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ラブレター、不器用

君と過ごす1日は、楽しいという感情の中にいることさえも忘れてしまって、君が帰った一人部屋でやっと思い出すんだ。

君が扉を開けてやってくるあの高揚よりも、もう一度扉を開くその時の恐怖が上回ってしまう。どうにかして、君への感情を君の中に移してはもらえないだろうか。

君は、僕がいなくても確かに生きていける。それと同じように、僕も君なしで生きてはいけるんだ。

でも、今は君といたい。

君がいない部屋は、静かで寂しいよ。

君もそう思っていたら良いのに。

だけどまた、君は素知らぬ純で僕と他のステージにいる。

君も僕も、自分が大好きだから。

思いついて放つ言葉より、考え抜いて出したこの手紙の方がいっそ僕には合っていると思うんだ。

返事は書かなくたっていいよ。

でも君も、誰かに手紙を出してみるといい。

ポストの前に立った時には、相手の顔が浮かぶ。

喜ぶかな、驚くかなってウキウキするよ。

だけど、そこから振り返って家に着いた時には、手紙を書いたことは覚えていてもどんな手紙だったかなんて忘れちゃうんだ。

手紙も、会話も、自分の本心は移り変わるものなんだね。

まあ、そんなどうせ忘れるものなんだからいいか。

君に、僕は、。



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