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鳴神どもの矜恃──格闘技イベントRIZINが宿す「誇り」の正体⑬

13.「桜田門」が「重大な関心」を抱く対象


「THE MATCH 2022」のチケットは強気の価格設定。VVIP1列席は300万円、最も安いA席でも1万5000円にもかかわらず、売り切れた。ゲート収益は「20億円」と榊原は胸を張っている。

 当日の大会演出は「世紀の一戦」にふさわしいものだったのだろうか。「THE MATCH 2022」の全容をあらためて振り返ってみよう。

 オープニングにはなぜか髙田延彦が登場。「出てこいやーっ」の声はどこか空虚に響いた。

 立ち技格闘技の大会にプロレスラー、総合格闘家である髙田を配置する。ちぐはぐな印象は否めない。少しでも華やかさを醸しだそうとの労苦だけはしのばれる。

 大会で相手をノックアウトして勝利した選手には「KO賞」として50万円が贈られた。

「耳を疑いました。『世紀の一戦』にしてはちょっとしょぼい。大会に華を添える意味でもう少し奮発してほしかった」(興行関係者)

 休憩明け、後半の試合では増額するかと期待したが、そのまま押し切った。

激闘を演じた主役二人への「報酬」の額

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