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会社員のとき苦痛だったこと


そんなこんなで、介護離職より約3ヶ月。

齢50にもなると、
「ジェネレーションギャップ」を感じる。

いや。とっくの昔に感じていた。


そこで、ジェネレーションギャップついて書こうと思ったら・・・


会社員時代に苦痛だったことを思い出してしまった。

たのしい会社員生活だったので
苦痛などほとんどない。


…のであるが

当時『さすがにこれはキツいな…』と思っていたことが、
なぜか今、頭に浮かび上がってきた。


そんなこんなで忘れないうちに
「苦痛」について書くことにした。

会社員時代。
「私にはジェネレーションギャップなど無い!」と証明したいのか、
ひたすら新しい言葉を検索したり
新しい本を漁るように読む人たちがいた。

ぼくは、こう思っていた。

『あの…。その本の前に、世界中で長年読み継がれているあの古典的名著は読まないんですか??』


新しいもの好き?
それとも、時代に取り残されないため?
それとも、勉強してますというアピール?

そんなに勉強したいなら
MBAでも修士号でも取ればいいのに。


手っ取り早く知識を得たいってことなんだろうか?


しかし、まあすごかった。


出れば飛びつく…
出れば飛びつく…

決してビジネス本や自己啓発本が悪いと言ってるわけではない。
時間とお金に余裕がある人は、いくらでも読めばいい。


ぼくが苦痛だったのは
ビジネス本とか自己啓発本の類を
紹介されたり、課題図書のように半ば押し付けられることだ。


『誰のセンス…』

『あなたが何を読もうが興味ないんですけど…』


もちろん、そうは言わない。
縦社会の掟。
読めと言われれば読むしかない。

そして、読んだ結果

『この本って、あの名著のパクリじゃん…』

となることが多かった。

ぼくは速読ができるので、
ざっと読めば内容がかぶってるか
大体わかる。

そのたびに『いいですね…』と
テキトーに相槌を打たねばならないのが
苦痛だった。


ビジネス本は売るために工夫されているが、名著の二番煎じが多いことはご存知のとおり。


要するに当たる場合もあるが
ハズレの方が圧倒的に多い。


最近では、名著の要約版みたいなものも出回っているが、
要約版には必ず個人の解釈が入るから、
誰が要約するかで質がまるでちがう。

要約版で名著を理解したつもりになっていると、
エグゼクティブの前では大恥をかく。

ぼくが主催するワークショップでも
ある有名な本を数名の学生に要約させると、学生によって全然違う結果になる。

『え!君はこの本でこの章を落とすの?』とか『なるほど。君はこの段落が心に残ったのか!』とか。

つまり、名著であっても、
その要約版は「劣化版」や「感想文」に
すぎないことも。

だから、オリジナルの名著を読みこんでない人が、名著の劣化版をかじり、
その自己解釈を他人に押し付けるのはやめたほうがよい。

その人が、偉い人だったりすると、
ほんとに厄介……。

てか、偉い人って、
自分が一番本を読んでるかのように、
もしくは
「君に足りないものはこれだ」と言わんばかりに、自分が読んだ本を勧めてきたりしません?

挙げ句の果てには、
「ビジネス本」の「要約版」のサブスクを勧められたこともあったが、このときはもうホントに『何がしたいの?』って思った。


むむむむ…


『ビジネス本』の
『要約』を
『サブスク(有料)』

で読む気になるのか?

なるほど…


価値観の違いだから仕方ない。

だだ、ぼくは
ビジネス本やその要約本を100冊読むより、
世界的名著一冊を繰り返し読むほうを選ぶ。
本質はそこに全部載ってると思うからだ。


当時、ちゃんと原書を読んでる若手たちから会社が勧めるサブスクに対する愚痴をよく聞かされたのを覚えている。


ふと思うと
ぼくが若手のときの仕事なんか
ある知識を知ってるか知らないかだけでカタがついた。

だから、新聞を読んで情報を仕入れておき、それを会議で吐き出すだけで、
一応「仕事」になった。

それだけで優秀と評価してもらえた。

ところが今は、情報なんかだれでも持っている。
会議中にスマホで調べるのもNGじゃない時代だ。

そうなると、事前に知識が頭に入ってなくても十分議論についていける。

人前で物を教えている人でも、
実は10分前にはその事を知らなくて、
ついさっき、スマホで仕入れた情報を、
前から知っていたかのように話しているだけかもしれない。

聞いてる方はたいてい気づく

『そんなのあなたから聞かなくても、ググりゃ一発』ってなる。
その方が効率的だし。

じゃあ、目の前にいるその人からしかもらえない情報ってなんだろう?

それは、その人の実体験。


その人自身の経験と
その経験から得た教訓。
その経験をどのように活かしているか。

これこそググッても出てこない
リアルで貴重な情報である。

会社にはインプットはするが、
実行しない人が多い。
インプットを人に話して、知的イメージを植え付け、以上終わり軍団。

だから、ホントに実行した人の経験の話は希少で、仲良くなって飲みに行く関係じゃなきゃ聞けなかったりする。


そう『実行』。

実行とアウトプットは違う。

人に話すことでアウトプット完了になってる人は多い。

ただ、話すだけ。
ただ、書くだけ。
それでアピール。
それで評価しちゃう。

そんな時代は、もう終わっている。

偉い人のアウトプットの餌食になってはいけない。
聞かされ役にならないよう注意したい。

結局、なにがいいたいの?


ビジネス本を紹介したり
だれかのSNS動画を紹介したり
外部講師を連れてきたりするくらいなら


会社にはすごい人がいるんだから、
まずその人たちを引っ張ってきてよ。
その人たちが『実行』したときの実体験をまず聞かせてあげてよってこと。

失敗でも、成功でも

最近でも、昔でも

若手でも、ベテランでも

そんなことは、一切関係なく

あなたが仕事で泣いて、笑って、喜んだ話を😃


そんな貴重な話をぼくは聞きたいと思っていた。

飲み会の場じゃなく、会社で。

25年も働いて
この程度の「苦痛」しかないんだから
ホントいい会社だったって思う


そんなこんなで



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