、本当に人それぞれなんですよね。

で、僕はというと
「曲によってはどちらもあり得るし、両方同時に書くこともあったり」
です。

あくまで僕の場合の話なんですけど、それぞれのメリットも挙げてみます。





1.言葉を先に書く場合

思い浮かぶメリットは、

・字数に制限がないので細かい世界観を作りこんだり率直なメッセージを込めやすい

・言葉のアクセントの後からメロディを考えるので、歌として聞いた時に言葉が入ってきやすい

などです。

僕の曲で言うと、

とか、

などですかねぇ。


2.メロディを先に書く場合

思い浮かぶメリットは、

・メロディの山や谷の流れが先に決まるので、全体の展開を決めやすい

・サビ頭のメロディラインが決まっている分、しっかりはまる言葉を持っていきやすい。なので、うまくいけば頭に残るサビが作れるかも

・あとからどのくらいの長さの歌詞を当てはめるか想像しやすく、作業の終わりを見据えながら作詞を進められるので気が楽

などです。

僕の曲で言うと、

とか

などですかねぇ。


3.両方同時に書く場合

思い浮かぶメリットは、

・書き終わるまでのスピードが早くなる

・メロディと言葉を同時に考えていくので、言葉が持つ背景とメロディの方向性がコントロールしやすい。それによって歌い方のアプローチまで考えながら作っていけるので、作り終わったあとの練習でステージレベルにするまでのスピードが早い。

・突然奇跡的に言葉がメロディにはまるサビだけ先にできることがある

・日常で歌にしたいフレーズが浮かんだ時にそのままメロディとして組みこめるので、気持ちが乗った状態で書きやすい

などです。

僕の曲でいうと、

このあたりでしょうか。


で、前置きが長くなりましたが、
「じゃあ一体岡まことは詩や歌詞やメロディーについてどういうこだわりをもっているのか?」ということなんですけど。


僕の回答としては、
「歌詞はメロディーがあっての歌詞で詩とはまた別で考えていて、こうあるべきというのはないかなぁ...?でも歌詞とメロディが渾然一体になっているのは、伝わりやすさの点から考えると理想かも。」というかんじでしょうか。


まずこの詩と歌詞を比べてみると...

って歌詞より説明的ではないぶん、想像させる領域が非常に多いと思うんですね。
だからこそ余白が大事だし、そこに面白さがある。

あくまで静かな時間が部屋の中心の一か所にとどまっていて、そこで小さく鳴っている感じ
で、その鳴りに耳を澄ますと聴こえるものや、立ち上がる映像があるような。その点では短歌や俳句もそれに近いのかもしれません。


対して歌詞は、メロディがあることによって生かされている部分が多い気がします。
飛行機が地面から空に向けて飛び立つように、歌の開始と共に一定のスピードで進んでいきます。

なのでサビまでいってようやく「これはこういう歌なのか」とわかったりしますよね。
飛び立った飛行機が最大高度までいって、ようやく晴れ渡る雲の上が見える感じというか。



そして歌詞は、メロディと言葉のアクセントが上手にはまると「何を言っているか」が非常に伝わりやすくなるんですね。
話すように伝えるためには、ここがとても大事でして。

LIVEや音源などで一生懸命聴いているのに一つも歌詞がわからないと、
なんだか自分だけ置いていかれているような気になったりしません?
(もちろん知らない国の言語の歌なら話は別ですけど...)
だからこそ「メロディと歌詞が渾然一体となったものは理想かも」と思うわけです。

とはいえ、ジャンルや国、時代によっても好ましいと言われる傾向はそれぞれ変わってくると思うんですけど、僕のいる場所はJーPOPの隅のほうなので、日々自分と向き合う中で自然とこの考え方に落ち着いた感じです。
このことに良い悪いはないかなと。


というわけで今回はコメントからのご質問に答えさせていただきましたー。
意外ときちんと言葉にしたことがない内容だったので、非常に楽しかったです。ありがとうございましたー。


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