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「サザンカ」に涙する1人の帰り道。

 久し振りに人とご飯を食べた。そして人が作ったご飯を久し振りに食べた。家で作れないものがいいよねって、アジア料理を選んだ。

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 ガパオライス。それなりに美味しかった。(正直もっと美味しい店はいっぱいあるだろうなという程度だった。ちょっと残念)

 一緒にご飯を食べたのは、名古屋から仕事で東京に来ていた友人。
 少し前に「今度東京行くんだけど、この日空いてる?」って連絡をくれた。すごく嬉しかった。

 会えたのは3時間程度だったけど、ただひたすら食べて喋って笑って。あんな話とかこんな話とか。女子が2人いたら、そこにはおしゃべりしかない。ただただ楽しい時間だった。

 じゃあまたね。って東京で別れて、満員電車に揺られて茅ヶ崎に着いて、駅から家まで歩いていたら、急に寂しくなった。

 時間って、楽しければ楽しいほど、あとが寂しくなるよね。

 駅前の居酒屋で楽しそうに笑う人たちを見て、「ああ、寂しいなあ」とぼんやり思う。「ねえ、明日ご飯食べに行こうよ」そう気軽に言える友達が、こっちにはいない。

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「物書きになりたいんだ」「海の近くで暮らしたいんだ」
 夢を持って茅ヶ崎まで来たけれど、やっぱり1人は寂しいなあ。
 そんなタイミングで、私のiphoneちゃんが流したのが、セカイノオワリの「サザンカ」だったんだから、もう泣くしかないっていう。

「努力が報われず 不安になって 珍しく僕に当たったりして ここで諦めたら今までの 自分が可哀想だと君は泣いた」

 まだ努力もできてないくせに、泣く資格なんてないか。明日も講座なんだから頑張らなきゃだ。泣いてる場合じゃない。 

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