NZ日記🇳🇿｜マカダミア農園でWWOOF

こんにちは。
ニュージーランドで夫婦ワーホリ中のゆうかです🇳🇿

WWOOF7軒目。
マカダミアナッツ農園に滞在しました。

【WWOOFとは】
World Wide Opportunities on Organic Farms
「世界に広がる有機農場での機会」
主に有機農業を営む農家さんのお家にホームステイさせていただき、決まった時間働いて、宿と食事を提供してもらうエクスチェンジサービス。

【私たち夫婦のWWOOFの目的】
ニュージーランドでいろんな暮らし・家族の形に触れて、自分たちの未来を考えること。
また、帰国後に取り組みたい農業を、実体験を通して学ぶこと🧑‍🌾

マカダミアナッツを育てているところを見るなんて、
なかなかない経験。

キウイピッキングをしていた時に、
ひとつの食べ物にここまで毎日が染められることの面白さを感じていたので🥝
ほとんど「面白そう」だけで滞在を決めました。

マカダミアナッツが木になっているところから、
お店に並ぶ姿になるまでの過程を見られるのはとても面白いです。

毎日マカダミアナッツ100%のペーストを食べられるのも最高です。

トーストにマカダミアペーストをたっぷり！！

でも、この農園のオーナーは、
"自分の見ている世界が全て" な人で、
夫にナイフのような言葉を投げつけてきました。

…そんなところも含めて、
マカダミアナッツ農園WWOOFのリアルを綴ってみます✏️

マカダミアナッツピッキング

私たちの仕事は主に、マカダミアナッツピッキング。
6〜8月が収穫期です。

マカダミアの木の両サイドにビニールシートを敷き、
手で届く範囲は手で、高いところは長いハサミでピッキングし、落としていきます。

ピッキング中

ある程度たまったら、シートを両サイドから持ち上げて集めて、カゴに回収。
これを繰り返します。

収穫したマカダミア

2〜３人チームに分かれてピッキング。
朝9時開始、11時頃におやつを食べながらの休憩が挟まり、13時まで行います。

地面に落ちたナッツは、少し経って柔らかくなった頃に、豚ちゃんが食べてくれます🐷
これによって、ネズミがあまり寄り付かなくなる効果があるそうです。

豚ちゃんたち🐷

お店に並ぶ姿になるまで

収穫したナッツは、その日の夜に、枝と緑の殻を剥がす作業を行います。
普段はオーナーと奥さんが行なっているのですが、１度見学させてもらいました。

殻を砕く作業を見学

その後、内側の茶色い殻がついた状態で、
乾燥室で2〜3週間乾燥させ、
別の機械でこの殻を砕いたら、お店に並ぶマカダミアナッツの状態になります。

茶色い殻。この中に白いマカダミアナッツが。

殻を機械で砕いた後、
残ってしまった殻を取り除き、黒くなっていたり、皮が残ってしまっている実を避け、
選別する作業も雨の日の仕事として行いました。

捨てるはずの茶色い殻の中から、食べられる実を見つけ貰うことができました

WWOOFerの共同生活

WWOOFは家族の暮らす家の空いているベッドルームか、WWOOFer用の別棟に泊まり、
夕飯は作ってくれたものを一緒に食べるというケースがほとんどです。

ただ、ここはWWOOFerハウスが別であり、
常に4〜5人はWWOOFerがいて、
そこの冷蔵庫や棚に食材を入れておいてくれるというスタイル。

完全に家族とは生活が別で、
WWOOFerたちで共同生活をするイメージです🏠

はじめはたまたま日本人が2人いて🇯🇵
私たちが加わり、日本人4人の共同生活でした。

2人ともワーホリに来たばかりの、若くてとてもいい子たちでした！
いろんな話をして、日本食も食べて、楽しかった🥰

蕎麦を食べました

途中でフランス人の男の子が1人加わり、
日本人の2人と入れ替わりに、さらにフランス人男子が2人来ました。

22〜24歳の、大きいフランス人男子🇫🇷
食欲がほんとにすごい、、！！！

仕事が終わったら、チーズや卵をたくさん入れたラーメン、パン、バナナを食べて、
しばらくしたらパンを何枚か食べて、
夕飯がっつり食べたのに、
夜食にまたパンを食べて…

パン・チーズ・ヨーグルト・パスタ・バナナあたりの減りのスピードがすごかったです😳

フランス人男子たちが作ってくれたビーフリゾット🇫🇷

ポケモンGOをするためだけに、
仕事を休んでオークランドの街中にでかけるような
元気な青年たちでした😂

オーナーについて

ここまで楽しそうに書いてきたここでのWWOOF生活ですが、オーナーの人間性だけが残念でした。

労働者を雇わず、WWOOFerをたくさん受け入れて、
収穫・伐採・仕分けなど、必要なたくさんの労働をまかなっている農園。

オーナーは何もないところから土地を買って、
木を植え、機械も自分たちで作り、奥さんと2人で試行錯誤しながら今の形を作り上げたそうです。

それ自体はとてもすごいことだと思うのですが、

「マカダミアを育てる人は、お店で売ってる値段だけを見て儲かると思って始めるが、たくさん労働が必要なのを知らず、結局儲けられない。」

「多くのマカダミア農園は、殻を砕く機械を持っていない。高いから買えないんだ。複数の農園で共同で持っているところもあるが、俺はそれは嫌だ。誰にも依存しないで独立してやってるんだ。」

などと、ほかの農園を下に見て、自慢話をすることが多いです。

そして、自分たちで全て作り上げたという発言に対して、奥さんが
「それと、たくさんのヘルパー(WWOOFer)のおかげね。」
と言っていたのですが、
オーナーはそうは思っていないみたいで…。

「お前たちは今人生で一番いい時間を過ごしている。1日数時間働くだけで、寝るところも食べ物もある。さらに自由な時間もある。でも人生はずっとこうはいかない。甘くないんだ。」

とのこと。。

それと、あまり英語を話せないWWOOFerに、
母国語ではなく英語で話せ！自分からたくさん話せ！と言うことも多いです。

英語を話せるようになりたい人には良いと思うのですが、言い方がキツく、押し付けがましいのです。
ワーホリの目的は人それぞれで、英語学習が第一目的ではない人もいるのになぁ、と思って見ていました。

何よりひどかったのは、夫への攻撃。
ビニールシートの広げ方など、細かいところにも "こう進めるべき" という彼なりのやり方があり、
それに従わないと怒られます。

夫がビニールシートを移動させる時の持ち方・歩き方が彼のやり方に沿っていなかったのと、
「あそこのナッツをとって」と言われてピッキングをした時に、いくつか見逃して残ってしまったことが立て続けに起こった時、オーナーがキレました。

「彼はロジックで考えるということをしていない。マカダミアナッツのピッキングでもできていないのに、求職者と会社の考えを両方考える人材の仕事ができていたはずがない！」

「これはお前(妻である私)の問題でもある！将来子供ができてもこれでは彼は働けない。収入を得られない。政府の補助に頼って生きていくつもりか？そういうわけにはいかない！」

夫にも聞こえる距離で、私に向かって言ってきた言葉

マカダミアナッツのピッキング方法について指摘するのはまだわかります。
でも、見たこともないのに彼の前職での働きまで勝手に否定したり、私たちの将来についてまで攻撃してくるのは、本当にあり得ません。

「私は日本での彼を知っているし、彼は仕事で活躍していた。あなたは彼のことを知らない。勝手に否定しないでほしい。」

と伝えましたが、

「否定はしていない。今変えなければ彼は変わらない。お前の力も必要だ。一緒に変えよう。」

と、誰目線…？というようなことを、
被せ気味に言われました。
人の話を全然聞かずに大きな声で被せて話してくるので、話し合いというものはできません。

言われた人がどんな気持ちになるかを想像して話す、ということは、どんな場面でも大事だと思います。
それができないこともあるけど、想像しようという気持ちは誰でも持てるはずです。

少しでもその想像力があれば、あんな発言はしないはず。

夫はその日一日中、私が話しかけたことにもほとんど反応できず、全く笑顔を見せてくれませんでした。

こんなに夫を傷つけたオーナーに腹が立つし、
この環境からすぐに夫を連れ出す決断をしたり、
きちんとオーナーに「それはひどい」と伝えたり、
夫を守ることができなかった弱い自分にも、やるせない気持ちになりました。

守れなくてごめんね。。

私たちにとって大事なこと

ここでは面白い体験ができたし、
素敵なWWOOFerたちにも出会えたけど、
ひどい人がいたことによって、
"嫌な思い出" になってしまいました。
（オーナーとうまくやっている人たちもいるし、口コミを見ていると、それ以上にここで過ごす面白さを感じている人もたくさんいるようです。あくまで私たちにとって。）

私にとっては夫がストレスなく、笑顔でいられる環境が何よりも大事です。

帰国後は、仲間たちと小さなコミュニティを作って暮らしたいと思っています。

その目的の一つは、身の回りを素敵な人たちで固めて、
嫌なことがあっても、味方になってくれる人がいる環境を、自分たちにも子供たちにも作るということです。

今回夫婦だけの環境で、
相手方の本拠地に滞在しているということもあり、
なかなか夫の傷を癒すことも、
すぐに逃げるという選択をすることもできませんでした。

でも、コミュニティで暮らしていれば、
外で嫌なことがあった時に、帰ってきて安心できる場所ができます。

そんな安心できるところを作りたい。

そして私たちにとっては、
「素敵な人と出会うこと」
「素敵な人と過ごすこと」
が何より大事なのだと、改めて感じました。

言われた言葉は消えない。

だから、この嫌な思い出をポジティブ変換することはできないけれど、
自分たちの人生の教訓として胸に留めて、
これから素敵な人生を描いていきたいです。