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神保町裏路地日記(14)

2024/11/11㈪

秋深まるの話

 昨日は定休日でして、友人達と山梨県の日向山へ山登りに行きました。南アルプスの甲斐駒ヶ岳や、八ヶ岳が見られる眺望の良さと、『天空のビーチ』と呼ばれる白砂の山頂が人気の山。

 山では紅葉が丁度良い季節です。日本気象株式会社によれば今年の東日本の紅葉予想は山間部が10月下旬から12月中旬にかけて、平野部では11月下旬から12月下旬にかけてが見頃だという予想だそうです。昨日歩いた日向山は登山口が標高800m、山頂が標高1,660mでしたが、紅葉の時期としてはまぁまぁバッチリタイミングが合いました。赤、黄、緑と紅葉の進み具合で変わるグラデーションに空の青が差し込んでとっても綺麗です。

 写真に撮ってみると色のグラデーションに木が入り込んで立体感が増し、一枚一枚が絵画のようになるのが好きです。木の枝も伸び具合や曲がり具合なんてのは様々で、それも含めてぜーんぶが好き。「絵が描けるようになりたいなぁ」なんてことを考えたりもしますが、そのための取り組みは何にもしてません。

 山を歩いている時に「カサカサッ」と音がするのに気がついてそちらへ目をやると、まさにリスが木の実を物色しているところでした。食べ物を求めて木から木へ、枝から枝へと飛び回る様子も可愛らしい。そういう瞬間を見つけられると何だか得した嬉しい気分です。

 カップルや夫婦、ファミリーと来ている人達の層が幅広いのも素敵でした。絶景を前にして二人で鍋にお湯をためて料理をしているのを見ているだけで心が弾む、日向山は心温まる山です。「この山はデート登山で使えるんだな。」と友人の一人が言って、僕らは皆で納得しました。いくらでも楽しみ方が見つけられる懐の深い山。三十代も後半に差し掛かった僕達三人の山旅のことも、いろいろ深掘りしていけたらいいなぁと思うわけです。

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