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AI不動産テックのスタートアップ、エステートテクノロジーズ社へ投資/ハンズオンDDのプロセス

「AI不動産テック」の「エステートテクノロジーズ社(以下ET社)」様にシード段階で弊社伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(ITV)がリードで1.5億円投資しました!弊社担当は小川と諏訪、小川は社外役員就任予定です。AIビッグデータ解析のデータセクション社でIPO経験のある澤社長と池上CTOが再度IPOを目指すものです。ご要望にお応えしスピーディに投資決定しハンズオン支援中です!
下記はテッククランチ記事です。

■不動産物件の推薦・査定

AIでリスク情報や偏差値など含め類似物件と比較でき付加価値のある面白い情報です。下記ぜひご覧ください。ET社はAIとビックデータの専門企業データセクションの元経営陣が取り組んでいるので、競合他社と比べて早い、安い(タダ)、上手い(情報の精度と説明力)は抜きん出ていると思います。詳細は企業秘密です笑。人工知能学会の理事も歴任されている東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻の大澤幸生教授の技術も生かされています。

■本物のシリアルアントレプレナー

 ET社CEOの澤さんとは10年来のお付き合いです。当時CEOの澤さんがデータセクションの社長で、ITVから同社に投資させて頂くために、こちらから色々提案をさせて頂いたところがキッカケです。残念ながらITVが優先株が前提条件で投資条件が合わずに話が流れてしまったので、いつかご一緒出来たらいいなと思ってお付き合いを継続させて頂いておりました。CTO池上さんとも10年来のご縁で、小川がネットエイジで3Di社のCEOを勤めていたときに、データセクションが当時ネットエイジグループで同じフロアだったのでお付き合いがありました。ネットエイジ繋がりですね。
 2014年にデータセクションがIPOした後もお付き合いをさせて頂き、今回再度IPOにチャンレンジする!ということでお声掛けを頂き、超特急でハンズオンDDを実施して投資実行しました。
 世間では繰り返し起業して成功する起業家を「シリルアントレプレナー」といいますが、日本では「成功」といっても「IPO」まで成功した起業家は大変に少く、かつ、再度本気で起業しIPOするバイタリティは並じゃありません。日本でもこのタイプの「本物の」シリアルアントレプレナーが出てきており、素晴らしいと思います。昔でいうと多数の企業を作り産業基盤を築いた「渋沢栄一」のイメージですよね。(余談ですが渋沢栄一の「論語と算盤」は必読名著)

以下は弊社がET社に投資に至るまでのプロセスやサポートについて、今までこのnoteでふれてきた内容と関連する点について、どんな感じで進めた少しポイントだけお話を。。。

■投資までのプロセス ハンズオンDDを実行

以前小川の記事でご紹介した「VCは投資検討時にどんな審査や支援をするのか?がっちり支援するハンズオンDDの事例」の中で、ET社にフィットしそうな箇所は、当てはめてサポートさせて頂きました。勿論すべてこの通りではなく、場合に応じて取捨選択したイメージです。ET社は相当基盤があり、ITVとしてては、対話・ディスカッション重視であくまでサポーターとして議論や資料をまとめていくお手伝いとなりました。

具体的なサポートポイントは以下でした。

■Step①:DD前に、一緒に、LeanStartup全般とPMF達成までのプロセス・目線の共通理解作りをした

これも、以前小川の記事「スタートアップ企業の作り方って?相談にのる時に使う資料を公開【第2回】投資ステージ別のVCチェックポイント」でご紹介した内容をET社メンバー全員に、事前に読んでいただいて、LeanStartup全般とPMF達成までに一覧の流れを共通認識・共通言語化しました。

■Step②:PMF達成までに必要な道筋・事業戦略をサポート

お互いPMFという山をどう登っていくのか、登るために何を計測していくのか、PMFという山を意識した上でプラン作りのサポートを進めました。

■Step③:大事な戦略・考え方を一枚にまとめたキラーペーパー作りをサポート

お互い喧々諤々議論し、こちらもわかっているつもりが実はわかっていないことも多々あり、大事な戦略や考え方を一枚にまとめるようにしました。議論しているうちに段々進化・結晶化(クリスタライズ)してきて、今回はエウレカ!「そうだよね、こういう事だよね、これは勝てる」と腹に落ちる瞬間があり、一枚のパワーポイントにまとめられてからは、一本スジが通った考え方が出来るようになりスカーッと見通しがよくなりました笑。お陰で弊社側も投資検討を自信を持って進めることができました。

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■Step④:マイルストーン、KPI、事業計画数値、組織の考え方をサポート

上記のステップ③を踏まえて、その後のマイルストーン、資本政策、KPI、事業計画数値、組織・人員計画も詰めていくサポート

■投資決定まで実質1ヶ月半のスピード決定

といった①から④までのプロセスを進め、ET社と一緒に作った資料を元に、同時に社内で投資検討を進めて投資委員会にて投資決定となりました!先方の要望もあり実質一ヶ月半のスピード決定となりました。コロナの件もあり、基本はZOOMで会議を重ね、投資決定プロセス後半数回は、三密を回避しながら対面で相談しながら進めました。

■ET社の方々に御礼 今後も宜しくお願い致します!

元々ET社の皆さんがそもそも考えていたことを、見える化したり、見通しを立てたりするのをサポートさせて頂きましたが、ET社の皆さんはアイデアも豊富で非常にスピーディに進みました!素晴らしいです!

ベンチャーですと中々時間も無いこともあり、外部のサポートが必要とされる時もあります。VCである我々が触媒としてお役に立てたらいいな、と常日頃思っている次第です。皆さんのご相談、いつでもお待ちしていますので、お気軽にご連絡ください!

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