deza_サムネ用_欧文書体_前編_

【前編】これさえ押さえておけば迷わない欧文書体【書体の読み方・成り立ち・特徴・使い方】


動画あります。
作者の顔や書体の特徴など分かりやすくまとめてありますので、
合わせてご覧ください。
https://youtu.be/gf8WuNqtwrM


欧文は本当に数が多くて困りますよね。

free fontも入れると、もういいんじゃないかというくらいあるけど、
例えば、音楽の世界で考えると、バッハがあった、ベートーベンがあった、ブラームスがあった、ビートルズがあった。
じゃあもう新しい音楽は要らないかと言われると
そうじゃない。

だから書体も、どんどん新しい書体が増えていくことって大事だと思うんですが、


ちょっと待って。


じゃー書体でいう、バッハ、ベートーベン、ビートルズって?って聞かれると
分かりますか?


書体にもね、もちろんあるんです。
クラシックなものから、人気、定番、使うと、とりあえず安定。という書体が。

今日はそういった書体を選びました。


こういうことを知っておくだけで、
迷ったらとりあえず、今回紹介する書体にすればいいので
デザイン作業も速くなります!

それではやっていこー!






フランス生まれの優美なセリフ書体
Garamond

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呼び方は、ギャラモンまたはガラモン

16世紀に活躍したフランスのクロードギャラモンの活字を元にした書体です。
「Garamond」は二種類あります。

1つは
ジャンジャノンの活字をギャラモン書体と
間違えて発売したことから生まれた
「ジャノン系ギャラモン」

「Garamond」とシンプルな名前で発売されているのは、
意外にもこのジャノン系のギャラモンが多いんです。

もう1つは
「オリジナル系ギャラモン」
上記で表示されてる「Adobe Garamond」はこっちになります。


ただし、
イタリック体に関しては、Garamondができた当初から試行錯誤が行われており、
結局ガラモンより高品質のイタリックを完成させたのは、次世代のロベール・グランジョンでした。
ですので、イタリック体に関してはロベールの書体を元に作られています。



欧文書体紹介-28


この書体の特徴は
大文字は「C」「P」「Q」「R」「W」です
小文字は「a」「g」「j」

あと、数字がノンライニング(数字の天地のラインが揃ってないこと)気味なのもこの書体の特徴です。

ちなみに余談ですが、
この「Adobe Garamond」はコンピューター環境に合わせる為
容量を小さく抑える為、細部はシンプルになっています。





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堂々とした風格を持つセリフ体
【Caslon】

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呼び方は、キャスロンカスロンキャズロン

18世紀前半から中頃に活躍牛たイギリスのウィリアム・カスロンの活字を元にした書体です。迷ったら「Caslonで組め」と言われるほど多くのものに対応できる万能の書体です。和文ともよく合います。

「Caslon」は発売当初からイギリスで大成功。その後アメリカに渡り
アメリカ独立宣言書に使われたことでも有名です。

あまりにも人気のため、中には、オリジナル書体からアレンジされ
本来と異なるCaslonも多く存在しています。

現在はアメリカを中心に多くのメーカーから「Caslon」活字を元にしたデジタルフォントが発売されてます。

Mac OS-Xには見出し用に開発された「Big Caslon」
製品版として有名なのは
見出し用の「Caslon #540
活版のかすれ感をそのまま活かした「ITC Founders Caslon」



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この書体の特徴は、赤く文字した部分、
大文字は「C」「E」「F」「Q」「Z」です
小文字は「Z」
数字は「2」「3」「8」
セリフが大きいのが特徴です。



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伝統の壁に挑んだ、新たなセリフ書体
【Baskerville】

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呼び方は、バスカービルバスカヴィル

1754年ごろ製作されたイギリスのジョン・バスカービルの活字を元にした書体です。当時イギリスでは伝統的で格調の高い「Caslon」の人気が凄まじく、
その新しさから国内ではかなり不評と反感を買いました。
ところが他国では、その新たな可能性に満ちたこの書体は、
多くの活字製造者に賞賛され、アメリカやフランスで人気の書体になりました。

「Bodoni」の制作者もこの書体を敬愛しており、
その後のモダンローマン体の誕生に大きな影響を与えた書体です。

20世紀に入ると様々なメーカで発売され今ではイギリスを代表する書体になり、
特に小文字の「g」に手書き風のニュアンスがあり独特な文字の形をしています。

このBaskervilleはMacに搭載してるBaskervilleです。
モノタイプ社のものでスッキリと落ち着いた印象の書体です。


もう一つは、ITC社から出てる
「ITC Baskerville」数字のアクセントがより強く、
躍動感のある書体になっています。

タイトルから本文まで幅広く使え、
数字も他の書体にない独特の形で洒落た雰囲気を持っていますので
ノンブルなんかに使用すると、さりげないアクセントを生み出します。
※動画では例を出していますので確認したい方は是非。



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この書体の特徴は
他のローマン体と比べ文字の縦横のコントラストが強いことです。
見分けるポイントは「Q」「g」「2」です。
Baskervilleならではの特徴的な文字です。




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繊細さと強さを持つ気品ある書体
【Bodoni】

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呼び方はボドニボドニー

1970年頃にイタリアのジャンバティスタ・ボドニ
自ら印刷監督官をしていた、パルマ公国印刷所の専門書体として製作しました。
このセリフ書体は、セリフがとても細く、文字の縦横の太さの差が極めて強く、当時の活字書体の特徴とも言える
手書き感を消し去り、幾何学的なフォルムをしているのが特徴で、それまでのローマン体とは大きく違い、

モダンローマン体と呼ばれ、活字書体の歴史に新風をもたらしました。

この先進的な書体は
当初タイポグラフィーの専門家たちからは否定的に見られていた書体でしたが
一部では熱狂的支持を受け、やがてアメリカに渡り時代を象徴するような、人気書体となり、様々なメーカーで作られ、次第にオリジナルとはかけ離れた書体となってしまいました。

ボドニの逝去から107年後の1920年に、
オリジナル活字が発見され、欧米の各メーカーにより丁寧な復刻が行われ
現在でも世界中で高い人気を誇っています。



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この書体の特徴は
モダンローマン体の特徴を持ち、
「a」「c」「f」「g」「j」「r」「y」など先端にある丸いアクセントが印象的です。
縦横のコントラストが強いため
長文の本文組では、少し目が疲れてしまうかもしれません。
本文で使用する場合は、ITC社の「ITC Bodoni Twelve」の方がいいかも知れません。



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アメリカが生んだポピュラー書体
【Century】

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読み方はセンチュリー

1895年にアメリカの雑誌「センチュリー・マガジン」のために
リン・ボイド・ベントンテオドール・デ・ヴィネが共同で製作した書体です。

ベントンは優れた技術者で「機械式活字父型(母型)彫刻機」を発明し、
職人による手彫り活字から、機械を使いすスピーディーに均一の活字を作れるようにしたことでその後の活字界に大きな進化をもたらしました。
ヴィネは印刷会社の経営者で、アメリカ活字版印刷業組合の初代会長を務めた人物です。

「Century」は狭いスペースに多くの文字を組むことを目的として、通常よりも狭い字幅で設計。またこの時代の主流であった、輪転機で高速印刷という特性を考え、やや太めの書体作りがされています。

その後ベントンの息子が18のファミリーへと展開しました。
日本では戦前から数十年。多くの教科書に使用された書体です。

※Century schoolbookは子供用教科書のために開発されたもので、字幅の狭いデザインではない。



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大文字「J」「Q」「R」小文字「y」などの文字の一部をくるっと躍動感のあるハネが特徴です。
小文字のacfgr、数字の235は、アメリカで人気の高かったBodoniの影響を色濃く受けています。

特徴は
小文字がとても大きく、セリフ書体の中でもひときわどっしりした印象です。




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品格と信頼を感じさせる書体
【COPPERLATE】

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読み方はカッパープレート


1901年にアメリカの書体デザイナーフレデリック・ウイリアム・ガウディによって生まれました。
彼は生涯で百数十書体ものデザインを作り、中でも「Goudy old Style」は彼の最高傑作と言われベストセラーになりました。

「COPPERLATE」は活字会社American Type Founders(ATF)に保管された
古い書体見本帳から鉄の板に彫られた文字を参考にして開発されました。
文字の先端にある小さなセリフは銅板印刷時代の特徴で、エッジが綺麗に印刷されるようにするための処理です。

発売当初から、医師や弁護士、銀行家などに好まれ名刺やステーショナリーに多用され人気になりました。
高級感や信頼感を感じさせる独特の雰囲気を持っており、現在でも人気の書体です。



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特徴は
普通の文字に比べ、文字間が空いてることも特徴です。
このゆったりとした文字間も、銅版印刷時代の雰囲気を生かした設計になっています。

ちなみにこの小さなセリフには、各メーカーにそれぞれのこだわりがあり、微妙な違いがあります。




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今日はここまで。

情報量が多いので、少し休憩しましょう。

では次は後半で。


youtubeもよろしくお願いします。


参考文献
きれいな欧文書体とデザイン 名作書体の特色とロゴづくり
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4861006899/osharechips-22/


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デザインチャンネルおはようとは デザインが絡んでいれば、基本、企画はなんでもありのデザイン教育番組です。 「デザインは面白い」をコンセプトに動画を投稿してます。 どうかご贔屓に。

コメント1件

沢山のいいねありがとうございます!

後編もありまので、ぜひご覧ください。

youtubeもチャンネルもぜひお願いします。


わーい!
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