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幸運の鍵 第1138話

《令和6年7月22日(月)》

物事を進める際に、手際良く、要領良く、テキパキと進めることはとても大切なことです。効率性を高め、企業においては労働生産性を高めるために、無駄を省く作業はとても重要ですね。勉強においても、あるいはスポーツの練習においても、いかに決められた時間内に最大限の効果を発揮できるかが、目的達成のための必要不可欠な要件となっています。しかし、人生の全てにおいて「要領」を優先させることが大切かと言うと、決してそうではないのだと思うのです。臨済宗の僧侶、藤原東演は次のように言っています。

「『要領よく』という考えは、人生を意義あるものにしてくれない」


人生は学びの場です。失敗を繰り返し、涙を流し、それでも何かを悟り、人間として一回りも二回りも成長していくのが人生の歩みです。つまり、学びには失敗や挫折こそが必要な経験であり、常に効率良く成功だけを目指す「要領」重視の生き方は、人間の成長という観点からは、あまり意義ある生き方とは言えないのだと思います。要領良く…という考えの裏には、いかに楽に苦労を省き…という考え方が見え隠れしています。人生という一つの物語を意義あるものにするためには、いかに苦労に耐えて、それを乗り越えていけるか…という視点が欠かせないと思うのです。辛いことから逃げず、辛さを笑い飛ばして前向きに生きる…プラス思考こそ、人間の目指すべき生き方の一つの悟りであるからです。

今日も読んでくれてありがとう!今日も皆さんに、たくさんの幸運が訪れますように!

数多の若き英霊が海の藻屑となりました。感謝と鎮魂の誠を捧げます!合掌!