おいしそうな森の環境研究所_アグロフォレストリープロジェクト

国内外の研究者や専門家が組織、分野、地域等の垣根を越えて連携し、お互いの知見や技術等を…

おいしそうな森の環境研究所_アグロフォレストリープロジェクト

国内外の研究者や専門家が組織、分野、地域等の垣根を越えて連携し、お互いの知見や技術等を持ち寄り新たな共同研究開発や事業化を目指したり、各自の研究発表・発信、セミナー運営等のフラットでオープンな研究活動母体の運営。

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江戸時代から続く見沼たんぼと日本一長い桜回廊「見沼のおいしそうな森」づくり

知る人ぞ知る秘密基地ともいえる 首都圏から空いていると30分前後というさいたま市にある「見沼たんぼ」さいたま新都心の高層ビル群の開発を他所に 江戸時代から食糧生産エリアとして環境保全され 守られた広大な田畑が広がる秘密基地のようなエリアがあります 田んぼという名称ではありますが、減反政策などの影響からか「畑」に転用していたり里地里山の牧歌的などこか懐かしい風景が広がっている自然保護区域でもあります 江戸時代から健在する見沼代用水また江戸時代に徳川幕府の役人であった井沢 弥

    • 『江戸農業×伝統文化』江戸時代のアグロフォレストリー体験農園作りスタート!byおいしそうな森の日本文化

      環境保全型農法のアグロフォレストリープロジェクト「おいしそうな森の日本文化」テーマはずばり『江戸農業×伝統文化』!?     江戸時代のアグロフォレストリー四木三草編今日は、昨年より第二圃場としてスタートした四本竹遺跡エリアのご紹介! 5感を使って日本の在来種をつなぎ、育て、作って、たしなむ。 親子で学びながら参加できる体験農園 私たちがこのエリアを選んだきっかけは さいたま市内最古の伝統的な民家など保存されている 「浦和くらしの博物館民家園」をはじめ「見沼の竜神伝説」な

      • 【おいしそうな森】満開の桜とヘーゼルナッツの植え付け

        見沼の桜を借景に おいしそうな森のナッツ(木の実)エリアに ヘーゼルナッツの苗木を植樹いたしました。 ナッツに限らずですが 植え付けにあたり樹種の特性を観察研究した上で 土作りを行ったほうがよいです。 ナッツや木の実でも品種改良されていないものはより森に近い土作り イベント参加者に現地でお伝えいたしますが 植え付け方法などもナッツに限らずポイントがあったりします。 苗木や種まきなどの植え付けシーズン突入の繁忙期で 現場は忙しくなってまいりました★ ▼【おいしそうな森

        • 世界農業遺産「埼玉県武蔵野地域の落ち葉堆肥農法」についてbyおいしそうな森アグロフォレストリー

          今回のタイトルに「落ち葉堆肥」とございますが 私たちが行っている「おいしそうな森」アグロフォレストリー圃場も 落ち葉や剪定枝、野菜の残さなど 植物性の資源を活かし土壌バランスをはかり 森を作るための畑づくりをコンセプトに 土壌微生物などの生態バランスを含めた土づくりを心がけています。 「埼玉県武蔵野地域の落ち葉堆肥農法」について埼玉県のHPにも掲載されていたのでご紹介します。 武蔵野台地に位置する川越市、所沢市、ふじみ野市、三芳町は、火山灰土に厚く覆われ作物が育ちにくい土

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        • 見沼のおいしそうな森
          8本

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          アグロフォレストリープロジェクト「おいしそうな森のチャンネル」

          おいしそうな森が成長していく様子を映像に残したいと思い YouTube動画を配信したいと思います。 土壌菌や菌根菌の研究も含めて 土の状態や植物の状態、景色の移り変わり また栽培ノウハウなども定期的に配信する予定。 動画だけでは伝えきれない詳しい詳細は 現地でリアルな体験イベントなどでフォローする予定です。 みなむすGOHANPROJECTの グッドボタン、チャンネル登録よろしくおねがいします! ▼

          アグロフォレストリープロジェクト「おいしそうな森のチャンネル」

          アグロフォレストリーの歴史とメリット・デメリット

          今更ながらに、日本で「アグロフォレストリー」という言葉自体 聞きなれない人が多いようなので改めて解説 ※慣行農法も自然農法もどちらも経験している現実主義の我々からすると スピリチュアル系や怪しい新興宗教を彷彿させる波動エネルギーを謳う農法など 眉唾物にかなり違和感を感じておりまして、本来の「森林農業」の実態をお伝えします。 アグロフォレストリー(Agroforestry)は、 Agriculture(農業)とForestory(森林)を掛け合わせた1970年代につくられた

          アグロフォレストリーの歴史とメリット・デメリット

          田んぼと森林と水の関係 by おいしそうな森の環境研究所

          今から12年前の2012年 大きな川もなく、ましてや農業用水も引かれていない 水稲栽培に向いていない地域で NPOの方に教わりながら自然農の米作りに挑戦したことがある。 周りに誰もいない秘密基地っぽい場所で 沢に染み出す清水と雨水を引いて米作りをしていた 緑肥に窒素固定するれんげ草をまいてすき込んだり 水田の雑草といわれる「コナギ」を除去するついでにコナギで草木染めをしたり なかなか都会にいると味わえない貴重な経験だった 今、思えば区画整理された平地の水田地域とは異なり

          田んぼと森林と水の関係 by おいしそうな森の環境研究所

          都心からわずか30分?!アグロフォレストリープロジェクト「見沼のおいしそうな森」の記録日誌

          新年明けましておめでとうございます 昨年は都内から約30分ほどのさいたま市の見沼エリアに圃場を取得し いよいよ「見沼のおいしそうな森」作りがスタートいたしました! 見沼エリアですが、 江戸時代に徳川家により大規模な農業用水の新田開発が行われ 「見沼田んぼ」が今日まで守られている自然環境と歴史のある地域です。 少し行くとさいたま新都心から浦和・川口などビル群もあり そのギャップに驚きますが都内からもわずか30分なのに 目の前に自然豊かで広大な田畑が広がる里山里地の大変貴重な

          都心からわずか30分?!アグロフォレストリープロジェクト「見沼のおいしそうな森」の記録日誌

          都心に一番近い里山にて「みんなで作るおいしそうな森」byおいしそうな森 アグロフォレストリー・プロジェクト

          かれこれ家庭菜園を含め10年以上、土や植物と触れ合い 学びの日々ではあります。 今までは小さなスペースで おいしそうな森の実験をしておりましたが 更に広い圃場を確保いたしましたので いよいよ次のステージへ★ 都心から混んでいなければ車で30〜40分圏内とアクセスもよく 都会のオアシスともいえる自然環境や文化的背景もしっかり守られている 大変貴重な場所です。 ※今後、会員制の各種イベントなど行う予定なので詳細は追って。 土壌診断後、土の状態を分析し 緑肥を撒いて 一旦、土

          都心に一番近い里山にて「みんなで作るおいしそうな森」byおいしそうな森 アグロフォレストリー・プロジェクト

          耕作放棄地解消のための農地取得(農地を買ったり借りる)は農地法第3条の農業委員会の許可が必要

          日本の農業従事者の高齢化など後継者不足問題をはじめ 耕作放棄地問題などよく耳にします。 農業と言わず自分の畑で農作物を育ててみたいとか興味がある若者は絶対数いるはずで、耕作放棄地問題の解消につながるのではと思うのですが そうは世の中甘くないのが現状。 農作物を作るには「農地」が必要です。 日本は国土の2/3が森林を占めており、山のような斜面ではない 農機具も入れやすく使い勝手の良い農業に適した優良な「農地」は 日本全体で考えるとかなり貴重です。 そこで安定的な食料供給を

          耕作放棄地解消のための農地取得(農地を買ったり借りる)は農地法第3条の農業委員会の許可が必要

          タイの田植えで考えたこと

           まずは、上の写真をご覧いただきたい。これは、私が15年ほど前にタイ東北部で写した田植えの風景だが、何か変なところはないだろうか。  そう、水田に樹木が生えている。住民の先祖が、かつて森であったこの土地を開拓する際に、有用だと思われる樹木を残したのである。これらの樹木は、さまざまな用途に使われる。例えば、将来家を建て替えるときの建材として。あるいは、花を愛でる観賞用として。はたまた、水牛や牛をつなぎとめる自然の杭として。そして、人々が作業の合間に休息する木陰として(熱帯は暑い

          キノコの季節と菌根菌

          森林総合研究所できのこや森林微生物の研究をしている小長谷啓介研究員に 「おいしそうな森の環境研究所」のアドバイザーとして参画いただいております。 秋の山の恵みといえばキノコの季節。 枯れた樹木に生える(寄生)する木材腐朽菌キノコの代表として「しいたけ」など有名ですが 「マツタケ」や「トリュフ」「本シメジ」などは、生きている樹木の根っこに寄生する「菌根菌」が作用していて、樹木が光合成で作った栄養を菌根菌が吸い上げる代わりに、菌根菌が土壌中から吸収した養分を樹木に送るとい

          「おいしそうな森」はおもしろそう

           はじめて「おいしそうな森」のお話を伺ったとき、私のアンテナがピーンと立った。「おいしそう」と「森」という2つの語句を組み合わせることにある種のおもしろさを感じたからである。この組み合わせ、ちょっと意外だと感じられるかもしれないが、私が長年研究対象としてきた熱帯地域の農山村では全く違和感がない。それどころか、狩猟採集民や焼畑民などの森を糧に生きている人々からすれば、極めて当たり前の発想である。彼らにとって、食糧、燃料、建材、薬など、生きるために必要なさまざまな物資を供給してく

          おいしそうな森®︎〜アグロフォレストリープロジェクト〜が目指している世界

          おいしそうな森を立ち上げるきっかけに至るまでには かなり長い道のりがございまして 自分が設立して10年以上経つ 日本人の主食である「お米」を「コミュニケーションツール」として 展開している「GOHAN PROJECT」で培った 「食」や「都市農業」「コミュニティデザイン」など リアルの現場で直面した経験において感じたことや 社会課題と向き合ってきたからこその危機感も踏まえた 当事者としてのアイデアや発想が 全てと言っても過言ではないと考えております。 個人的にはマンション開

          おいしそうな森®︎〜アグロフォレストリープロジェクト〜が目指している世界