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E148:(〜ハラしてる)と誤解されないかハラハラしてる

今日は63日目、あと3日です。


この仕事を始めて、まだ2年目の新人だった頃。
こっちとしてはどうしようもないトラブルを、当時の上司に報告していた時のこと。

「大丈夫だよ。よくがんばったね。源太くんは何も悪くない。本当に1ミリも悪くない。もっと仕事に自信を持っていいんだよ」

当時の上司の言葉が、あまりにも優しくて、かけられた言葉があまりにも予想外で、カッコ悪いことに、その場でボロボロ泣いてしまった。

本当は叫び出したいほどだったのに、無理に笑顔を作って耐えていたら、急にそんなことを言われて。涙腺が崩壊したのである。

懐かしい。
気がつけば、あれから30年近く経つ。

……………………………

今、私のデスクに来て、話をしているうちに泣いてしまう若い人は男女問わずいて、そういう場合は、「いいよ、我慢しなくて」と言って、常備している箱ティッシュを箱ごと渡す。

私と話をしていると、安心するのだと言ってくれる。それはありがたい。

安心するのなら、笑顔になってほしいし、まあ、最終的には笑顔になってくれるのだけれど、その前に大泣きされたりするので、こちらが困り果てることがある。

「源太さんと話すと、ホッとして、泣けてきます」と言って、私が差し出したティッシュ箱を使って、溢れる涙をビシャビシャ拭いながら、チーンと鼻をかむ。

この光景には慣れっこになっているし、先ほど書いたように、自分だって若い頃、おんなじようにびぃびい泣いたことがあるので、

(あの頃の俺もこんな感じだったんだろうな……)
なんて、懐かしく思うわけだ。

だが、ここで1つ問題がある。

私のことを充分理解したうえで、微笑ましくこの様子を見ていただいている我が部署、チームのみんなであれば、いいのだけれど、

他の階や、部署にいる人とか、外部の人とか、要するに、私のことをよく知らない人が、この光景「だけ」を見たらどう思うのだろうか…。

おじさんが、若い男の子や女の子を泣かしている。
そんなふうに見ようと思えば、いくらでも見ることができる。勝手な解釈はいくらでもできる。

最近、何かと「〜ハラ」だと言われる危険性があるので、私は、「ハラハラ」しているのである。

掛け詞?
いや、うまいことを言っているのではない。
本当にハラハラしているのである。

【今この場を通り掛かった皆様へ】「彼、または彼女は、現在、源太の前で泣いておりますが、本人たちに叱責したわけでも、ダメ出ししたたわけでもありません。源太が静かに本人たちの悩みを聞いているうちにこうなりました…」

という看板や立札を、立てたい。
ほんと、誤解しないでねー。
あと、箱ティッシュを【会社の経費】で買いたい。


【66日ライラン 63日目 あと3日】


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