頁9「コマウォ^^」
数年にわたって敬語でずっとやり取りしてきた仕事相手が、韓国語をほんのすこし聞きかじる程度に知っているようだったので、連日の忙殺ぶりを労うべくメッセージの〆に「パイティン!です」と送った。「ファイト!です」という意味だ。
するとこう返ってきていた。
「コマウォ^^」
おお、と思う。
コマウォは「ありがとう」という意味だ。フランクなタメ語で。
顔文字付きのくだけた「ありがとう」はもはや「サンキュ」くらいのノリではないか。
これが韓国ドラマだったら「ところでお宅、さっきからなんでタメ語!?」と食って掛かるところだ。日本語同様、韓国語にも敬語が明白に存在する。
でもここは、韓国でもドラマの世界でもないので食っては掛からない。
ただ、ずっと敬語で話してきたお相手に、急にタメ語で返され、でもそれは彼が韓国語のルールを知らないからなんだろうけど──
「サンキュ^ ^」
だからこそ可笑しかった。
そしてこそばゆかった。急激に距離が縮まったかのようで。
……だとしたら……次はなにが来てほしいかなぁ。
「今度ごはんでもどうかな、と思って。
どうかな、おーしまさん」
いいーー!!!!!笑
名前はまだ “さん付け” なのがいい!
……ってね。ホントは1ミリも縮まってないんだけどね。苦笑
でもちょっとふふっとさせてくれて、とってもコマウォ。な出来事でした。
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