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【最終回感想】水星の魔女のカップリング論争で気づいた「いない」ことにされている人々

水星の魔女が終わった。私の初ガンダム。重度のパトレイバーオタクであるがゆえ(?)、「いや、宇宙で人型ロボット……?」という気持ちがどうしても拭えず、あと男性キャラが多いと食指が動かないのもあり敬遠していたガンダム。ガンダムはロボットではありません!まあ、そんな私が水星の魔女を完走できたのは間違いなく主人公が女の子だからで。ありがとうスレッタの気持ち。

で、タイトルの話なんですが、ガンダムオタクの熱量がすごいことと、人気コンテンツはカップリング論争が激しいことも知っていたけど、水星の魔女もカップリング論争激しかったですね〜!

私は二次創作は自由でいいと思ってるので、スレミオENDだけどグエスレもシャディミオも4スレもラウグエもシャディグエの5ノレもソフィノレもどんどん楽しめばいいと思ってます。

その上で、スレミオという女性同士のカップルで公式が終わったけれども、スレミオは友情!恋愛ではない!というツイートをちらほら見かけたことに意見表明しておこうと思って、今これを書いてます。

「スレミオは友情!」って、一見「個人の感想は自由だしな」で済ませそうになるけど、割と深刻な問題だと思ってます。

スレミオは友情もあるかもしれない。でも、ふたりは家族になって一緒に生きていくことを選んだんだなってのは最終回でわかります。

最終回以前でも、ふたりが友情だけではない想いを抱いているのはわかりました。にぶい私でも。スレッタはドレス着ておそろいの指輪の結婚式夢見てるんですよ。まあ友情でもそういう気持ちあるかもだけど、これは結婚して家族になりたいってことだと考えるのが一般的では?

で、ミオリネも1日3回メール求めるなど、彼女にしては感情に依拠したわがままを言ってるんですよね。スレッタに。わがままクソスペ女とチュチュパイセンに言われたこともあるミオリネですが、それは自分の感情ってより、株ガンがらみで「これなら効率いいでしょ」を人の気持ち慮らずにやっちゃうから「わがまま」に見えてるわけで、「メール3回」とは種類が違う。

そんなふたりを「友情!」というのは、つまり、「同性同士だと、それを恋愛とみなさない」ってことなんですよ。これ、同性愛者をめっちゃ傷つける振る舞いだよなと。

「私たちというカップルはここにいる!」「私たちは友情ではなく(それもあるけど、かも)恋愛感情を抱いてます!」と当人たちが表明しても、周囲が「いやそれは友情だよ」って当人たちの感情を否定するわけでしょ?

自分たちの関係性を、他者に否定されるって結構つらいぞ?

「同性愛者を私は嫌悪していません、否定していません」という人の中にも、一定数こういう人はいるんじゃないかな……?

私も水星の魔女でスレミオが友情と言われてるのを見るまで、このあたり深く考えたことはなかったです。反省。

ざっくりシスヘテロとでもいうべきなのかな、そんな私たちは異性だと恋愛だとみなす行為や振る舞いでも、同性同士だと急に友情とみなしてしまう。そして、当人たちの声を無視して、愛とか恋とかを見過ごして、「私の周囲に同性愛者はいない」とか平気で言っちゃってるんだろうな……と。

最終回でスレミオにはドレス着て結婚式してほしかったとか、キスしてほしかったとか、もっと「シスヘテロにもわかりやすい恋愛・結婚描写」を求める声もあったけど、私はこの脚本に納得しているし、脚本の妙というか、私たちの無意識の偏見をあぶり出すすごい脚本だったなとふたりの関係性の描写を見ながら思いました。

その人たちがそれを恋心と言ってる(思ってる)ならまず受け止めて、それを友情とか自分の知ってる鋳型に当てはめるのは厳に慎むべし。

最終回色々思ったこともありましたが、現実生活にフィードバックできる反省点として、これがいちばんに出てきました。

※ツイッターに書いたものを長文化しました
※一発書きなので誤字脱字すみません…
※画像はぱくたそより
https://www.pakutaso.com/20230311088post-45950.html

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