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両国南海に慣れ過ぎて不安だったので本家本元のカレーを確認して来た(キッチン南海 神保町店/神保町/洋食キッチン)

キッチン南海といえば、以前このnoteで(そして過去のブログなどでも)両国店を紹介したことがあった。

土地柄なのか、南海史上最もドカ盛り仕様の店(キッチン南海両国店/両国/洋定食)
https://note.mu/oharan/n/n344f13075e78


とりあえず、両国南海のなんたるかについては、このカツカレーの画像を見ていただきたいのだが、これぞお相撲の街だからこその、並盛で成人男性の楽に2食分の質量を誇るカツカレーである。

私が推測するに、たぶん、たぶんなんだけれど、この店のカツカレーって「カレーライスの上にトンカツを乗せる」という考え方ではなく、「1人前のカツライスと1人前のカレーライスを1プレートに盛り付ける」という思想だと思うのね。
だからご飯の量はカレー分とカツライス分とで2人前盛られていると。そう考えると辻褄が合うのだ。

で、そんな質量兵器なのにお値段700円っていう。下手すると昼にここでカツカレーを食べると夜になってもお腹が空かないというのに700円でいいっていう。

また味も特徴的で、両国南海のカレーは「わざと焦がした?」ってくらいビターな風味。そしてヒリ辛。オレの中の「南海のカレー」とは全く違う味なのだが、何故か憎めない、そしてクセになる味なのだ。

私は両国在住という事もあり、この飛び道具的な両国南海の味に慣れてしまった。慣れ過ぎてしまった。お陰でこのところご無沙汰な神保町本店のブラックカレーの味を思い出せないほどだ。

という訳で、前置きが長くなりましたが、このままじゃ南海ユーザーとしてアカン気がしたので、ひとりランチのチャンスに神保町まですっ飛んでみた!

はい、こちらが昔から食べ慣れたキッチン南海の ”あのブラックカレー” でございます。
タマネギをバカ正直に炒めたのであろう、真っ黒だけれど口当たりの柔らかい、辛味・甘み・酸味・苦味などが混然となりつつも、角が取れて丸くなったオリジナリティを感じさせるサラサラカレー。学生街の定食屋にありがちな、単に「カレー粉を使ってます」とはまるで違うんだよね。
これこれ、これこそ南海のブラックカレーでござる。両国店の味とあまりにも違い過ぎて笑えて来た。むしろ両国店のあまりにも独自過ぎる路線って何なんだろうか。

メニューはさすが本店というところで、とてもバリエーションが豊富。お値段は両国店よりちょっとだけ高い程度で、昔からずっとお値打ち価格を守ってくれている感じ。

今回は「カレーの食べ比べ」というテーマがあったのでブラックカレーを頼んだけれども、私の神保町南海大好きメニューランキングは次の通り。

1位 ひらめ+生姜焼き
2位 カツカレー
3位 クリームコロッケ+生姜焼き

という訳で、今回の来訪でやっと「本来の南海のブラックカレーの味」を思い出せたので、次回は心置きなくひらめフライを頼もうと思う。
やっぱ、古くからの店が無くなる一方の神保町で、いつまでも頑張ってくれているというのは実にありがたい……。

[店名] キッチン南海 神保町店
[住所] 東京都千代田区神田神保町1-5
[営業時間] 11:15~19:30(16:00~17:00中休み)
[定休日] 日祝


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