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「本町薬種店」−絶対心安らいじゃう通り−『江戸名所図会』

明日は共通テストがあるようですね。
私の時はセンター試験という名の試験でしたが、前日の緊張感と言ったらもう経験したくありません。
センター試験は点数も単純で一問間違えるとどれだけ損失があるかが顕著でした。”一問一問を大事に解いていかないと後で痛い目をみる”という意識はその後に待ち構えている本試に向けて、良い教訓を植え付けられるものです。

大学院以外の入試では良い思い出がありませんが、私のこれまでの人生で「受験」を通過していない場合の人生と、通過したこの人生では人間性がまた変わっていたのではないかなと思うほど大事な期間だと思っています。

やっぱりCMや広告で受験応援のシーズンになってくると涙が出そうになるので、一生懸命に生きていた時期だったんだなと思い出しますね。

とりあえずもう私は大学受験は数年前に終わっているのでキットカットやカロリーメイトは美味しくいただくだけです。笑

そんな受験を振り返って危うくエモくなっている今日も『江戸名所図会』


国立国会図書館蔵

「本町薬種店」です。
疑問として「薬種」とは一体何なのでしょう。

薬の材料。調剤前の薬品。主として、漢方薬の原料。きぐすり。

日本国語大辞典

漢方ということですね。
それを調合したり工程を加えて薬を作り出すためのものですね。

非常に口惜しいのが、この薬種店についての本文がないということ。

画面左のお店に「薬種」と書かれていますが、このお店自体の名前が「鰯屋」(いわしや)。
いわし屋は本町では超有名店であったそう。

江戸時代に本町に薬屋を創業し、今もその形を残しているサクラグローバルホールディング株式会社とそのグループの代表取締役のお二方の対談です。

鰯という魚の名前を、しかも高級魚の象徴というわけでもない魚(失礼)が屋号になっている理由は非常に気になりますね。

屋号の由来については諸説あります。ひとつは、業祖が和泉国堺(大阪府堺市)で網元をしていた薬種商だったというもの。堺は鰯漁業が盛んな一方で、港には海外からの貿易品が入り、医薬品も取り扱っていました。そんな薬種商が新開地・江戸に下り、故郷に由来する名を名乗ったという説です。

大阪堺との関係が重要であるみたいです。
「いわし屋」の由来が、江戸との運搬の関係で大阪の堺と強い関係があり、当の堺が鰯漁で盛んだったためであるとされています。

堺は海外貿易の品々も入ってくるため、その中で取り扱われている医薬品が江戸へ回ってきたそう。


日本橋本町でこのような薬種店が増えたことで、明治期そして昭和期にも日本橋本町は薬の町として盛えたそう。
昭和期に「いわしや」ブランドが「サクラ」ブランドに変わり、今にも引き継がれてるみたいです。

店前には「安産膏」や「白龍香」といったお灸やお香のようなものが売られていることがわかります。

即効性のある薬というより、じわじわと心身を癒すものが江戸時代当時には販売されていたのですね。


今日はここまで!

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