事件は会議室で起こってるんじゃない。JRの最終電車の中で起こってるんだ!
*かなり汚いお話なので、苦手な方はスルーしてください。
まだ20代の頃、大人のオンナに憧れて、
バーボン、ロックで。
と一度言ってみたかった私。
(ちなみに、お酒、めっちゃ弱いです)
人数合わせで呼ばれた飲み会で、カウンター越しに、
(ワイルド)ターキー12年ものありますか?ロックでお願いします。
とバーテンダーに言ったときの、周りの殿方が息をのむ空気。(かっこいい)とぼそっとつぶやく隣の隣の男性。
やった!ミッションコンプリート。
私は、やり切った感に浸っていた。
お酒に弱い私は、当然ながらこの一杯でフラフラになったのだが、周囲に弱いところを見せまいと、あくまで気丈にふるまい、なんとか最終電車にすべり込んだ。
平日の最終電車は、結構な混雑ぶりで、立ってるとますます酔いが回ってきてマジで気分が悪くなってきた。まるでリンゴの様に真っ赤な顔をした私。
ヤバい。
まだ目的の駅まで2つもある。
私の辛そうな姿を見かねた親切な方が、席を譲ってくださった。座ると幾分マシになったが、まだフラフラする。
そして、事件は起こった。
私の目の前に立つ、私よりかなり酔っているサラリーマンが、なんと、
立ったまま、〇ロを吐いたのだ!
なんだこれは?!
マーライオンか?!
ナイアガラの滝からライブ中継なのか?!
周りにいた人は、立ってる人も、座ってた人も、即座にその場から離れ、立ち〇ロサラリーマンは、フラフラしながらも、次の大きな駅で降りて行ってしまった。
もちろん、床は、惨状のまま。
そして、そのサラリーマンと入れ替わりで、またたくさんの人が最終電車に乗ってきたのだが。
うわっ!とか、ひゃっ!とか、悲鳴のような声がそこかしこで聞こえて、周りを見回す。その目は、みんな、
犯人は、誰だ?!
と言っていた。立ち〇ロサラリーマンの現場を目撃していた人は、ほとんど大きな駅で降りてしまった。
となると、真っ赤な顔をしてしんどそうに座っている私に、視線が集中する。
みんな目で攻めている。
私を。
え、待って。
私じゃない。
私は吐いてませんっ!
と叫びたい気持ちを抑えて、次の駅で降りた。
濡れ衣を着せられるということが、これほどの屈辱とは。
立ち〇ロサラリーマン、明日になったら、自分のやったこと忘れてるかもしれないなー。
皆さん、思い込みで決めつけるのは、止めましょうね。