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085『ガールズバンドクライ』第14話「誰にもなれない私だから(ED)」

 終わって一週間以上経っている『ガールズバンドクライ』、(敢えて言います)第一部終了のその後について、noteでもファンの間で楽しい議論が出てきました。その筆頭はトゲナシトゲアリ、結局事務所を退所したのかという問題です。私は明言はしてませんでしたが、退所を前提にnoteしました。そしたら簡単に退社退所できないはずと、説得力あるnoteを読んだのです。

 極めて論理的な論です。一方で私は今発売中の「アニメージュ」を読む前、インディーズでの活動を単なるアマチュアとも思っていなかったのです。実際、フェスの出演が決まるまでに新川崎(仮)の時分から桃香さんのコネと伝手でいくつかのライブハウスでファンを獲得していったトゲナシトゲアリ、素人のアマチュアバンドと言えるのか? オリジナル曲もあるし、固定ファンも出来ただろうし、敢えてプロとの違いを挙げるならアルバムやCDを販売してないだけ。そう、私は「ロックンロールは鳴り止まないっ」の後、(アニメ)トゲナシトゲアリは音源の発売に踏み切ると思うのです。
 私自身はそれほど買わなかったけどTHE STALINの「ポリティカル」、有頂天の「ナゴム」、ゴジラレコードなど、1980年代は雑誌「DOLL」を拠点に日本のロックの自主制作/インディーズが花開いた時代でした。私は連続射殺魔やTHE STALINの「trash」を買ったぐらいですが、その盛況は肌感覚で思い出せます。まして今は法律が変わって一円でも株式会社が始められる時代、私はプロ契約の解除申し出の意味、トゲトゲの自主独立と座談会の記事を読む前に考えていたのです。
 しかしレコード会社を立ち上げるということは金勘定をしっかりするということで。実際にTHE STALINの遠藤ミチロウ、フロントマンなのに当時からお金の管理をしてたみたい。しかし察するにトゲトゲのお金の管理とブッキングの担当の桃香は、人生経験が浅いから法人の有利さを気づいていなかったはず。それに対して遠藤ミチロウ、THE STALINを立ち上げた80年は30歳になる年でした。
 しかしトゲトゲがレコード会社を起こすと言っても三浦さんの事務所と縁を切るわけでないです。トゲトゲの五人を守るため、レコード会社というクッションを入れるのです。どういうことかと言うと、形式上は事務所と契約を結んでいたのはトゲナシトゲアリでなく、桃香さん、仁菜ちゃん、すばるちゃん、智ちゃん、ルパさんの一人ひとりと察せられるから。つまり活動の主体、場として存在しているように見える(ロック)バンド、書類上、法律上は幻の存在なのです。
 ですから事務所からの退所はトゲナシトゲアリが完全なフリーの立場に戻るのでなく、トゲトゲが身軽になるための方策と思えるのです。実際、「運命の華」のレコーディング中、トゲトゲは自由にライブハウスに出演できたか疑問なのです。飽きるまでは集中して作業する方が効率いいし、スケジュール管理は事務所主導になったはずだから。
 だから身軽の立場に戻る意味でもトゲトゲは法人になると思うのですが、事務所との仁義を守るという意味でも出資を受け入れるはずです。また責任を負わせる意味でも事務所経由で銀行から借金させるはず。つまり「トゲトゲ・レーベル」、自分たち五人の持ち出しを入れて三者の資産で運営し、最初の事業が全国のライブハウス行脚、それがEDの意味と思うのです。(大塩高志)

参考(読んだことを忘れてた):


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