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水深800メートルのシューベルト|第1001話

「艦長は、艦隊勤務希望なんでしょうか?」
「そうでしょうね。経歴の多くが攻撃的な艦の任務で占められています。その中で教官職は自身の希望にそぐわなかったのでしょう。そんな陸上勤務が明けて、潜水艦を指揮する立場になる。久し振りの海での勤務です」


 退屈から逃れられるという意味だろうか? 彼は理解できたかを確認するようにじっと見つめてきた。目を合わせるのも見栄を張っているように思われそうなので、ほんの少し視線をずらし彼の尖ったデビルのような耳を見て黙っていた。彼は数秒経つと再び口を開いた。

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