見出し画像

E.M.フォースターの愉楽

E.M.フォースターという小説家がいる。戦前、ケインズやヴァージニア・ウルフらと知識人サークルを形成し、傑作小説を残した人だ。英国の階級社会、性別の壁みたいな問題を特に描いたとも評される。

その小説が面白いのだ。まさに小説の愉楽である。

僕は『ハワーズ・エンド』『眺めのいい部屋』『インドへの道』『天使も踏むを恐れるところ』を英語と日本語翻訳本を対照させながら読んだ。

2つの点でE.M.フォースターの作品は卓越している。一つ目は美文家であること。大変美しい英文なのだ。もう一つは急転直下するストーリーの面白さ、この点はまあ捉えようによってはデウス・エクス・マキナなのだが。

つまり文章そのものを鑑賞できるということとストーリーを楽しめるという2つを兼ね備えた作品群なのだ。

是非楽しんでいただきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?