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2023.1.9(日・祝)ねぇねぇ紅白歌合戦振り返り④~前日

時間がない中でのリハ

前日ぎりぎりまでCMの録音などをしていた。台本を作り直し、CMを編集(しかも30秒とか最大でも45秒にカットしたり効果音を足したり)したりしていた。台本が出来上がってからリハをする時間がない。

開催の2日前、白組の司会をお願いした矢野淳一さんから「台本、できれば早めにほしいんだよね…」との催促が。
私は「渡したいんだよねー」と思いながら、NHK本家の動画を見ていた。

オープニングは「L-O-V-E」からの「愛の賛歌」しかもスカパラかぁ…音源なぁあ・・・そんなことを思って編集していた。
でも、これが出来上がったとき、「まずい!これはかなり巻きで話をしないとまとまらない」。リハしなくては…。
そんな中、台本をみんなに送った。

台本に目を通したのか、「あの・・さ、今回リハしないの?」と連絡が。
都代子さんはプロだから任しておいて!と言ってくれたけど、一応の流れは伝えておきたい、そう思った矢先の連絡だった。ありがたい!

恵子ねぇは、「ちぃたらさんとリハするつもりだったからじゃあいっしょにやりましょうよ。」と言ってくれた。え?二人でリハだったの?
司会の二人は調整したいところ、そして核となる部分のリハをしてくれた。(リハなので、都代子さんのパートは私が代読)

実際のNHKの音声を聞いてもらったりしてより近づける。
「この「○○」はどんなニュアンスなのかしら?」
「ここは、俺が言った方がいいんじゃないの?」
忌憚のない意見がより再現性を高め、よりリアルへと近づけてくれる。
台本を繰り返し声を出して読み合わせていく間に、私の中で「これは間違いなく大丈夫」という自信を作ってもらえた。恵子ねぇ、淳一さん、ちぃたらさん、本当にありがとう。

ちなみに、L-O-V-E~愛の賛歌に合わせてのオープニングは2秒ほど漏れてしまった。これは長い時間の音源を見つけることができなかった(演奏することもできなかった)私に敗因があるのだと思う。でも、違和感もなかったと思うのだが、実際のところどうだっただろうか。

ギリギリのお願い

前日夜遅くにやったことがいくつかある。まず1つは前日にCMを作っていた。しかもかなり濃いCMを。そして、最終チェックに入ったとき、これは困った。
あぁ…出演者が多いからCo-hostに入れられない
あぁ…歌詞はだれがリンクを貼るのだ?
あぁ…誰がステージに人をあげるのだ?
あぁ…チャットの、参加者の数はだれがチェックするのだ?

これは困った。気が利いてしかも状況判断できる誰かに手伝ってもらいたい。でも関係ない人に一から事情を説明するのは困難だ。だって数時間後だもん。とりあえずEiji OhsawaさんにLINEした。
彼は気配りができ、状況判断もできるし、バイヤーとして出演者のエントリーの後押しをしてくれた。とにかく、彼が適任だと思ったが、恵子ねぇには「バイヤーとして楽しもうとおもってるかもよ?」と言われ、一瞬躊躇した。断られるかなぁと思いながら夜を迎えた。
夕方に送ったのにLINEの返事がない。これはスルーされているのかどうなんだろうと思いながら、Clubhouseのアプリで彼の名前を見つけルームに入って直談判しにいった。
答えは「ぜんぜん大丈夫ですよ~」と二つ返事でOKしてくれた。
おかげで当日ステージ上のことは全面的にお願いできることで私の肩の荷がずいぶん軽くなった。Eijiさん本当にありがとう。

そして、Eijiさんのスカウトが終わってから、ロゴがない!と気づいてロゴづくり(15分くらい)をルームに入りながらしていた。良く間に合ったもんだ。

特別な時は波に乗せる

準備の大切さを教えてくれたのは若き日の仕事の中でのことだ。
準備不足で思ったような結果を残すことができなかった。
ご迷惑をかけたときに、その準備不足を指摘され、理由が自分にしかないということを知った。
もう一つ教えてもらったことがある。
「準備に準備をしたら、あとは波を起こすんだ。その波に人を巻き込むんだよ。誰かが一歩踏み出したら波は起きる。まわりの人は溺れるからもがくか、泳ぎ方を教えてくれる。どうやったって生きようとするんだ。それが人間なんだから。そして流れができたら大きな波になるから、大きな波になったらそれが全部をのみこむんだよ」と。
ここでいう準備は、台本であり、出演者であり、スケジュールであるのだ。あとはそれぞれがそれぞれの方法で動き始めるから、それを見極めることや、時には制御することが大事で、失敗しても失敗に思わなければカバーできるし、失敗に見せなければ失敗にならない。流れを作ってしまえば多くの人もその流れに乗っかるし、流されてしまった人も形ができあがるとそこに入ってこれる。帳尻は自然とあうのだ。

「未経験だからこそうまくいかないし緊張する。未経験だからこそ面白い。未完成だからこそ完成するのだから、恐れることはなにもないし、恐れるのは自分の準備が足りないだけだから。」そう言って肩をポンと叩いてくれた日のことは、今でも忘れない。
それが今日の自分につながっているのだと思う。


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