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【教育課題】スタッフの学習意欲が低いケース
こんばんわ。理学療法士の岡田紘平(@okohpt)です。
前の職場では新人教育係として、新入職員への指導や教育体制を整える業務をしており、個人的にも『人はいかに学び、成長するのか』という部分に興味があるので、職場の抱える教育に関する悩みが大好物です。
先日、知り合いのセラピストとzoomで「職場の教育課題」をテーマに雑談をしました。その時に出てきた議題は、どこの職場でもあるあるだと思いますのでご参考になれば幸いです。
もしくは、「うちの職場はこんな取り組みで解決したよ!」などあればコメントください。
1.教育課題
テーマ:スタッフの学習意欲が低い
詳細:スタッフの学習意欲が低く、自己研鑽として参考書や文献を読んだり、勉強会へ参加することがない。そのため、知識や技術的な指導をしても、話が進まず深い話ができない。
2.現状
今回のテーマである「スタッフの学習意欲が低い」という悩み。これって、一方的に「おい!勉強しろよ!」と言っても解決するのは難しくて、まずは相手(学習意欲が低いとされる人)の価値観を理解するところから始めなければいけないと思っています。
その参考になるのがこちらの本。
■世代間のギャップ
私たち中堅層は、学生や新人の頃に『乾いた世代』である先輩たちから教育・指導を受けてきて、知らず知らずのうちに「新人は勉強を頑張るもの」という価値観を強めてきたことと思います。
そして、同僚や後輩たちに対して「いやいや、なんでもっと勉強しないの?」と不満を感じてしまいます。
でも『乾けない世代』の人たちは、そもそも価値観が異なります。
勉強する意味を理解したかったり、自分が没頭できるものじゃなければ取り組めなかったりするので、頭ごなしに「勉強しろ!」と言われてもモチベーションが上がりません。
3.解決策
じゃあどうすればいいのか。
『乾けない世代』の価値観である、意味合い、良好な人間関係、没頭を意識した関わり方や取り組み方をしてみるのはどうでしょうか?
■ギャップを知る
そのためにまずは、自分とは異なる相手の価値観を知るところから始めたいところ。いざ聞いてみると、(あれ?思ってたのと違った)なんていうのはよくある話で。
職場で効率よく仕事をするのが苦手な後輩がいて、日々の業務やカルテに追われまくっていて、(この子、ちゃんと勉強してるのかな?勉強していないからバタバタしてるんじゃないの?)と思っていました。
でも、いざ聞いてみると...
ある後輩を指導していた時に(もっと勉強してくれよ〜)と思ったので、普段なにしてるのか色々聞いてみたら、実は仕事終わりにコンビニのイートインで4時間勉強してから家に帰る日々を送っていたらしい。
— おかだこうへい|遊ぶように働く (@okohpt) August 10, 2020
この事実を知っているだけでも、解決に一歩近づくよね。
全然真逆で、勝手な妄想だけでその子を不出来だと思ってしまった自分がすごく恥ずかしくなりました。
■意味合いを伝える
家に帰ってから勉強すると眠くなってしまうから、直接コンビニに向かっていたようで。ただ、そこから話を深めていくと、どう勉強していいのかわからず、参考書を初めから順に読み込んでいたようです。
となると、課題は「勉強していない」ことではなくて「勉強の仕方がわからない」ということになりますよね。
それ以降、業務後の振り返りの際には、こういう場面ではこういう知識があると良くて、こういう参考書を読むとわかりやすいという、勉強する意味合いことを伝えるようにしました。
■良好な人間関係
マサチューセッツ工科大学ダニエル・キム教授の「成功循環モデル」という考え方が参考になるのでご紹介。
今回のテーマでもある「スタッフの学習意欲が低い」ことに対して、よくやりがちなのが結果を求めて「君のここがダメ。もっとこういう勉強しましょう」というダメ出し。
職場あるあるの「結果の質」から初めてしまうと、なかなか成果が上がらず「結果の質」が下がると、対立や押し付け、命令が横行するようになり「関係の質」が下がります。
そうなると次に、メンバーは考えることを辞め、仕事もつまらなくなり「思考の質」が下がる。受け身になるので、「行動の質」が下がり、最終的に「結果の質」がさらに下がるというバッドサイクルに陥ります。
この「成功循環モデル」のスタートは「関係の質」とされています。
メンバー同士で互いに理解・尊重をし、一緒に考えることで「関係の質」が高まる。そうなると、メンバーの気づきが増え、仕事が面白と感じるようになり「思考の質」が高まる。そうなると自発的に行動するので「行動の質」が高まり、「結果の質」に繋がるというグッドサイクルに。
■没頭
こちらはミハイ・チクセントミハイの「フロー体験」が参考になるので。
没頭するには「能力」に見合った適度な「チャレンジ」が必要になります。
後輩の学習意欲が低いと思いきや、実は後輩からしたら簡単すぎたり、退屈な仕事な場合もあります。学習を促進するには、退屈ゾーンを抜け出すために少しチャレンジできる仕事や役割を与えてみると良いかもしれません。
4.まとめ
長くなってしまったので、まとめを。
・いきなり「もっと勉強しろ!」と言わない
・まずは相手の価値観(モチベーションや仕事の意味合い)を知る
・お互いを知ることでお互いの「関係の質」が向上
・相手の価値観や夢中になれそうな支援・機会の提供
・自発的に学習に取り組めるようになる
のではないか...
という考察でした。
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