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大学院修士課程で病んでる人に読んでほしいnote

はじめに


このノートは,今現在大学院での研究や就活が苦しくて心が折れかけているorもう折れてしまった人に向けて多少の助けになればと思って書いています.私自身,ある旧帝大の大学院に院転してから研究と就活があまりにも上手く行かず,退学するかどうかを悩んだ経験があります.このときの経験と,後々振り返ってどうしておけばよかったということを記しておこうと思います.

病んでしまった経緯

まず,私は2021年に地方の中堅大学の文理融合系の学部を卒業し,旧帝大の情報系大学院に院転をしました.ここから最終的には,退学をする直前まで追い詰められてしまうのですが,思えば院転の前から問題の芽は出始めていたと思います.私の場合に何が良くなかったために心が折れてしまったのかを挙げていきたいと思います.

入学の動機がよくなかった

まず,運良く通ったら大学院進学しようと,研究に対して特別な熱意がなかったにも関わらず院試を受けて通ってしまったがために起こった問題だと思います.

外部生の少ない研究科を選んでしまった

私の選んだ研究科は8 - 9割が内部からの進学で,外部生は圧倒的なマイノリティーでした.内部生は研究室内でも1年のアドバンテージがあります.外部生は,すでにある研究室のコミュニティの中に入って人間関係を構築できる力にある程度自信がないと,外部生が少ない研究室でやっていくことは難しいと思いました.私の場合は,不足していたので後々,周囲に助けを求めることも難しくなってしまいました.

研究室内でやや孤立してしまっていた

上記の理由から,研究室内で人間関係を構築できず人の助けを得ることができませんでした.

理系の知識やスキルが不足していた

研究室に参加してから,M1には模擬実験を通じたワークショップで研究に必要な知識を教えてもらえるのですが本当にわからないことだらけでした.そんな中で,研究室の中でちゃんとした人間関係も築けなかったため,先輩らに聞くこともできず研究を思うように進めることができませんでした.

就活に取り掛かるのが遅かった

私は,院時代より以前に一度就活をした経験がありその時に比較的苦労せずに大企業の内定を得ることができていたので,院でも就活は簡単だろうと舐めていた部分がありました.ところが,実際に就活をスタートしてみると1次,2次までは通っても最終で落ちることが続き,徐々に心を病んでいってしまいました.

人の助けを求められなかった

今思えば,研究室内の先輩や,先生,同期,学内のカウンセラーなどたくさん頼っていい人はいたのですが,研究と就活が上手く行かないことですでに心が折れかけていたので「こんなことを相談していいはずがない…」と意味不明なくらいネガティブに,視野が狭くなってしまっていました.

寮の生活が自分に合わなかった

寮では,トイレやキッチンが共有で,その度に学生と顔を合わせなければならず自分には合わない環境でした.特に心を病み始めてからは,頑張っている学生たちと自分を比べてしまいつらかったのを覚えています.

どう解決したか

1年間の休学をした

私の場合は,最終的に日中活動する気力が湧かなくなり寝込みっぱなしになってしまったので「これ以上続けると提出物や締切が守れなくなる」と思い,心療内科を受診して休学を選択しました.この時に,初めて教授に研究と就活でキツいということを打ち明けたのですが,「まずはゆっくり休んで,戻ってきてくれるのを待ってます!」と前向きに了承してくださったのを覚えています.

診断名は適応障害でした.この頃から,心の調子を良くするにはどうすればいいかを調べて実行するようになりました.特にYoutubeで益田さんという精神科医の方の動画を見て,病気の知識を学んで,どうしていけばいいかをインプットしていました.

休学したタイミングでは,休学の期間は明確には決めていませんでしたが,半年から1年を予定していました.休学を決めると少し気が楽になり,「今は休んでいい時間なんだ」と思えるようになったことを覚えています.

正直な所,生活費の関係などで全員が休学という選択を取れるかといえばそうではないと思います.ですが,休学が許されるのであれば,まずは研究や就活のことを考える時間を0にして体と心を休めることが最も重要だと思います.

休学中にやってよかったことがいくつかあります.まずは,運動です.とにかく人に会いたくなかったので,できるだけ人に合わない時間に自然の中を歩き回っていました.運動をすると夜もよく眠れますので,眠れずに暗い部屋でよくない考えが堂々巡りすることも防ぐことができます.

次に,読書です.この時期に,自分の専門とは全く関係ない小説や読み物を読みまくりました.読書をして,自分とは全く違う生き方の著者や登場人物のことを知ることで狭くなってしまった視野が広がったと思います.

アルバイトを通じて社会との関わりを持つのも自分の場合は有効でした.最初は,不安だったのでできるだけ会話の少ないUberEatsから始めました.慣れてきてからは某ファストフード店でアルバイトをしていました.アルバイトをすると「一応自分でもできることがあるんだな」ということを確認できて,ボロボロの自己肯定感が少しづつ回復していくのでオススメです.

また,休学中に自分の将来について0ベースで考え尽くしました.このまま中退して自分で仕事を探す,復学し,学校の推薦で就活をする,など色々な可能性についてきちんと整理をしてどうするかを考えていました.もちろん,研究も就活も怖くてしょうがなかったですが,まずはプランを立ててほんの小さいことでも取り組んで見ることがとてもとても大切です.

周囲に助けを求める

半年間悩みに悩んだ上で,私は,退学を前提に自力での就職に向けてスタートをしました.もちろん何社も落ちましたが,最終面接に残った企業があり,そこで初めて大学の進路相談室に面接の練習をお願いしに行きました.しかし,その際に相談員の方が「就職担当の教授も同席してよいか」と言われ了承しました.結果的に,私は教授に説得されて復学して卒業を目指しながら,教授の紹介で別の企業を受けることになっていました.そこからはとんとん拍子で内定がおり,進路が決定してしまいました.教授と相談員の方には感謝しかありません.
研究と就活という2つの課題のうち一つが解決したので,「研究もなんとかなるかも…」という気持ちで半年間自分なりに研究に取り組みなんとか修論を提出することができました.このときは,休学前の状況の反省から,必ず,周囲の先生たちの力を借りながら研究をすすめることを大事にしていました.進捗の報告や考えの共有を意識的にすることを心がけました.

今キツい人に伝えたいこと

まずは,学内のカウンセラーや教授に相談できそうなら,腹を割って相談すること,できなさそうならできそうになるまで休むことです.焦らなくて大丈夫です.1年遅れてもちゃんと卒業できます.私は,一番最初に助けを求めたのは心療内科でしたが,今思えば学内の保健室やカウンセラーに相談すればお金もかからなかったし,学内の事情も良くわかってくれたと思い,心から早く相談すればよかったと思っています.相談員やカウンセラー,教授たちはあなたを助けるためにそこにいます.みんなができているのに自分ができないことを相談するのは恥ずかしいなんて思わなくて大丈夫です.
勢いで書いた文章なので色々と怪しい部分がありますが,これが誰かの役に立てば幸いです.もし私に直接相談したいことがあればメッセージを送ってもらっても大丈夫です.でもまずはゆっくり休んでください.


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