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修羅場とスーツケース ドロドロ劇場第三章



ガリガリ美女の手紙を
盗み読みしたあと

何ごともなかったように
Kさんとの生活を送っていた。

なにしろ
「他人の手紙」を読んでもたんやから。

その罪の意識は大きく
しかし
明らかな
浮気の証拠を見つけたけども
誰にも話せず。


あ。
焼きそばパンからの
ガリガリ君からの続きです。


よろしければ
ここまでの話はこちらから。



編集し直して
「ドロドロ劇場第一章」とか
つけてもたわ。


ご安心を。
今回がこの話に関しては
完結ですw




実は。


Kさんは
所属している事務所から独立し
会社を設立しようとしている時期だった。


今とは違って
(もしかしたら今もかもしれん)


会社を設立するための資金。
銀行から融資を受けるのだが

多額の融資を受ける場合

Kさんぐらいの年齢の男性のバヤイ

「結婚」というのが
信用の証として!!!
必要やというのだ。


ほな何かい?
独身の30過ぎの男性は
信用できんから
カネは貸せんっちゅうことだっか?


よくわからんシステムやが
なんしか
そのように聞かされ


実は実は


大学卒業したら
すぐに
結婚しよう。


そないな話に
トントンと
進んでいたのだった。

一緒に暮らす時点で
結婚は当然考えてるんやけどさぁ。

そんなに早くかい????



Kさんのご両親も
何度か
大阪に遊びに来はって。


九州から。

名物の
大〜〜〜きな
立派な
どんこ椎茸とか
もらったなぁ・・・・・。
(あ。ご実家がどこか わかってもたかな笑)


そうそう
花博も!!!!
四人で行ったなぁ・・・・。


時代やねぇ・・・・・・。


Kさんは
一人っ子。一人息子。
高齢出産でいらしたそうで
(当時の)


「歳いってできた子ぉやけん
 可愛いて可愛いて たまらんくてねえ」

おっしゃってた。


ですんで
私のことも

「本当の娘ができて 嬉しいねぇ〜」


すんごく
可愛がって下さった。

お優しい
お父さんお母さんやった。


上本町で
夜行バス?に乗って帰られるのを
見送りに行ったなぁ。

バスの窓から
名越惜しそうに手を振る
特にお父さん。思い出す。


(ここで
 なんで 大分まで(あ!いうてもた)夜行バスなのか。
 と この記憶を謎に思ったところ
 九州まで 新幹線通ってなかったんやね?
 飛行機嫌いなお二人やったんやね。)



一緒に暮らす。
ご両親に可愛がってもらう。
Kさんの事情で 結婚急ぐ。

プラス!!!!!


Kさんは 婚約破棄した。



婚約破棄になった
ご両親の気持ちは いかばかりか・・。
一人息子の結婚。晴れ姿。
どんなに待ち望んでおられただろう。



落胆されてたところに

右も左もわからん
福井から出てきたばかりの
若い大学生と結婚するという。

その娘は
無邪気に
「お父さん、お母さん」
なついてる。


歳いってできた一人息子やし
早く 孫の顔が見たい。



結婚フラグ ビンビンだぜ・・・・。




外堀
ガッチガチにうめられていってる。




自分、結婚するのか・・。
ジワリジワリ。


え????

ちょ?????


私よく考えたら
まだ21歳やで?

大学卒業すらしてへんし

今の今!!
こんなに仕事あるんやで?アイドル並みに!
つうか
仕事始めたばっかやん????


こんな
何も知らんまま
結婚してもてええんかい?????


Kさんのことは
大好きやから
一緒に暮らしてるんやけど。

結婚…。人生の大きな岐路。
決めてほんまに
ええのん????


結婚を急がなあかんと
言われた時から
その疑問、葛藤が
常に私を苦しめた。



てところに。


ガリガリ美女。



決定打。
サヨナラホームラン。サヨナラ押し出しかな。



私は Kさんとは結婚できない。



むしろ
ガリガリ美女が
背中を押してくれて
ホッとした。のかもしれない。





また
この週末。明日。
大分のお母さんが遊びにくることになった。


相変わらず二人とも超忙しいし

家事を全くというてええほど
やれてなくて
家は、生活だな、 荒れてたし

私は胸の奥に
ガリガリを秘めてたし

二人の空気はヒンヤリ。
ギクシャクしてた。


お母さん
またくるのか。
なんも知らないお母さんに
優しくしてもらうのも
苦しいな。




気づけばポロリと口にしていた。



「Kさん。 
 私 やっぱり 
 結婚できないんやけど」



そんな簡単に
言えると思わなかった。

ずっと
喉元に刺さってた小骨が
スッと 抜けたように、
言葉にしてしもた。



Kさんの目が
変わった。



「は?お前 何いうてんの??」


そこから
理由を散々聞かれたけど


「若すぎるから」
「仕事もっと頑張りたいから」


という理由しか言えず。

ガリガリの手紙は
盗み読みした手前
絶対に言う事はできない。


今思ったら
うまいこと
彼女の事を言えればよかったな
と思うけど


言うてたら
もっと
逆上してたかもしれん。




そう。

Kさんは
人が変わったように
激昂した。声を荒げた。

怖かった。


その日
私は自分の部屋で泣いて過ごし。



次の日。
お母さんがやってきた。


Kさんから事情を聞いたお母さん。


Kさんとお母さんの前に正座させられる。


二人で責め立てられる。

結婚できない理由を聞かれ
同じことを繰り返す。


ラチがあかないと思ったお母さん。


お母さんも豹変した。
あの優しい
花博では手を繋いだお母さん。



「あんたはぁ〜〜〜
 裏切り者だ!!!!!
 裏切り者の最低な女だ!!!!
 今すぐ ここから 
 出てけええええ〜!!!」




金切り声を上げた。



地獄かよ・・・・・・・。



九州の女は
キレるとコワか〜〜〜

言うてる場合か!!!!!!!



さすがにこれは
Kさんも
庇ってくれるのでは??
Kさんに目をやると




「お前は 汚い裏切り者の女だ!
 今すぐ出てけ〜〜〜〜〜!!」



おおコワ・・・・・。


思い出すだけでコワ・・・・・。


どんだけ豹変するねん。
豹変親子か。


そして
ハラタツよ〜〜〜〜。

Kさん
あろうことか

暴言を吐きながら

蹴りやがった・・・・・・・。




まぁ
軽くやけどさ。


男の人
女の人でもさ


人に蹴られるって
後にも先にもこれっきりやな。


すんごい
深く
心をえぐるんですね。蹴られるって😂





どうしようもなく

私は
「ヒクッ ヒクッ」
えずくほど 泣きながら


自分の持ってる一番大きいカバン。
サムソナイトのでっかいスーツケースに


タンスから
当座 必要な分の衣類やら何やらを
めちゃくちゃに詰めた。


(泣きながらスーツケースに荷物つめるって
 映画でしか見たことないんやけど)


みょーに
面白がる自分もどっかにいたりして。



ガラガラガラガラ〜〜〜
ヒックヒック


泣きながら
スーツケース引きずって

もう晩やったし

花園の叔母の家に
タクシーで駆け込んだのだった。




驚いたのは叔母。


泣いてる私の話を聞き出し
電話で
Kさんのお母さんと
ケンカしてくれた。



「ええ、ええ、わかってます。
 だけど オタクもね?」

努めて
冷静に話そうとしてくれる叔母。


私のために
怒ってくれる
かばってくれる人がいる


そう思うだけで
とっても救われた。





てことで

この
ドロドロ話は一応完結です。

もっといろいろ書きたいけど
文字数パンパンや😅



これだけは書いときたい。

結局
思い返すに
一番悪かったんは


ナァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んにも考えてなかった

あ・た・い!!!!


これが真理でございます。




ちなみに

安心してください。


私と別れた後ですな。

Kさんは
たったの数ヶ月後。確か 二〜三ヶ月後やったで。
きっちり結婚されて
お幸せに。


お相手は





ガリガリ美女では
なかったそうな・・・・・・・・・。


怖いですねぇ
怖いですねぇ
サヨナラ サヨナラ
(古い! やけくそ!!)


#ドロドロ
#修羅場
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#サムソナイト
#別れ
#エッセイ


Kズママという
ラスボス登場のオトロシイ話なので😂

お口直しに
可愛い
ネコチャン置いときます🐱
箱に
「つまった」ネコチャンね。






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