🚲【ゲストコラム】ギネス記録の超ロングライダー・落合佑介さん（第1回）「アメリカ大陸1500㎞レースへの挑戦」

2022年9月19日 23:34

オージーケーカブト公式noteです。
オートバイ用／自転車用ヘルメットのメーカーとして、各ジャンルのライダー、アスリート、個人やチームのヘルメットをサポートし応援しています。

いまKabutoが応援する、各シーンで頑張っている「人」を通じ、その方が関わる世界をより深く知っていただきたく、ご本人によるレポートやコラムなどを掲載しています。

今回は、自転車での日本縦断最速ギネス記録を保持し、世界の長距離イベントへ挑戦する落合佑介（おちあい・ゆうすけ）さんに執筆いただきます。（全4回を予定）

🚲落合佑介氏プロフィール

～自転車との出会いは「通勤」～
昨年達成した日本縦断のギネス記録をはじめ、さまざまな長距離イベントに参戦・好成績を残してきた長距離特化ライダー。
社会人として働く傍ら、通勤でロードバイクに乗りはじめる。以降スポーツとしての自転車の面白さにのめり込んでいくように。
しだいに長距離を走るイベント”ブルべ”に挑戦するようになり、今年６月にはアメリカにて開催された1500㎞の長距離レースに参戦。

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🙋🏻‍♂️長距離は得意、でもレースは…

オージーケーカブトnoteをご覧のみな様へ。
ロードバイクで長い距離を走ることが得意、競技のようなレースを走るのが苦手な落合佑介と申します。

私は、15年ほど前にロングライドをはじめ、この数年はRANDONNEUR PLUS PROJECT（RPP）の一員として新しいチャレンジをはじめています。

自転車仲間が集まって発足したRANDONNEUR PLUS PROJECT（RPP）

RPPは自転車仲間が集まって発足し、長距離アマチュアサイクリストが個人での挑戦が困難なサイクリングイベントへの参戦のサポートや長距離サイクリングが防災・減災など社会貢献につながるような仕組みを考えていく事を目的とする団体です。私自身は、この困難なサイクリングイベントへの挑戦や、チャリティーなどを通じた社会活動のお手伝い等を中心に活動しています。

🚲走行距離は、年間約20,000㎞・・・？！

さて、長い距離と聞いてどの位の距離を想像されるでしょうか？

私が個人的によく参加するブルベは200㎞からはじまり、長い距離は1,000㎞を超えるイベントが普通に開催される世界です。大きなイベントではPBPの1,200㎞、TJOは2,200㎞～という途方もない距離を走ります。少し簡単にイベント、レースを説明させていただきます。

ブルベとは、ノーサポート・自己責任の長距離サイクリングイベントで、タイムや順位には拘らず制限時間内での完走を認定するものです。

PBPとは、Paris－Brest－Paris Randonneur（パリ－ブレスト－パリランドヌール）の略で、4年に1回フランスで開催される世界でもっとも伝統あるブルベです。
パリ郊外をスタートしブルターニュ半島の先端の街ブレストまで、片道600km往復1,200kmのコースを参加者自らの力で完走を目指します。
（参考：　https://www.audax-japan.org/brevet/about_brevet/）

TJOはThe Japanese Odyssey（ジャパニーズ・オデッセイ）の略語で、日本が好きなフランス人が2015年から開催している日本国内をくまなく探検する長距離サイクリングイベントです。ルートは各年変わり、東京の日本橋や鹿児島県の桜島を臨む半島からスタートし、日本各所の林道や峠に置かれた十数ヵ所のチェックポイントを通過し、ゴールの東京・日本橋までを約10日間で走ります。

ここまでが主に個人的なロングライドの話ですが、簡単に私の記録を紹介いたします。

まずブルベには距離を走る事に一つの意味があります。
2009年以降、毎年スーパーランドナー（SR：ブルベで200km,300km,400km,600km年内に走りきると認定されます）という称号を11年連続して取得しました。
これはブルベの中でも色々な称号がある中、多くの方が最初に目指される称号です。（2020年以降は新型コロナの影響で断念）。

さらに長い距離では、1,000㎞は14回、1,200㎞は2回、PBP3回（最速記録：48時間28分）、TJO3回（最長距離：3800㎞）、日本縦断3回（最速記録：118時間54分/）完走しています。

数字ばかりで少しイメージが難しいかもしれませんが、毎日の通勤でも自転車に乗るため、年間走行距離は17,000～20,000㎞を走り、社用車と変わらない程になります。

🌎日本縦断とアメリカ大陸への挑戦

ここから少しRPPでのライドについてご紹介します。

先ほど書いた日本縦断のうちの一つ、昨年の10月にギネス世界記録を目指した挑戦を行いました。これは、今までの個人的なライドとは少し異なり、細かい走行記録や多くの目撃証人が必要となることで、RPPメンバーを含め多くの仲間の協力が必要となりました。

また、当初の予定期間のタイミングで「令和3年8月豪雨災害」が発生いたしました。この災害では、普段私たちが利用させていただく交通インフラも大きなダメージを受け、復旧作業が行われました。これらのインフラは現地の方々の貴重なライフラインでした。そこで、日本縦断はこの災害に対してのチャリティーイベントとして募金活動を行いながら実施いたしました。
チャレンジには、多くの声援、支援をいただき、雨や向かい風などの辛い時間にも耐えることができました。そのおかげで136時間30分（5日16時間30分/2,600㎞）という記録でゴールし、ギネス世界記録に認定されることになりました。

また今年6月には、アメリカで開催されたRace Across the West (RAW）という1,500㎞のレースに出場しました。こちらも純粋にサイクリストの能力を最大限に発揮するため、RPPによるサポートチームが結成されました。

そして、来年6月に開催される5,000㎞を走るRAAMの出場、表彰台を目指して、日々練習しています。RAAMは、Race Across AMerica（レース・アクロス・アメリカ）の略で、世界で最も長い自転車タイムトライアルレースです。
スタートはアメリカ西海岸のカリフォルニア州オーシャンサイドで、フィニッシュは東海岸のメリーランドアナポリスです。1ステージ、途中53カ所のチェックポイントが設けられたルート上を走ります。RAWはRAAMの前半1,500kmの部分を走ります。　

アメリカ大陸を横断するレースのRAAM。
赤線のようなルートを走るそうです。（オージーケーカブト広報チーム作成）

⛑ヘルメットへのこだわり

こんな年がら年中自転車に乗っているような私ですが、装備にはこだわりがあります。

Kabutoのヘルメットは、私の周りの方の殆どが選んでいたほど、日本で浸透していたメーカーだと思います。
そして、日本人らしい私の頭にはピッタリだったので、選択しました。その中で長く愛用していたのはKOOFUシリーズのWG－１でした。見た目のカッコよさと風通しが良くて、速く走れていると感じやすかったからです。
さらに、重量が軽く、ストラップ（顎ひも）が汗をかいても、臭いませんでした。それからはずっとKabutoを使用し続けています。今はもちろんイザナギを使用していて、すっかりKabutoの虜になっています。

さて、第1回は自己紹介編としてお届けいたしましたが、ロングライドの世界を少し知っていただけたのではないでしょうか。第2回はこの6月に完走したアメリカのレースRAWの準備編としてお届けいたします。

次回へ続く

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