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ずっと穏やかな時間だけを追い求めてきた

私が生まれた時から、実家が家業をしていた。定休日も決まっていないので両親共に土日に仕事があるのはあたりまえ。おまけに定時も決まっておらず、まさに朝から晩まで仕事がついてまわっているような環境。会社は自宅の一室を使っていたから、両親は家にいる時間は長かったけど、落ち着く家族団らんの時間はなかった。家族旅行も片手で数えられるだけしか行けなかった。

それでも学校行事には母がよく顔を出してくれていたし、運動会や学芸会は両親に加えおばあちゃんも応援に来てくれていたから寂しいと思うことはなかった。(おばあちゃんが毎回「なっとう味スナック」という茨城名物を持ってきてくれてそれがとっても楽しみだったなぁ。)

だけれども、今思うと子どもの学校行事に参加するということは、親にとっては最大限の努力をしてくれていたのかもしれないと、大人になってようやく理解できた。だってみんな、忙しいもん。私は結婚もしてないし子供もいないけど、とにかくずっと何かに追われている感じが独身の今でもある。それは仕事、健康管理、趣味、人付き合い、、、とにかくありとあらゆることをやらなくちゃいけない!といった感じ。

そこに子育てが加わったら、、、想像しただけで頭が混乱してしまいそう。そう考えると子育てをしているお父さんお母さん(あるいはお婆ちゃん等も!)本当にすごいなと尊敬してしまう。と同時に、自分の父と母にも自然と感謝の気持ちも湧いてくる。「大変だったのに育ててくれてありがとう〜!」なんて面と向かって言ったことはないけれど、今は心からそう思う。

子供の頃から私と父はよく喧嘩をしていた。ひどい言葉を何回も言われたし、言ったし。けれども自分が大人になるにつれて、あぁ、父も当時は余裕が無かったんだなと理解することができる。(だからと言って暴言はだめだよね。)もっと穏やかな青春時代を送りたかったというのは本音だけど、それでも私は私なりにもがきながら成長してきたし、そんな私を私は愛してあげればいいだけだよねって、納得させることもできるようになった。

だからこそ、もし自分に子どもが生まれたら一緒にいろんな場所へ行きたいし、いろんな体験をさせてあげたい。そのために独身の今だからこそできること(仕事や勉強や趣味)を積み上げていきたい。

穏やかな時間を求めて、明日もこつこつと。

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