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映画「ラストマイル」観てきた。amazonで買い物しづらくなった。

映画「ラストマイル」を観てきた。

ドラマ「アンナチュラル」が大好きで、ずっと「続編やらないかな〜」と思っていたら、まさかの新作映画でのコラボ!(って言うのかしら)。

「MIU404」も見てたし、何しろ大好きな野木亜紀子さんの脚本だし「こ、これは観たい!観なければ!」てことで行ってきました。

いやもうさ。
amazonで買い物しづらくなったよね。

ということで、ここからは盛大にネタバレをしますので、観るのを楽しみにされている方はここまでとしていただければ嬉しいです。

既にご覧になった方は、このままお付き合いいただけましたら幸いです。


終わった瞬間「うーん…」と唸ってしまった。

「面白くなかったの?」と聞かれたら、多分面白かったんだと思う。

「ノンストップ・サスペンスエンタテインメント」というだけあって、ずっとハラハラドキドキしたし、野木さんお得意の切なさや悲しさもあったし、笑いもあった。
爆発のシーンの迫力はすごくて、思わずのけぞってしまったほど。

でも…なんか腑に落ちない。
しっくり来ない。

多分、この映画が、結局何を言いたかったのかが分からなかったから、だと思う。

飛び降りた彼のための復讐劇?
物流業界の過重労働への問題提起?
便利すぎる世の中への警鐘?
ブラックフライデーにあんまり注文をするな?(いや違う)

途中点々と広げられた伏線は、それはもう見事に回収されていく。
最後の洗濯機の登場には思わず「おお〜ここで使うか〜!」と膝を打った。
1ミリも見逃せない、さすがの脚本だなと思った。

のだけど、全体的な線がなんだかいびつな印象を受けた。


一番大きな線としては「爆弾をしかけた犯人は誰?」なんだけど、犯人が分かったところで、そのきっかけが「一般人を巻き添えにしてまで、自分を爆破してまでやること?」と個人的にはあまり理解ができなかった。

彼が飛び降りた理由が、自分との結婚に悩んでいたからだと言われて、でも本当は会社だったんじゃないかと疑った彼女は、結局会社へ(なのか社会へなのか)復讐を果たす。

正直「そんなことで?」って思ってしまった。
何も無差別に爆弾送らんでも。

それに「彼女が犯人だった」と分かったあとの尻すぼみ感がすごかった。

「何故彼女がここまでする必要があったのか?」という追求よりも、さあ配送!出荷して!まだ爆弾ある!大変!みたいな流れ。

なんとなく「アンナチュラル」だったら、そこで幸せだった2人の映像や、追い込まれていく彼の様子や一人になってからの彼女の姿なんかが挟まれて「ああ、そりゃあ復讐したくなるよね…」とかなるんだけど、そういうのもないし全然共感できないし納得できないし、本当に「なんでそこまでしたん?」という気持ちになった。
熱いし痛かっただろうに。悲しい。

そいえば、彼女がアメリカまで乗り込んでエレナに言った「世界は罪をあがなってくれますか」を聞いて「あがなう」って?となってしまった。
漢字にすると「贖う」。贖罪っていう意味。
「つぐなう」じゃだめだったのかな。というつぶやき。


あとは「アンナチュラル」と「MIU404」の差し込み方が、やっぱりうーん…難しかったかなーと思った。
私は好きだから「アンナチュラル」の世界観に触れられて「懐かしい〜」ってなったけど、初見の人はどうなんだろう。
どうしても内輪ネタっぽくなっちゃうし、ちょっと無理やりな感じもしたし、世界観が散らかるなあ…と思った。

そしてエンディング。
渋谷の街の空撮に「Want」「What do you want?」の声が鳴り響く。
あれは「人々の欲望ははかりしれない」ということ?
私たち一人ひとりの軽はずみなネット注文が、誰かの心を苦しめてるってこと?

もう、amazonで注文できんやん。
お急ぎ便なんて選べませんやん。
不在配達なんて絶対あかんやん。


えーっと、色々書いたけど、感想を一言で言うなら「ちょっと詰め込み過ぎかなあ」って感じだった。

満島ひかりちゃんも岡田将生くんも素晴らしかったし、キャスト紹介に出てないシークレット出演者さんも大変豪華だったから、本当にちょっと惜しい気がしてしまった。

私の理解力不足かもしれないけど。
もう一度観たら、色々分かるのかなあ。


以上、感想文苦手な私の映画感想文でした。

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オカダトモコ 旅が好きなライター / カメラマン
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