201806藍

藍の葉っぱで染める

夏も終わりすっかり秋めいてきたこの頃ですが。
今回は夏の真只中に染めた藍の生葉染めのことについて書きたいとおもいます。まず藍とは何か?(知っている方が多いとおもいますが)というところを簡単に... 藍はタデ科の一年生の植物です。品種は小上粉・百貫などがあって3月に種を撒いて8月までに2回葉っぱを刈り取ります。虫があまりつかないので(自宅で)育てるのが比較的楽です。藍染には、"すくも"を醗酵させて染める、生の葉を使って染める、乾燥の葉を使って染める等の染め方があります。藍染として広く知られるすくもの醗酵染め(呼び方は色々あります)と乾燥葉を使った染めの説明はややこしいのでここでは割愛させていただきます。
藍染の色というと深い紺色を想像されますが、それは"すくも"で染められた方法です、今回使う生の葉では爽やかな水色に染まります。染め方は至って簡単です、染めるのに必要な葉っぱを水の中で揉んで色素を抽出して布を浸して洗って乾かすー以上です。ただ、一回では色は薄いので何回か浸して洗ってを繰り返して濃く染めます。とても簡単なので手軽に気軽に藍染を楽しめる染色方法です。
※すくも・・・藍の葉を時間をかけて醗酵させ腐葉土状にしたもの

用意するもの
 染める布:今回は11号帆布とリネン100%生地を染めます。
 藍の葉:適量
 ボール:染める用と水洗い用の2つ
 洗濯用の小さい網

これが種です。自宅の庭で育てているのは小上粉という品種、10年程前に徳島県さんから頂きました。タイトル画像が刈り取る前の藍です。

染める量の藍の葉っぱを採ります。今回染めるのは11号帆布とリネン100%の生地です。サイズは前回同様ティッシュケース用です。

ボールと洗濯用の小さな網(100円SHOPで売っています)を用意して、藍の葉っぱを入れてチャックをしっかり閉じます。

網が隠れるくらいの水を注ぎます。

水中で根気よく揉んで(大体10分ぐらい)色素を抽出します。深い緑色になります。これで、染液の完成です。

11号帆布を浸します。一度染液の中に入れたら取り出すまで空気にさらさないように気をつけてください。ムラにならないように動かしながら10分程度浸します。染液は何度も染め重ねに使うので捨てないでください。

大体10分浸しましたら、水洗いしてから空気にさらします。色は空気にさらすことによって黄緑色から水色に変化していきます。何度か染め重ねていきますので、乾くまで空気にさらさなくても大丈夫です。(※よく本やテレビでみかけるのは、布をぐるぐる回してさらすやり方です。)
納得の色になるまで浸して水洗して空気にさらすを繰り返します。(今回は酸化をうながすオキシドールは使用しません。)

同じようにリネンも染めていきます。

水洗い後、こんな感じです。

乾かした後、ティッシュケースを縫製しました。左のリネンはおもっていたより糸がほつれてしまいサイズが小さくなってしまったのでウェットティッシュ用にしました。写真をみるとわかりますが、染める生地によって色が違って染まるようです。少し薄目ですが清涼感のある水色の生葉染め、ぜひ機会があれば試してみてください!

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