🗝📌大熊猫📚📝

水をかけるとパンダになりお湯をかけると人間に戻ります。

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最近の記事

libertyとfreedom

西尾幹二の本を読んだ。西尾幹二と言うと思想的に偏っていると読まずに敬遠する向きもある。しかし該博な歴史知識を元に耳を傾けるべき議論もある。 その一つが自由についての論考だ。 自由とはlibertyとfreedomがあるという。libertyとは社会的に自由であること、freedomとは内面の自由を指すという。 libertyは社会体制によって制限されることがあるが、内面の自由であるfreedomはいつだって個人の内面で保持されているという。 個人的にはlibertyに

    • 是々非々の対話型の政治になるのか

      今回の衆院選挙を受けてどうも大型連立政権というよりも少数与党の政権になりそうだ。安倍一強時代の強い与党と対決する野党という政治が終わったことになる。 与党が安定しなくて政策ごとに是々非々で賛成多数となる世界となるわけで、いいことなのか悪いことなのかよくわからない。 悪く言えば何も決められない政治が来てしまうかもしれないからだ。 小選挙区制はどこかの政党が大勝ちして安定政権ができるはずなのだが何かがおかしいのかもしれない。 天の声にも変な声がある。

      • 少し古い本に欠けている点

        10年以上古くて、でもそれほど古くない本で現状分析と未来予想を書いている本で決定的に欠けている点がある。 それは中国の経済発展とグローバルサウスとG7国家との乖離拡大についてである。 中国は購買力平価ベースでのGDPではすでにアメリカを抜いて世界一であり、科学技術特許も世界一になっている。 グローバルサウスはG7国家のグローバルリベラリズムに反するような格好で結束しようとしている。その背後には中露というG7国家に対抗しようとする勢力がいる。 当然未来予想などというもの

        • カフカと村上春樹

          久しぶりにカフカの『城』を読んでいて何かに似ていると思ったが村上春樹に似ているのだ。 不条理な寓話が何かのメタファーとして読者に提示される。読者は読後、読む前と比べて何かがズレた感覚におそわれる。そのズレは端的には説明出来ない不可解な余韻とカタルシスを残す。 時代からすれば村上春樹がカフカからその小説技法を学んだというのが本当のところだろう。 カフカと村上春樹で大きな違いがあるとすれば、カフカには何か官僚機構の迷宮に閉じ込められるという感覚だろうか。 村上春樹はカフカ

          直観と偶然の一致に意味を見出すこと

          直観が閃いて何かを予感し予想したことが実際に起こることがよくある。興味をふと覚えて思いつたことが直後に本で読んだ中に出てくることがよくある。 ユング言うところのシンクロニシティという奴である。 ユングはシンクロニシティは実在するとオカルトめいたことを言っているわけだが、果たしてシンクロニシティは幸せなことなのか? 偶然の一致を神の託宣と勘違いしてしまう愚を犯してしまう欠陥があるのではないか? 人間の脳には興味関心の高いものを発見する認知機能を持っているだけなのかもしれ

          直観と偶然の一致に意味を見出すこと

          AIに意識が宿るかどうか以前に

          AIに意識が宿ったら人口生命体誕生かと『攻殻機動隊』で論議されるところで、AIに意識が宿ったら人間がAIに支配されてしまうのではないかという話は昔からある。 ただ、そもそもとして意識という物自体が実在しないのではないか? いやいや人間は「私」という意識を持ち、犯罪に対しては責任を負うではないかという指摘もあろう。 脳科学の教えるところでは、意識とは脳内の数億のニューロンの束の総体が総合して「私」と認識しているところのものらしい。だとすると、現在のAIも脳のニューロンを模

          AIに意識が宿るかどうか以前に

          玉木首相爆誕か

          躍進した国民民主党がキャスティングボートを握っている。玉木さんだけに玉を握っている。 野田さんは玉木首班と投票するので政策協議に応じて欲しいと秋波を送っているという報道を目にした。 玉木首相爆誕なら細川政権誕生を彷彿とさせる。

          日本にトラスショックなんて来ないと思うよ

          日本の政治家が積極財政を言うとすぐにトラスショックが来るという人がいる。トラスショックとはイギリスのトラス首相が積極財政を取り長期金利が急騰してトラス政権が早期崩壊した出来事だ。 だが日本とイギリスでは決定的な違いがある。日本の場合中央銀行が大量に国債を購入しており長期金利を抑える金融抑圧を行なっているからだ。 イギリスの場合、大蔵省、中央銀行がトラスを気に食わなかったようで倒閣運動的に動いたことが大きい。 短期的には日本の税収は増えており、日銀が国債を買い入れるペース

          日本にトラスショックなんて来ないと思うよ

          虚空のように学ばなければなりません

          誰が言ったか忘れてしまったのだが、「虚空のように学ばなければなりません」という言葉が印象に残っている。 虚空のように学ばなければないりません。

          虚空のように学ばなければなりません

          芥川龍之介『地獄変』の謎

          久しぶりに芥川龍之介の『地獄変』を読んだ。芸術至上主義を表現したものとされる。 謎なのはなぜ大殿は良秀の娘を大罪を犯したものとして火にかけたというところである。 "それが良秀の娘だつたことは、何もわざ/\申し上げるまでもございますまい。が、その晩のあの女は、まるで人間が違つたやうに、生々と私の眼に映りました。眼は大きくかゞやいて居ります。頬も赤く燃えて居りましたらう。そこへしどけなく乱れた袴や袿が、何時もの幼さとは打つて変つた艶しささへも添へてをります。""――私は遣り戸

          芥川龍之介『地獄変』の謎

          野田政権の誕生で日銀とのアコード見直しが来るか

          衆議院選挙は自公連立の過半数割れで終わった。今後の焦点は立憲民主党と国民民主党を中心とした政権が出来るかどうかである。 野田さんは従前、日銀とのアコード見直しを公言していた。野田政権爆誕ならその可能性もある。 問題は玉木さんが2%の物価目標にこだわっているように見えるところだ。 政治と日銀の関係は新展開がありそうな予感がする。

          野田政権の誕生で日銀とのアコード見直しが来るか

          エッセイの形

          日本人は論理的ではないという言われ方をすることがあるが作文教育における型の違いが国ごとにあることにも原因があるようだ。 アメリカ型の場合、主張‐根拠‐結論という形が指導される。フランスでは正‐反‐合のヘーゲル的弁証法で指導される。 日本の場合は起承転結がよくお手本とされる。4コマ漫画の要領だ。日本の場合さらに感想文という論理的とは言えない作文教育がなされる。 「それってあなたの感想ですよね」というのもむべなるかなである。

          フランス社会と弁証法

          フランスの大学受験資格試験では正‐反−合の弁証法的構成でエッセイを書くことが求められているらしい。作文試験と言っても弁証法的な論理構成がなされているか問われていると言うのだ。 フランスというと労働運動でしょっちゅうストライキをやったり暴動が起こっている印象がある。この過激にも見える運動は弁証法で言うところの反に該当するのではないかと直観した。 何か現状があり、それのアンチテーゼがあって、総合して新展開を生むという弁証法的思考が社会に染みついているのではないか。

          フランス社会と弁証法

          論壇の衰退と知的バーリトゥード

          論壇誌が廃刊になるなど論壇というものが衰退しているようだ。論壇というのは社会科学の専門家が進み、一般論として論評が価値の低いものであるように時代が変化していることが原因だろう。 専門分野についてアカデミック論文を書くべきだという風潮が強まっている。 現代では論壇誌に代わってネットで誰もが自由に論考を発表できる。かつての論壇での論争はネット炎上というものに変貌していると言える。 これは知的バーリトゥードとでも呼べる現象ではないか。

          論壇の衰退と知的バーリトゥード

          月10冊は読め

          高校の政経の授業で社会について何か物申すには月10冊は本を読めと言われたことを覚えている。大学受験の日本史の参考書では大学4年間で1000冊は読めとも書いてあった。 確かに薄く広く最低限の知識がなければ何かしらのアウトプットも出来ないというのは実感としてある。 僕は本ばかり読んでいるのだが年に何冊読んでいるかは言えない。頭がおかしいと思われるのを怖れてのことだ。 本を読んでると不思議と自分からも何かを書いてみたくなる。現代はXやnoteなど発表する機会がありいい時代であ

          新書という出版ジャンル

          僕は気付くと中公新書を買ってしまう。 新書というジャンルは専門家が啓蒙のために入門書として書かれる場合と、新書だが専門書の如く書かれているものまで実は幅広い。 新聞があまり調査報道をしないので、あるトピックスについて調査報道としてまとまって報告されるという機能もあると思う。 新書というジャンルは日本のオリジナルなものなのかよくわからないが、現代人の一般教養として重要な役割を果たしているのではないか。

          新書という出版ジャンル