古代ローマの経済について
1 硬貨について
金貨1枚=銀貨25枚=真鍮貨100枚=青銅貨400枚である。
硬貨を細かくしたいときは半分に切って使った。
金貨1枚(アウレウス)=250,000円
銀貨1枚(デナリウス)=10,000円
真鍮貨1枚(セステルティウス)=2,500円
青銅貨1枚(アス)=625円
2 政治家について(いずれも銀貨)
元老院議員の年収(平均) 25万枚
元老院議員の月収(平均) 2万枚
属州総督の年収(平均) 25万枚
属州総督の月収(平均) 2万枚
3 自衛官(いずれも銀貨)
初代ローマ皇帝アウグストゥス時代の全部隊の人数は268,000人で28個師団に相当する(1個師団=6,000人と換算)陸上自衛官の任期は20年、近衛自衛官の任期は16年である。自衛官の年収はいずれもアウグストゥス時代のものである。
陸上自衛官の年収 225枚
陸上自衛官の退職金 3,000枚
近衛自衛官の年収 675枚
近衛自衛官の退職金 5,000枚
4 労働者の値段(いずれも銀貨)
日雇い労働者の日収(聖書時代) 1枚
平民の年収 500~1,000枚
5 生活費について
ポンペイの中流家庭は3人家族と1人の奴隷から構成されていた。ちなみに我が国の1つの家庭の食費の平均は1ヶ月で約75,000円である。
高めの家賃 640~2,000枚
中流家庭の1ヶ月(=30日に換算)の食費 750枚
1日の食費 25枚
パン(1人1日分) 2枚
小麦(1kg分) 2枚
大麦(1kg分) 1枚
ワイン(1L分) 64枚
オリーブ油(1L分) 12枚
孔雀の卵(1個) 80枚
乳香(1kg分) 480枚
葬儀代 1,200枚
6生活費について(いずれも真鍮貨)
底辺家庭4人(1年分) 400枚
小金持ち家庭1人(1年分) 20,000枚
7 サービスについて
銭湯 0.25枚
風俗 2~8枚
居酒屋のワイン(1杯) 1枚
居酒屋の高級ワイン(1杯) 2枚
居酒屋の最高級ワイン(1杯) 4枚
8 奴隷について(いずれも銀貨)
剣闘士用奴隷 250枚~3,750枚
普通の奴隷 500~1,500枚
農業用奴隷 2,000枚
綺麗な奴隷 2,000~6,000枚
芸能用奴隷 4,000枚
9 福祉について(いずれも真鍮貨)
正妻の息子 16枚
正妻の娘 12枚
愛人の息子 12枚
愛人の娘 10枚
(比較用)1ヶ月(=30日)のパン 15枚
10 財政について(いずれも金貨)
ローマ国庫の収入(年平均) 480,000枚
防衛費(年間) 2,000,000枚
10万人分の福祉費(年間) 2,400枚
国道建設費(1km分) 1,000枚
公共建造物の建設および維持費 10,000枚
図書館の建設と維持費 1,000枚
11 税制
属州税(住民税と所得税と固定資産税に相当) 収入の10%
遺産相続税(相続税に相当) 相続物の5%
奴隷解放税(法人税に相当) 奴隷の相場の5%
関税 首都圏は輸入品の5%, 地方は輸入品の1.5%, 贅沢品は一律25%
売上税(消費税に相当) 商品の1%
12 インフレについて
ある重さの金(327.4g)から得られる金貨の枚数は以下の通りである。
オクタウィウス時代(B.C. 1C末期とA.D. 1C初期) 40枚
ネロ時代(A.D. 1C中期) 45枚
カラカラ時代(A.D. 3C初期) 50枚
これはある重さの金と金貨を交換するときに、時代が進むにつれての必要な金貨の枚数が多くなることを意味する。つまり、相対的に金貨の価値が下がったことになる。
聖書時代のローマ帝国の人口は5,400万人である。ちなみに関東地方の人口はローマ帝国の人口の約8割である。
参考サイト
https://coin-walk.site/S115.htm
https://coin-walk.site/E049.htm
https://coin-walk.site/E005.htm
https://web-japan.org/kidsweb/ja/explore/regions/q4.html
https://www.vdgatta.com/note_coin.html
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