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MRIには写らない「脳内果てしない宇宙空間」

よく寝た。流石に一日中動いた日はよく眠れる。っていつもよく寝てる気もするけれど。今日も雨かあ、お散歩は無理だな。

タイトルの写真は、多分、病院の検査後の食事あるある。
検査で褒められたので、次の日はマカロニ&チーズとかヤンチャなものを食べてしまうけれど、ちょっと気になるから、メステマッハーのプロテインブロードでタンパク質を強化して、ピクルスで罪悪感を薄めるの図。

どんな時でも、いくつになっても「自分」でありたいと思う。
よく使う表現だと「自分らしくありたい」なのかもしれないけれど、私はこの「らしく」という部分にちょっと引っかかりを覚える。
なんだか自分との折り合いだけでいいはずなのに、他者目線が入ってるような気がして「らしさ」ってなんだよと思ってしまう。

だから「あなたらしい」とか「あなたらしくない」とかも使わない。
自分が言われたら嫌だから。
もし使うとしたら、飼ってた犬が毎回毎回雷が鳴ると、頭隠して状態になって怖がる時に「まったく、何が怖いんだよ、ベタベタ犬(愛しい彼のあだ名)らしいなー。」くらいのこと。それは彼と出会ってから何年も何年も、ずっとその状況になると同じ状態になるのを見てるから。

おまけに、この人誰だっけ的な人から「あなたのことが好きです。」と言われるのも好きじゃない。って、それってすごくモテるってこと自慢?そうじゃなくて、月並みな数だとして。昔はひどく腹が立ったりしてた。同じクラスとか、学校とかの関係なのに、いきなり好きだなんてよくわからない。と思ってしまうから。
好きって言ってからお互いを知り合うって事なんだろうか。
だったら、私は初めはなんとも思ってなかったけれど、一緒にいるうちにみたいな事にはならない。
自分が好きだと思わない人と、時間を過ごすことをしないから。ってことはその人のことをどうしたって「私の好きな人」ってことにはならない。

高校を卒業するとき担任に呼ばれて「今まで長いこと教師をしてきて、君みたいに自我が確立している生徒を見たことがない。」とお別れの言葉として言われた。
褒められてるんだか、注意されてるんだかわからなかった。先生なんて1対35くらいなわけだから、一応、人数分、何かしらは見てるんだなあと思った。
ちなみに卒業して何年かして、その先生は校長先生になった。
校長先生になるのにどんな資質が必要なのかは知らない。

昨日病院で、先生と一緒にMRI の画像を見た。こんな場所に私の全てが収まってるというのだろうかと毎回思わずにはいられない。のび太に「不思議ですよね。」って言ったら「不思議ですよね。」と言ってきた。
「先生は自分の見たことあるんですか?」って聞いたら、なぜか首をぶんぶん振って
「ないです。ないんです。」と。
「どうしてですか?私だったら、絶対見てみたいですけど。」って言ったら、
「あっ、別にどうしてってこともないんだけど、いいです。」だって。

私には子供の頃からやってる「脳内果てしない宇宙空間」遊びがある。

寝る前に、自分の頭を中から逆にひっくり返して、いやっ、だから、物理的には頭蓋骨で包まれてるでしょ?でもそんなサイズじゃ私の記憶や経験が収まらない気がするから、眼球をひっくり返して(ひっくり返した気分で)現実では脳が収まってる場所を、宇宙空間に見立てて凝視する。
そうしていると自分の中に暗くて深くて気持ちのいい空間がどんどん広がっていって、そのうち考えられないほど広くて、静かで、自由で、果てのない宇宙に漂っているみたいな気分になってくる。
そうしたらミクロの決死隊みたいになったちっちゃい私が、その中の星を移動していろんな思い出を収納していくっていう、まあ、妄想だね。

今日読んだ本の内容と感想はここのこの星。授業の内容以外で話してくれた、先生の面白かったお話はこの星。
道端ですれ違った犬の首輪の色と匂いは連れてたおじさんと一緒にこの星。
お母さんが作ってくれたミルクセーキの冷たさと甘さは、なんともいえないこそばゆいようなお母さんの匂いと一緒にこの星。
玄関掃除をサボってお父さんに叱られた時の、自分が悪いんだけどちょこっと反抗したい気持ちはこの星。って宇宙空間を自由自在に移動しながら毎日収納していく。
授業内容とかいつものルーチンは学校星に入れればいいし、ピアノのレッスンはピアノ星に入れるといい。
それよりもいっそう輝くのはそれ以外の星たち。収納するたびに魅力的になっていく。

そのうち、動物星とか、昆虫星とか、カエル星とか、いろんな星ができてきて、そういうのは似ているものを集めて銀河を作る。
寄り道星とかは燦然と輝きを放つようになる。
ある程度の年齢になると海外星も急速に成長し始める。
まあ生きていくと「嫌なこと収納デス・スター」も必要になってくる。一応あんまり収納しないようにはしてるけど、やっぱりそういうこともあるわけで、なるだけ外に出さないように頑丈なシールドでガードしている。

この中に「のび太星」があるのを先生は知らないんだとMRIを見ながら思った。
随分と長い付き合いになってるから、収納されている出来事も意外に多い。のび太星は楽しい星だから「なりたくてなったわけじゃない病気星」とは近い位置関係にはあるけれど、同じ銀河にはない。

とにかく、そうしておけば、必要になった時簡単に取り出せる。
起きてる時でもその星に行けば簡単に取り出せる。

先生が言ってた自我ってこういうことなのかなあ。よくわからないけれど、まあ、夜ベットで「脳内果てしない宇宙空間」遊びをやると、暗くて深くて静かな宇宙を旅しながらそのうち眠くなる。

ちょっと、その瞬間いつも思うんだよね。
こっちで意識が途絶える後行き着く先は、この次元とは違った宇宙の果てなんじゃないかなと。
毎日繰り返す一瞬の死の疑似体験は、こうやって最後の時を優しく教えてくれてるんじゃないかなあと。なんてね。

やばい、晴れてきた。
おまけに、今まさにスマホがブルっとして、今日から新しいピーチフラペチーノとスイーツが出たよのお知らせが来た。
どっかから見てるのか?

蝉鳴いてるし、暑いよねきっと。
でも、行こっかなあ。散歩。
帽子かぶってけばちょっとはいいかも。
日傘は持ってない。



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