水深800メートルのシューベルト|第1話 25 吉村うにうに 2021年11月16日 23:56 第一部 (1) ドンッ! ロバートに胸ぐらを掴まれ、居住区入り口の鉄製ドアに背中を叩きつけられた。息が一瞬止まり、帽子は床に落ち、そいつだけはベッドの下に逃れた。「大声を出すなって言いたいのか? ええ! 俺が大声を出したからって何だっていうんだ? もやし野郎 ビーンスプロウト、そもそもお前のような役立たずに文句を言われる筋合いはねえ」 僕の襟を掴んで締め上げる、彼の後ろは淡いグリーンの壁、そこから浮かび上がる濃いグリーンの瞳が恐ろしい。僕はグリーンが嫌いだ。緑に囲まれて育ってきたから。 第2話へつづく ダウンロード copy #小説 25 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート