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「ワシントン・ポスト」 スーザ ~ 心が折れそうになったときのプレイリスト 第291曲

<タイトル>

行進曲「ワシントン・ポスト」

<作曲者>

ジョン・フィリップ・スーザ

<おすすめ盤>

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル

<解説>

マーチ王と呼ばれるアメリカの作曲家スーザの代表作のひとつです。

おそらく彼のもっとも有名な作品であろう「星条旗よ永遠なれ」と同じく、メインで提示されるメロディに戻らずに完結する構成になっています。

これは旧来の行進曲の形式とは異なるもののようです。

作曲されたのは1889年のことで、アメリカの新聞「ワシントン・ポスト」誌のオーナーが、紙面で取りあつかう作文コンクールの表彰式用として、当時アメリカ海兵隊の楽団長だったスーザに依頼したことがきっかけとなります。

同年6月15日、彼の作曲したマーチは予定どおり表彰式で初演され、たいへんな話題となりました。

これを機に同誌は名声を高め、人々はスーザの音楽がそれに貢献したと称賛しました。

この出来事を受け、あるイギリスのジャーナリストが彼を指し、「マーチ王」と呼んだとされます。

なんともアメリカン・ドリームなストーリーですが、いまではザ・アメリカの新聞というイメージのワシントン・ポストも、当時はたくさんある新聞社のひとつにすぎなかったと考えると、とても夢がありますね。

同時にスーザの名声も高まったというのも興味深いです。

現在、ワシントンD.C.にあるワシントン・ポスト社のビルの一角において、スーザによる同誌とアメリカ合衆国への貢献がたたえられているそうです。

なんだかキュンとしますね(汗)

メディアなどでもときおり耳にする楽曲ですので、聴いたことがあるかもしれません。

おすすめはマーチと言えばこのグループというイメージの、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルによる録音(レーベルはデッカ)です。

小気味よいノリの演奏にウキウキすることうけあいの名盤になります。

ポップな曲調の中にアメリカの歴史の一端を感じ、思わずうなってしまいます。

気分を上げたいときなどにいかがでしょうか。


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