おかもや

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ファンタジーがはじまる

「ファンタジーというジャンルに属するのはどういう作品だと思いますか」 教壇からそう問われ、講義を受けていた学生たちはそれぞれむん、と考えを巡らせた。かく言うわたしもそのなかのひとりである。 魔法の概念があったり、現実には存在しない生きものが出てくる作品――かなあ 「ファンタジー」という言葉を聞いてまず思い浮かんだのは「ゲーム」だった。そんなにゲームをするほうではなかったけれど、CMなどでよく目にしていたせいか、「RPGのストーリー = ファンタジー」というイメージが強く

    • コロナ禍下の夢を見た

      まだ寝られる――そう思って二度寝をしたら、夢を見た。 なにもおかしなところのない、事件が起こるわけでもない、日常のワンシーンというような夢だった。 その後、起きようと思っていた時間にしっかり起きて、身支度を整え、朝ごはんを食べ昼ごはんを食べ、日用品を買いに近所へ出掛け、帰宅しよくよく手を洗う。 ここでようやくハッとした。 今朝見た夢の中のわたしには、「コロナ禍下」の意識があった。 二度寝があまり長くなかったせいなのか、その夢はごく短いふたつのシーンで構成されていた。 ひ

      • 『異邦人』の動画を見た

        あれだけ書いてまだ書き足りないんかい!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、自分でもほんとうにそう思います…笑 でも、やはり何度か動画を視聴しているうちに気づかされたことがいくつか出て来たので、まとめておきたいなあと。 もう、たぶん、これで最後です!(たぶん…) 例にもれずネタバレしてしまうと思うので、未読・未視聴の方はご注意ください。 また、以前書いた記事の流れを前提に書き進める箇所も出てくると思うので、ご了承ください。 まずは、めれんげさんの動画から。 こちらの動画

        • 「『異邦人』を読んだ」のおまけ

          『異邦人』の感想文を書くの、ほんとうにたいへんだった。 すっごく刺激的でおもしろくて、書きたいと思うことがたくさんあってことばも次々出てくるのだけど、それらのパーツを「一本の文章」にするのにめちゃくちゃ苦労した。実際その名残はけっこうあって、いろいろブツ切りだし、文脈が繋がっていないようなところもある。いまの自分にこれ以上はムリ!となって、粗削りだけど公開してしまった。 読みやすくて、わかりやすくて、それでいて魅力的な文章を書けるようになりたいものです。 というわけで、あの

        ファンタジーがはじまる

          『異邦人』を読んだ

          『異邦人』を読んだ。 想像していたよりずっとずっとおもしろく、またその内容にたいへん感動したので、個人的な感想をつらつらと書いていきたいと思う。 確実にネタバレはすると思いますので、未読の方は読まないことをおすすめします。(貴重な初読の前にわたしの感想文のせいで変な先入観を抱いてほしくはないというのもある) はじめにわたしの中では長いこと、この作品は「『異邦人』というタイトルの海外文学作品」でしかなかった。どういう内容かも知らず、したがって読みたいと思うこともなく、ただただ

          『異邦人』を読んだ

          魔女のパン

          2020年末。 ゆっくり文庫さんの「魔女のパン」を視聴した。 その際いくつかの「気づき」があったので、どこかに書き残しておきたいと思い、急きょこのnoteをはじめた。 オー・ヘンリー『魔女のパン』のことは、にゅんひさんの動画で知った。 というかオー・ヘンリーという作家自体、文庫系動画を見るようになってはじめて知ったと思う。 オー・ヘンリーは何人かの投稿者さんが動画化していて、その作品どれもが、心に残るものがあった。そのうち原作も読んでみようと思っていたところ、古本屋で『

          魔女のパン