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『聞いてないよ』のレベル感


落ち着いた年末年始を過ごすことができた。

感謝でいっぱいだ。


クリスマスの前日、愛犬が天国に逝き
母上のメンタルが心配だった。


ただ、幸いなことに


安らかに眠る愛犬の顔
お葬式や火葬の手配
クリスマスに遊びに来る孫
年末の大掃除…

母上にはやるべきことがたくさんあった。

それがよかった。


やるべきことがあれば、
メンタルなんてなんとかなる。

(短期的には…)


そういえばバタバタして
新聞もニュースもみていなかった

一息つくか…と
録画したニュースをつけた

『国会前で反政府デモです。今回の安保三文書を改定せよと国民が叫んでいます』

『今後5年間の防衛費の総額がこれまでの1.6倍にあたる43兆円程度に…』


(…増額幅すごいな)

そこに、デモの代表者のインタビューが入った。

『まともな議論もなく、有権者が理解しないうちに閣議決定がなされた。政府が勝手に決めた!戦争への道は何としても阻止しなければならない!』


わかりますけど、
防衛費を増額したら即「戦争への道」って飛躍がすぎない?

あれ??


あ、そっか…
デモって、そういうもんか


ペットロスした小さな脳に再起動をかけながら、さらにニュースを観ていると、
コメンテーターが同じことを言った。

『我々は聞いてない!』

(またか……。会社員時代も、よく耳にしたなあ)

この『聞いてないよ』


CMやギャグにもなってるし、
老若男女問わず、広く使われている。
それだけ、多くの人の共感を呼ぶ言葉なんだろう。


そんなこんなで
『聞いてないよ』について
書いてみることにした。

(前フリながっ!)




さて、国民が政府に『聞いてないぞ!』と叫ぶこのデモ。


言われた政府は
こんなふうに思ってるんじゃないかな?


『そりゃ言ってませんからね。それが何か?』


『そもそもあなたに言う必要ある?言っても結論変わんないけど』


上司と部下の関係じゃないんだから
政府が国民に対し

『あ〜!言うの忘れてた!ごめんね!』

なんてことは、あり得ない。


もちろん、政府に主張をぶつけることは良いことだし、政府は国民の声を耳をかっぽじって聞くのが筋。


ただ、ぼくがこのデモをみてて
少し思ったのは……


自分が知らなかったことを
すべて政府のせいにしていいの?ってこと。

もともと政府は増額には言及していた。
そして北の方からミサイルを何発も撃ってくる切迫した現状。
そしてウクライナ戦争。
これだけそろったら
閣議決定ぐらいやりそうじゃない?


そんなにびっくりすること?


たしかに増額幅のデカさにはびっくりしたけど…



ぼくは、学があるわけじゃない。


それもあって、自分が知らないことは
まず自分の勉強不足かアンテナが低すぎたことが原因だと素直に思える。


だからよく
『あー!それさえ知ってたら成功できたのになあ』と後悔しつつ、なぜそれを知ろうとするアクションを起こさなかったのかを考える。


その理由は、たいてい三つ

① 興味がなかった
② 知る必要性を感じなかった
③ 必要性を感じたが、今じゃなくてよいと思った


この3つのどれかに当てはまると、
僕は『知』へのアクションを起こさない傾向があるようだ。

『己の不知を知る』にも関わらずだ。

世の中には、いろんな人がいる。

会社の例で言うと


ある事業に関し知見も関心もなかったのに、何か問題が起きた瞬間
『聞いてないんだけど!』と
部下を詰める上司。


仮にそれを聞いていても
一切活用する気も行動する気もなかったくせに、何かのミスをしたときにだけ
『聞いてませんから』とか
『教えてもらってませんから』などと
責任転嫁してくる部下。


このレベルの『聞いてないよ』は、
聞かなくてよい。

そもそも

『あなたに言っても無駄』とか、
『大して興味ないでしょ』と思われている人のもとに、リアルな情報は回ってこない。


これは上司でも、部下でも、国民でも関係ない。

この手の人だと思われないためには、
自分からアクションを起こさねばならない。

そうしないと

『なんだ知りたかったの?』

という言い訳に屈することになる。


だから、たとえば、

『この件については、僕に共有してください!ぼくには知見があるんです!共有してくれたらイイ情報を提供しますよ』 

などと、かなり恥ずいが
やや熱めに語っておく義務が生じる。

ただ、そこまでやっておけば、
上司の側も少しずつ変わってくる。

『お。こいつモチベ高いな!ワンチャン情報くれるかもな』とか。

そして、いつしか上司は


『まあアイツには一言、先に伝えといてやるか…あとでめんどくせぇし』

となってくることも。
人間だからね。

『先に』知れるかどうかで
どれだけ仕事上のアドバンテージを得られることか。

逆に

一刻でも『先に』知ることのメリットを軽視する人に限って
『聞いてないよ!』を連発し
愚痴の沼に沈んでいく…



結局、なにが言いたいの?

『聞いてない』にはレベルがある。
原因もある。

自分に情報が入ってこなかったことを
まるごと人のせいにしてはいけない。

情報が入って来る仕組みを作ろうとしなかった自分にも責任はないのってこと。



『聞いてないよ』?

『聞いてないよ!』と声高に叫び、
自分が知らなかったことを人のせいにしてよい場合があるとすれば、
『知れば行動に移す』という意思をしっかり相手に伝えていたときだけ。

それ以外は、多かれ少なかれ
自分にも責任がある。


このnoteを書いているおかげで、ペットロスが少し楽になった。


そんなこんなで




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