見出し画像

幸運の鍵 第413話

《令和4年5月18日(水)》

人は一生の中で様々な変化を経験し、それに対応しながら生きています。変化への適応力を養うことはとても大切なことですね。ところが、適応力と似ていて、実は全く違うことがあります。それが「要領よく」という概念です。確かに、感覚的に違いの線引きをするのは難しいですね。イメージの問題として、適応力は前向き•積極的なイメージ。要領は、ずる賢いマイナスのイメージがあります。今日は、変化に適応しながら生きることと、要領よく生きていくことの違いのお話しをしたいと思います。臨済宗の僧侶である、藤原東演は次のように言っています。

『「要領よく」という考えは、人生を意義あるものにしてくれない』

人間が生きていく上で、基本的に大切なことは信念ですね。こういう生き方がしたい、これだけは譲れないという人間としての目標や良心を持つことは、とても大切で尊いことです。例えば、山の山頂を目指して人生を歩むとします。途中で様々な変化を経験するはずです。寒暖の差が激しければ服を着たり脱いだりして対応します。風雨が酷いときはテントを張って身の安全を図るでしょう。様々な変化に適応しながら、あくまでも山頂を目指す信念は変えないことが「適応力」の大切なところです。

しかし要領よくとは、同じように変化に対応しているように見えて、こっちの意見に惑わされ、あっちの意見に迎合して、気がついたら山頂を目指す信念を忘れて麓に下りてきていた…という結果を招くことです。適応力とは、すべてを受け入れるということではありません。必要なものは積極的に取り入れ、不必要なものには惑わされない、的確な取捨選択を行える力のことを言うのです。藤原東演は、信念無くその場その場を泳ぐだけの「要領よく」生きることへの警鐘を鳴らしています。意義深い人生を送るためには、変化への適応力を深めつつ、決して揺るがない信念を持つことが大切なのです。

今日も読んでくれてありがとう!今日も皆さんに、たくさんの幸運が訪れますように!

数多の若き英霊が海の藻屑となりました。感謝と鎮魂の誠を捧げます!合掌!