「堀江ねこざね」−強く生きてほしいという他人事のような願い−『名所江戸百景』
あれ、また新エディションとしてアップデートされたのかな。？下に文字数が出てきますね。
面白い。
今日は西洋美術史の印象派以前までを固めることができました。
大学の講義でも西洋絵画や聖書についてを履修しるので全てが繋がってくるのがとても気持ちいです。
今晩は、ゼミの先生に教えていただいた、大英博物館の学芸員の方のzoom講義を拝聴するので早めに書き上げないと間に合いません。
向こうの時間に合わせてなので東京じゃ、ミッドナイト☆です。（言い方）
そんなミッドナイト☆な？今日も広重。今回は『名所江戸百景』の「堀江ねこざね」です。
◼️ファーストインプレッション
くねくねと直線で折れ曲がった川が手前から奥に向かって続いています。
この川がまるで富士山の麓に続いているかのような想像を、霞がさせてくれているのです。
それにしても中景の黄色や橙色の屋根がこの絵に明るさをもたらしてくれています。
2色でランダムに色が付けられているので視覚的リズムがとても楽しく感じられますね。実際は藁の屋根とかだったのかな？
今にもあったらインスタ映え狙いの人で集まりそう笑
川には細長い船に乗った人が一人います。昨日のように漁ではなさそう、、？
題名のねこざねというものが気になります。漢字変換すると、「猫実」と出てくるのですがそのことなんでしょうか。初めて聞く単語です。
また、題名の堀江というのはこの開削された江のことを言うのかな？
題名からは何もわからない絵です。
◼️堀江村と猫実村
この黄色と橙色の屋根を持つ集落は堀江村と猫実村というそう。
本当に猫実って書くんですね、、！
ちなみにこの川を挟んだ左が堀江村、右が猫実村であるそう。
現在も地名に残っているみたい！
西に堀江、東に猫実が赤ピンでマークされています。
浦安のあたりなので南西の方向を見るとディズニーランドが目と鼻の先でした。
で、真ん中を流れている細い川は境川。
猫実の由来が気になってしょうがないので調べます。
https://www.city.urayasu.lg.jp/shisei/profile/profile/1000021.html
村名であった字名（地区名）「猫実」は、鎌倉時代、大津波で大きな被害を受けた集落の人達が豊受神社付近に堅固な堤防を築き、その上に大きな松の木を植え、今後はこの松に根を波浪が越さないように願ったことから「根越さね」といわれ、それがいつしか「猫実」と称されるようになったといわれています。
現在の猫実3丁目から4丁目の境川沿いに近い猫実の商店街も堀江の商店街同様、長い間浦安の繁華街としてにぎわっていました。
豊受神社というものの付近に堤防を築き、その上の松の木の根を越えないように「根越さね」→「ねこさね」猫実となったのですね。
その当の豊受神社というのはどんな神社なのでしょう。
https://urayasu-toyoukejinja.com/free/profile
豊受神社は御祭神に豊受姫大神を祀る神社で、保元二年（一一五七年）の創建といわれ、浦安市で最古の神社です。
現在の社殿は昭和四十九年につくられたもので、永仁元年八月二十五日（一二九三年）の大津波の後と嘉永三年（一八五〇年）に度重なる風水害のためにそれぞれ再建がなされている。
また、豊受神社はその昔、字大宮前（中道右端の小丘稲荷の付近）にあったといわれており、明治初年までは社号を神明宮社と称していた。
例祭日は六月十六日で里神楽などが奉納された。
境内には現在末社として三峰神社、浅間神社、風の神と津島神社を祀る祠、金毘羅大権現、秋葉大権現、稲荷大権現の石祠がある。
１１５７年、平安末期からの歴史があるのですね！長い！
ちょうど今の大河ドラマと同じ時間くらいでしょうか。
このあたりは水害の被害が酷く、その度に建て替えていたのですね。
猫実の地名の由来でもある、根を越さないように、、、という願いが切実なものであることがわかります。
この絵では画面右の高い林の中に潜んでいる建物が豊受神社。
堀江村や猫実村も川も近いし、平面の立地であるため、年３回くらいの大雨で浸水被害とかに見舞われたんだろうなと感じます。
かといって周囲に高台があるように見えないので人的被害も大きかったことも想像できます。
この絵に生きるこの地の人々には強く生きてほしいなんて他人事見たいな思いを寄せてしまうのでした。
今日は浦安の堀江と猫実について見てきました！
今日はここまで！
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