おかぐちや源太

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おかぐちや源太

毎日空を見上げ、何か書く男です。言葉はできるだけ穏やかに優しくありたいですね。毎週土曜10分だけ、スタエフで言葉について話しています。https://stand.fm/channels/635ddc11b4418c968d4fbe42

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E1:午前5時の「お揚げさん」

(2022年4月追記:僕の「おかぐちや」は、この店の屋号から、とりました) 祖父母の家は豆腐屋だった。 2人とも彼岸に旅立ってしまったので、当然店はもうない。 豆腐屋の朝はとても早い。 近くにあった「国鉄」の踏切でさえ、まだ眠っている、 そんな時刻に祖父母はお店を開けた。 小学生の頃、泊まりに行くと、僕は決まって5時ごろ目を覚ました。 普段はそんなに早起きではないのに、 祖父母の家に行くと自然と目が覚めてしまう。 朝5時……僕にとってはとんでもなく早起きだが、 祖父母

    • noteでじっくり過去に向き合うことによって、色々見えてくる。 以前は、「今の『思慮分別』はそのままで、若いあの頃に戻れたら…」なんて考えたこともあったけれど、 そういうことじゃないんだな、きっと。 noteの中にいる過去の自分に、今を生きることの意味を教わっている……

      • 【つぶ2】それ言われると、現役のテレビマンはきっとつらいだろな。「余計なことしなくていいから、ただ再放送を流してろ!」って、作り手の気持ちに立ってみれば、それはものすごく傷つく意見なのだから…。

        • 【つぶ1】昨日の8時だヨ全員集合スペシャル。あの頃のVTRが流れて、「志村うしろ!」って客席の子供たちが声を上げるシーンで、気づいたら泣いていました…。

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        E1:午前5時の「お揚げさん」

        • noteでじっくり過去に向き合うことによって、色々見えてくる。 以前は、「今の『思慮分別』はそのままで、若いあの頃に戻れたら…」なんて考えたこともあったけれど、 そういうことじゃないんだな、きっと。 noteの中にいる過去の自分に、今を生きることの意味を教わっている……

        • 【つぶ2】それ言われると、現役のテレビマンはきっとつらいだろな。「余計なことしなくていいから、ただ再放送を流してろ!」って、作り手の気持ちに立ってみれば、それはものすごく傷つく意見なのだから…。

        • 【つぶ1】昨日の8時だヨ全員集合スペシャル。あの頃のVTRが流れて、「志村うしろ!」って客席の子供たちが声を上げるシーンで、気づいたら泣いていました…。

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        記事

          E249:そう見えるの?

          「僕は、源太くんみたいに、なんでもさらりとできるヤツじゃないんですよ…」 新人研修の時、同期のAくんから言われた一言を、僕は今でも時々思い出します。 「君、僕の何を知っているの?」 そう言い返そうとしましたが、慌てて言葉を引っ込めました。 Aくんは、悄然として、よく見たら目に涙が溜まってるようでした。言い返す言葉を失ってしまいました。 「何でもさらりとできるヤツ…」 それはまさに、学生時代、私が憧れた人物像でした。 中学の技術の授業で「ラジオ」を作った人はいると思

          E249:そう見えるの?

          E248:ヤクルト晩酌

          子供というのは、とんでもない行動をすることがある。 それが、命に関わることだったら体を張って止めなければいけないけれど、 状況によってはその発想を一緒になって笑って欲しい…私はそう思うのである。 母が真面目すぎるのか… はたまた 私がアホすぎるのか… まだ小学校低学年だったと思うので、 8歳くらいか…。 その頃から1人でお風呂に入るようになった私は、どういうわけか「あること」を実行したくて機会をうかがっていた。 棚から小さなお盆をこっそり取り出して、 冷蔵庫からヤクル

          E248:ヤクルト晩酌

          E247:いい匂いってどんな?

          連日暑い日が続いている。 9月だというのに35度をずっと超えている。 一体、日本はどうなってしまうのだ? そんなことを思いながら、 毎日、大量の汗をかき 職場に向かう。 汗拭きシートで丁寧に顔と首を拭き ついでに冷却シートで、できるだけ汗を抑え、 速乾性の高いシャツを着て 周りにできるだけ迷惑のかからないように気をつけている。 その理由は、ただ1つ。 私がおじさんだからである。 以前noteにも書いたことがあるが、 私は1日2回お風呂に入る。 気をつけて 気をつけて

          E247:いい匂いってどんな?

          E246: うん、知ってる…でもね

          今まで天気が良かったのに 急に濃い灰色の雲に覆われた。 こんな事が最近よくある。 職場の窓からぼんやり眺めていたら、 「これ…、これから来ますよね」 同僚のYさんが、いつの間にか横に来ていた。 「この雲の様子から見ると、結構きついのが来そうですね」 私もそう返した。分かり切っていることを返した。 天気の話をしている。 それには違いないのだけれど、 私は頭の中では、別のことも考えている。 経験上、この灰色の雲は あと、数分もすると、ゲリラ豪雨をもたらす。 雷も鳴ること

          E246: うん、知ってる…でもね

          E245:ねるとんに映らない人たち

          時代はバブル真っ只中。 私が高校生だった頃、「ねるとん紅鯨団」という番組が絶頂期を迎えていました。フジテレビ系列、時間は土曜日夜11時。 世の中も、フジテレビも、 ものすごく勢いがあった頃です。 余談ですが、関西も関東も「8チャンネル」だけは共通しておりまして、あの頃、リモコンの「8」の数字が、(よく押すので)剥がれてしまうことがあったんですよ。まあ、今ではちょっと考えられないですね。 「ねるとん紅鯨団」とは、簡単に言うと、集団お見合い番組です。基本的に「ファーストイ

          E245:ねるとんに映らない人たち

          E244:顔面セーフって言われてもね

          仕事帰り歩いていたら、ドッジボールをしている小学生の集団に出会った。 ああ、楽しそうに遊んでいるな、とは思うもの、 私、この遊びには苦い思い出しかない 笑笑 はるか昔、あの時の担任… やたらとドッジボールをさせたがった。 「源太、アンタなぁ、今はみんなでドッジやる時間やでー!」 休み時間は静かに本を読んでいたいのに、 なぜかよく引っ張り出された。いまは、みんなで仲良く遊べと…。 本を読んでいただけで、「協調性がない」と言われる。 はて、協調性とはなんぞや…? 人の

          E244:顔面セーフって言われてもね

          E243:「九」づくしの夜空に…

          好きな曲はたくさんあるんですけど、 ふとしたときに鼻歌で出てくるのが、 この曲なんですよね。 不思議なんです。 うれしいことがあった日も、 つらいことがあった日も、 どっちにしてもこの曲を口ずさんでしまいます。 そりゃ確かに 『上を向いて歩こう』の方が世界的に有名なんでしょうけど、 私はやっぱり、こっちなんですよね。 今日は 昭和99年9月9日 あら、「9」がいっぱいだねー なんて考えていたら やっぱりこの曲が、頭に浮かんでました。 せっかくだから、午後9時9分に

          E243:「九」づくしの夜空に…

          E242:ロールキャベツになり損ねた男

          「ロールキャベツ男子」 そんな言葉があるらしい。 へぇ…ロールキャベツ男子… 変なの 笑笑 性欲とか、そういう話だけではないんだ…。 それにしても、ロールキャベツとは… と、いうわけで、うちのツレに聞いてみた。 げん「ねぇねぇ、俺はロールキャベツ男子に結構当てはまると思うんやけど…」 ツレ「は? どこが?」 げん「いや、この定義…」 ツレ「はい、源ちゃん、じゃあ声に出して読んでみて」 げん「え?読むん?『一見、外見は爽やかで…』」 ツレ「はい、そこ、ちょ

          E242:ロールキャベツになり損ねた男

          E241: ゆるいのが懐かしい時もある

          田舎の駅で、ふとホームの行き先表示を見て、小学生の僕は、首をかしげていた。 (これ、間違ってるよな…) 【●●行き】? 早朝にしか走らない他の路線との直通駅。 時刻は夕方5時半。 こんな時間に、この行き先表示はおかしい。 車掌さんに声をかけた。 「この行き先のバタバタ壊れてるんですか?」 (パタパタ=フラップ式案内板=ベストテンのバタバタ) 「え?なんで?あら、間違うとるな、というか、朝から変えとらんな。しかしボクは、よう気づいたな。おおきにやで!」 (朝から

          E241: ゆるいのが懐かしい時もある

          E240:久しぶりに歯医者で…

          約20年前、歯医者にて 「ちょっと痛かったですよ…」  「あ、本当にすみません」 あ、皆さんは今、頭の中でどんな想像しましたか? 多分ですけど、その想像は、違うと思います。 実際はこうです。 ↓ 歯科医師「ちょっと痛かったですよ…」 げん「あ、本当にすみません」 医師「あのね、源太さん、信頼してくれてるのは嬉しいんだけど、お願いだから治療中は起きててくれるかな?激務で疲れているのはわかってるけどね」 げん「す、すみません。僕はまた寝ちゃったんですね」 医

          E240:久しぶりに歯医者で…

          E239:私だけの十字架

          もしよかったら、下のYouTubeを小さく再生しながら読んでください。 このタイトルだけで何の話をしようとしているか、わかる人は、すぐわかると思う。 今は情報番組だらけだけど、 昭和のあの頃、お昼3時以降は テレビ各局とも、「再放送枠」だった。 小学校から帰ってくると、ちょうど再放送されていたのが『特捜最前線』(77年〜87年放送)という刑事ドラマ。 このエンディングテーマだったのが、 『私だけの十字架』という曲。 夕方、ランドセル、テレビ、おやつ、特捜最前線…

          E239:私だけの十字架

          E238:恐る恐る目が合ったあの日

          「よかったら一緒にお食事でも…」 私が、自分から声をかけるのは珍しい。 だが、その方とは、このタイミングを逃したら、次にいつ実現するかわからなかったので、思い切って声をかけた。 あるプロジェクトで長期間バディを組ませていただいた先輩だった。あまり接点のない別の部署から応援に来ていただいていたのである。バディを組んだ仕事の最終日、私は思い切って声をかけたわけだ。 「あ、ぜひ、ぜひ!」 そう返してくださるのに、表情がなんとなく浮かないように見えたのは気のせいか…。 広い

          E238:恐る恐る目が合ったあの日