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救いのひとこと「待つために働く」

松浦弥太郎さんの本。この本を読むのは2回目で、今回もあっという間にすらすらと読み終えた。なんで松浦さんの文章はこうも読みやすいのでしょう。強いワードを使わずとも、スッと頭に入ってきて、ハッと気付かされる。多くの人が次も読みたい!と欲してしまうような文章。

この本で松浦さんの言う投資とは株式投資や金融投資などのことではなく、もっと原点に立ち戻ったお話。「投資」と聞くと「余剰のお金をどう運用するか」のイメージを持ちますが、もっと根本のそもそも「お金」ってなに?というところから説明してくれる。

本の帯に書いてある文章、

自分はどうなりたいのか。何になりたいのか。豊かさとは何だろう。そのビジョンいわばコンセプトをもう一度考え直したくなったのです。今日という一日は未来につながっています。自分のビジョンいわばコンセプトに向けて、衣食住・仕事・遊び・学びを、今日、自分はどうするのか。目先のお金のためではなく、まずはそのことについて、生き方としての投資があることを伝えたくてこの本を作りました。

「はじめに」より

まず冒頭から「コンセプト」という言葉にハッとさせられた。わたし、自分のコンセプトから外れてる!と。「ビジョン」は将来像なので「ああなりたい」「あれを手に入れたい」というはなし。でも「コンセプト」は今のはなし。将来のビジョンを考えたとき、今のコンセプトで合ってますか?と松浦さんに問いかけられた気がした。

 今のこの選択が、自分の未来にこんなふうにつながるんじゃないかなあと考え、選択していけば、それはすべて投資になるのです。—「将来、こんなふうになったらうれしいな」とわくわくするような、自分が望む未来につながる選択肢はどれだろう?そんなふうに問いかければ、きっと、今選ぶべきものがパッとわかるはず。落ち着いて、理性的に、コツコツと。それが、未来への投資です。

p.14より

ここでは「わくわくするような」選択肢を選ぶことがやっぱり大事なんだな〜と。正直、今の仕事が嫌でたまらない、転職したい、と思ってる人ってたくさんいる。それでもお金は無ければ生きていけないので、仕事はしなくちゃいけない。では、そのお金をどう使えば「わくわくする未来」につながるかな?ここを真剣に考えなくちゃいけない。

さらにハッとした箇所をピンポイントでメモ書き。
「学びきれば必ず次の学びが用意される」
「小さな石を投げつづけること」
「職業 自分」
「待つために働く」

この4つの短い文章に出会えただけでも、私はこの本に出会えて良かった。今までなにか喉につっかえていたものが、スッと取れた気分になった。この喉のつっかえが出てくる度にこの本に立ち戻ろうと思える、そんな本。

収入の方程式は、「感動×感動を与えた人の数」。あなたが「どれだけの感動を、どれだけの人に与えたか」で増えたり減ったりします。その仕事にかけた時間や努力、運などではなく、「すごい」「うれしい」「助かった」「おもしろい」といった感動をどれだけ生み出すことができたかに比例するわけです。

p.54より

お金との関係は、人との関係と一緒です。
心配し、用心し、大切にケアしてあげるに越したことはないのです。「信用スタンプ付きチケット」をもらう行為でもある仕事をないがしろにしたり、軽んじたりする人からは、やはりお金は逃げてしまいます。

p.71より

今の自分の仕事、人やお金との関わり方、などを定期的に見直すきっかけになる。今までは、ただ漠然と目の前にある与えられた仕事をして、お金をもらって、、それが当たり前のことすぎてあまり深く考えられていなかった。

20代も残り1年と数ヶ月の私が、今、やるべきことはなんだろう?

今はきっと「待つために働く」状態。「職業 自分」になるためには「小さな石を投げつづけること」。こうなったらいいなと「わくわく」するからこそ「学びきれば必ず次の学びが用意される」のかな。理想の「ビジョン」に少しでも近づいて、30代をスタートさせたいと思う。

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