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「いただきます」をいただきます。

「いちいちまっす!」

「ちがうよ、ゲンちゃん。いただきます、だよ?」

「いき・・・いき・・・いちいちまっす!!」

2歳の息子は、まだ「いただきます」が上手に言えません。
なので、4歳の娘との間で、こんなやりとりが頻繁に行われるように。

次第にヒートアップしていくこともありますが。

だいたいの場合は和やかに。「いただきます」と「いちいちます」の大合唱・・・というのが、最近の我が家の食卓です。


しかも、このフレーズを使うタイミングがけっこう多い。

テーブルに座って、いちいちます。
白米を食べるときに、いちいちます。
おかずを口に入れるときにも、いちいちます。
お味噌汁に手を伸ばして、いちいちます。
牛乳、いちいちます。デザート、いちいちます。

いちいち、いちいちますなのです。
(しまった!紛らわしい!)


ふと思い出したのですが、私が小さかった頃もそんな食事風景でした。

2歳上の兄と私は、どちらも「今日初めて食べる一品」に対して「いただきます」と言っていたのです。

「コロッケ、いただきます!」
「キャベツ、いただきます!」
「お味噌汁、いただきます!」

母が「あなたたち、毎回いただきますって言うのね」と笑っていました。が、あえて直そうとはしなかった。

その気持ちが、いまわかります。


食事を作るのって、簡単なことじゃない。

特に子供の食事は、ちゃんと栄養取れるかな。この前はアレ食べなかったから、どうしようかな。あの子はコレが苦手だけど、この子は好きだし。もしかしたら今回は食べるかも・・・って。

大した料理を作っているわけではないけれど、私なりに考えて買い物して、考えて作っていたりするのです。

だから、「いただきます」が聞けると嬉しい。


本来の意味は『命を頂きます』のようですが。

私は夫と子供たちの「いただきます」から、たくさんのものを頂いている気がします。

「ありがとう」にも聞こえるし、

「美味しそう」にも聞こえるし、

「嬉しいな」にも聞こえる。

だから、いただける「いただきます」は、全部いただきたいのです。
(しまった!また紛らわしい!)

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